”絵本の父”ウォルター・クレインの童話の世界をまとうお洋服~IEDIT~
日常にアートをまとう、フェリシモのファッションブランドIEDIT[イディット]が贈るこの冬の新作をご紹介。
こんにちは。ミュージアム部員のMです。私は IEDIT[イディット]という、レディースファッションブランドでも企画を担当しています。この冬、絵本の父と言われる「ウォルター・クレイン」の美しいアートをあしらった商品を発売したので、ご紹介させてください。
“絵本の父” ウォルター・クレイン
ウォルター・クレインが“絵本の父”と言われる由縁は、18世紀、絵本の基礎を築いた重要な画家のひとりだからです。
1845年、画家の息子として生まれたクレインは、13歳の時に木口木版の工房に入りデッサンを学びます。その後、多色刷木口木版の技術を開発した、天才的な彫刻・刷師のエドマンド・エヴァンズと出会い、二人は1865年に”全ページカラー刷り”のトイ・ブック(8~12ぺージの簡易なつくりの絵本)を生み出しました。それまでのトイ・ブックは、表紙以外手彩色をしていたため、全ページカラー刷りのトイ・ブックは、歴史に残る画期的な出来事でした。
本にも雑誌にも新聞にも挿絵が入り“挿絵の時代”と言われたヴィクトリア時代(1837-1901)は、多くの職人がしのぎを削っていました。急速に印刷の技術が発展した中、クレインとエヴァンズという二人の天才の出会いによって、絵本の成長はさらに進みます。
『美女と野獣』(1876年)ニューヨーク公立美術館より
「子どもたちには最高の絵本を」という二人の思いがこもった絵本は美しく、子どものみならず、多くの人を魅了しました。
言うまでもなく、私もウォルター・クレインの生み出すアートに魅了された一人。端正なデザインと優れた色彩による独創的な絵本の世界は、ファッションとして取り入れてもきっと素敵なはず……そう考えた私は、企画に取り掛かったのでした。
魅惑的な童話の世界をプリントしたデイリートップス
まずひとつめのアイテムは、クレインの描く美しい『童話』の世界をプリントした裏起毛素材のスウェットトップスです。日常でも楽しめるカジュアルなスウェットに配して、大人が気負いなく着こなせるトップスに仕上げました。
数々の童話の挿絵を手掛けたクレイン。私たちにもなじみのある有名な童話作品もたくさんあります。今回はその中でも印象的な3つのアートをセレクトしています。
「キツネと鶴」
「グリム童話」(The Sleeping Beauty:眠れる森の美女)
「シンデレラ」
特に「シンデレラ」は圧巻の描き込みと鮮やかな色彩が美しく、華やかな印象が強かったため、トップスのバックに配置し、大人がさりげなく着こなせるようにしました。
それぞれの挿絵にあわせて、大きさや位置を何度も試行錯誤した、こだわりのデザインです。普段シンプルな装いの方にこそ、ぜひ着ていただきたいです。
こだわりの“見返し装飾”をあしらった特別なワンピース
ふたつめのアイテムは、はっとする美しいテキスタイルを大胆にあしらった、クラシカルな印象のワンピース。
細部までこだわったクレインは、本の表紙裏の”見返し部分”の装飾まで、徹底してデザインしました。このワンピースは、そのこだわりの「見返し装飾」の図案を復元し、パターンにして制作しました。
また、このプリントを最大限活かすべく、シルエットや細かい仕様にもこだわりました。すそに向かって広がるマーメイドシルエット、スタイルアップして見える高めのウエスト切り替え、ぜいたくなピンタック、着脱もしやすい前開きの多連クルミボタンなど、クレインに負けないこだわりをたくさん詰め込んでいます。
さらに「新年の祝賀会 —『エリア随筆集続編』より」の見返し装飾をあしらった、ブルーもご用意しました。
1枚をさらりと着て特別な日のお出かけに。上からトップスを重ねてスカート風にカジュアルダウンしてデイリー遣いに。また、重ね着次第で長い季節に着まわせる、さらりとしたジョーゼット生地。ぜひ、ワードローブとしてたくさん活躍させてください。
日常の暮らしの中でウォルター・クレインの童話の世界を
トップスとワンピースは、いかがでしたでしょうか? どちらもウォルター・クレインの耽美な世界を、大人が上品に着こなせる自信作です。ぜひこの冬は、日常でもアートをまとって過ごしてみてくださいね。
他にもIEDITではたくさんのお洋服をご用意しています。この冬を彩るお洋服を取りそろえたデジタルカタログも、ぜひご覧ください♪
カタログ有効期限:2022年3月31日
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