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0315:公法と私法

 過去記事のどこかで記したが、私は行政法の修士号を持っている。ただし、学部は法律とも行政ともまったく関係がない。基礎のないところで社会人入学した大学院で2年間学んだものだ。その後も業務の中で、行政処分や行政不服審査制度など行政法回りの実務経験は積んだが、私法回りは民法の契約(消費者行政)と相続(給付行政)に関わったくらいだ。なので、私法領域については、司法書士試験勉強を始めて初見の知識が大半を占めている。

 今年の試験をお試し受験し、その後にようやく本格的な学習に入った。今日までで民法と不動産登記法の基礎学習(演習まで)を終えて、感じたことがある。

「司法書士は実務のための国家資格だ」

 うん、当たり前だ。当たり前のことにようやく実感が伴うようになってきた。

 行政法は、行政組織法・行政作用法・行政救済法に大別される。組織法は文字どおり行政活動を担う人間集団のマネジメント体系だ。具体の活動に関わる法令が行政作用法で、ここには行政活動の方針であったり、私人を調査し処分する権限などがまとめられている。行政は法律の授権により予算を執行し私人を規制する強大な権限を持つわけだが、それが濫用されてはいけない。なので組織法・作用法それぞれに行政の暴走を規制する仕掛けが施されているのだが、最後に私人が行政と戦う場合のルールを定めたものが行政救済法になる。このようにいくつもの方面から行政そのものを、そして行政と私人の関係を規定したものが、行政法体系ということになる。

 私法もこれに似た構造がある。私人の在り方や私人間の権利義務の作用を定めるのが民法や商法。そのうち物権・債権にかかる公証制度が登記で、法務局の組織体制がこれを担う。しかし法令の規定は極めて複雑だから、一般の人が自力で適正かつ速やかな申請を行うことは困難だ。だから、そこをサポートする専門家として司法書士がいる。言い換えれば、「実社会における私法の適正運用」という社会デザインの全体像の中で、司法書士は重要な役割を担うのだ。

 なるほどー、今更だけど、目ウロコだ。漠然とは知っていたつもりの知識が、学習を積み重ねる過程でふと腑に落ちる。うん、面白い。

--------(以下noteの平常日記要素)

■【累積38h48m】本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
実績77分。演習100問は丁度7割の正解。のこり3割は、解説を見て「あ、そうだった!」というものが多い。学習してる時は覚えたつもりでも、ぽろぽろ忘れているということだ。さあ、次回から商法(苦手)に突撃。

■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『アイ★チュウ』第3~4話、ライトな感じがBGVに最適。『地球事変GIGA MYSTERY 酸素大発生』、なんとなく録画して余所事しながら観たのだけれど、とても面白かった。シアノバクテリアが地球上に酸素を生み出し、それが現在の地球環境や生物相にまで続く壮大な歴史。破局噴火とか知らなかった(少なくともそのようなものだと意識していなかった)。『英雄たちの選択 天平パンデミック』あまり天然痘パンデミックそのものの話はなくて、むしろ大仏造営のために墾田永年私財法を制定する経緯が中心。『荒野のコトブキ飛行隊』第4~5話、高いクオリティで安定してるな。『ドラゴン、家を買う』5軒目、おもろいおもろい。気の弱いドラゴンという設定が効いてるなあ。『ぼくたちのリメイク』第5話、クライマックスで、おお、ハルヒの学祭ライブの曲じゃないか! 私と高一男子は気がついたが妻は覚えてないとのこと、こういうのを覚えていて反応するかどうかが、オタクとそうでない者との分水嶺よのう。『ジャヒー様は挫けない』第1話、勢いはあったがシナリオはヌルい。まあそのヌルさを含めて楽しむのが正解かな。

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