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iPad Mini 7.9" (2019)キーボード不要説は本当か?

iPad Pro 10.5" (477g)からiPad Mini 7.9" (308g)に乗り換えた当初の心算としては、モバイルの際にはもう本体だけでいくことにしようというのがありました。外付キーボードを使わずに、ソフトウェアキーボードだけでやっていこうと。荷物を減らすためのダウンサイジングで、あれやこれや付属品を持ち歩いてしまっては本末転倒になってしまう。

iPad Mini 7.9" であれば、両手で縦持ちした時にはちょうど親指がソフトウェアキーボードのスイートスポットに置かれます。習熟が進めば、それなりのスピードでタイピングができるようになるのではないかと考えたわけです。スマートカバーをめくって電源を入れてそのままタイピング体制に移行できれば、それが最もシームレスなタイピングになると考えていました。

外付キーボードを諦めることで得られる二つの快適性

iPad Mini 7.9" で外付キーボードを諦めると二つの点で、フットワークが軽くなります。一つは持ち出す荷物が減ることです。スマホと同じく、iPad本体だけを持ち出せば良いようにしておけば、外出時の考え事がひとつ減ります。もう一つは、利用ごとにペアリングをしなくて済むということです。大抵のBluetoothキーボードは接続した内容を保存しておいてくれるので、同じキーボードを使い続けている限りはそんなに面倒はないのですが、自分はキーボードをたくさん持っていて、その日の気分で使い分けることがあります。そうすると、都度ペアリングをする必要が出てきます。馬鹿らしいと思いながら、でもそうしています。

外付キーボードを諦めることで、iPad Mini 7.9" (2019)のフットワークは軽くなる。実際にはどうでしょうか?

外出時の出だしが早くなるのは間違いない

試しにiPad Mini 7.9" (2019)だけで外出して見たところ、出掛けの心の迷いが一切なくなります。これは些細なことだけど、とても気分がいい。どのキーボードを持っていこうかとか、そのキーボードが充電されているかとか、使わないものを鞄に入れてしまっているんじゃないかとか、そういうことを一切考えずにとりあえず玄関を出られる。外に出たら出たで、この薄くて軽量なタブレットは、羽が生えたような荷物の軽さです。バッグからサッと出してパカっとスマートカバーをめくって使い始める。これは今までのiPad Pro 10.5" (477g)やiPad Pro 12.9" (633g)にはなかった使いごこちです。

肝心のタイピングの感触はどうか

iPad Mini 7.9" (308g)のソフトウェアキーボードのタイピングの感触はどうか?これは但し書きが必要でしょう。前提として、外付キーボードを使ったタイピングの感触やスピードには逆立ちしても勝てないと思います。10本の指を駆使して、慣れ親しんだ方法でタイピングをするのと、画面から指へのフィードバックが一切ないソフトウェアキーボードを比較するのは、そもそも間違っています。荷物を軽くするために外付キーボードを諦めるトレードオフをして、それでもソフトウェアキーボードは使い物になるのかどうかという判断基準で体験してみました。

その考えでいくと、iPad Mini 7.9" (308g)のソフトウェアキーボードの使い心地はまずまずの合格点だと思います。

まずはサイズが絶妙です。自分の手は小さめですが、それでもiPad Mini 7.9" (308g)を縦にホールドした状態で、真ん中あたりの文字でも無理なく両手の親指でタイピングすることができます。

予測変換と誤タッチの判定が優れているのか、あまりストレスを感じることなくタイピングをすることができます。電車の中で講演動画を聞きながら、親指だけでメモを取るようなことをやってみましたが、自分でも驚くくらい、講演スピードについていくことができます。誤変換なども稀にありますが、解読可能な範囲です。メモと割り切ってあとで見直すことにしておけば実用できそうです。

気になるのは、むしろ画面中央あたりに表示されるキーに指が届くかというよりも、親指の根本あたりに表示される例えば「Z」キーとか「?」キーなどです。親指をギュッと縮めないとそこに指がいかないので、この使い方を続けたときの腱鞘炎などが心配です。他の指でiPad Mini 7.9" (308g)をホールドしながらの親指タイピングなので、変な力の入れ方をしているのも心配なところです。

まとめ=外付キーボードはあったほうがいいけど

一周回って同じ所に出てきたみたいな議論でナンですが、がっつりタイピングする時にはキーボードは外付けの方が快適です。ソフトウェアキーボードで済ませられるのは、以下のような利用目的の時です。

1. ネットや読書など、iPad Mini 7.9" (308g)を閲覧目的で使いたい時。
2. 何かを聞きながら、キーワードだけを速記的にメモ取りしていく時。

反対に、ブログの記事を書きたいときなど本格的なタイピングには、やっぱり外付キーボードがあった方が早いのは、前に書いた通りです。タイピングに習熟している人なら尚更のことです。でも、上記2の使い方を応用して、外でアウトプットをするときも、必ずしも長文をタイピングするとは限りません。例えばこのブログの記事を書く時には、いきなり本文を書き始めることもありますが、メモ帳などに目次となるような骨格のキーワードだけを書いておいて、あとでデスクトップで落ち着いて文章に起こしていく、というようなこともよくやります。ソフトウェアキーボードでもそんな使い方なら十分使い物になります。

自分はタイピングジャンキーです。なにはなくてもタイピングしていると、心が落ち着きます。例えばブラウザに数語の検索キーワードを入れるのですら、フリック入力よりキーボードでのタイピングを好みます。この中毒からまずは抜け出すことがまずは重要なのかもしれません。

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