無刻印キーボード 「HHKB 英語配列 無刻印 墨 タイプS」をモバイルする
モトを取りたいキーボード
HHKBを買うまえに、この甘くも危険な沼を渡った先人たちのブログ記事をたくさん読みました。Youtube動画もたくさんチェックしました。なにしろ35000円のキーボードです。買うまでには相当な心の葛藤があります。そこで見かけた記事のうち、何人かのひとが展開していたのが「10年使えば1日あたり10円論」です。ハイブリッドカーを買う時の心理と一緒ですね。普通のガソリン車より20、30万円は高いハイブリッドカーを買う時、車両価格の差を、長距離乗ることで燃費の優位性を使ってトータルコストで逆転しようという作戦。
HHKBが10年もつかどうかは自身で検証したわけではありませんが、先人たちの記事を読むと、HHKBを10年以上使用し続けている人はたくさんいそうですし、実際に使ってみるとガッチリした立て付けはドイツ車のようです。落としたりぶつけたりしない限り、とても壊れそうにな頼もしさを感じます。たわんだり横にずれたりすることなく、キーが真下にスッと沈んでいく工作精度の高さからも、工業製品としての「体幹の強さ」みたいなものが感じられます。
モトを取るためには毎日使う
ハイブリッドカーの取得コストを下げるためには、長距離を走ることです。走らないことには燃費の優位性がいかせません。距離を走らない人は、ハイブリッドを買う必要はありません。燃費でモトを取る前に、車齢が限界を迎えてしまいます。
HHKBでモトを取るためにはとにかくたくさん使うことです。
買ってしまったからには、毎日使うことです。
どこでも使うことです。
だから文字をたくさん打つ人こそ、買うべきです。と、あちこちのブログで目にしました。その通りだと思います。書かない人はモトが取れません。
モトを取るためには、持ち運んで使う
このごろは、カフェでノマド的に文字を書く人も多いことと思います。iPadなどがラップトップに置き換わりつつある人も増えるご時世です。薄くて軽いキーボードは使い勝手に優れます。それに比べると、HHKBは重くて分厚いです。しかし持ち運びできないサイズではありません。持ち出して、積極的に使えるサイズです。そのための静音モデル「タイプS」です。大袈裟なキーボードを使ってタイピングすることは、外では気恥ずかしさもありますが、打ちやすいことには間違いありません。ここは空気を読まず、自分の完成を大事にすべきです。自宅と同じ環境が持ち運べると考えれば、さらに生産性向上が期待できます。
持ち運ぶためにはケースが必要
持ち運びに際して、「高いキーボードだから」という貧乏人根性が頭をもたげてきます。傷がつかないようにケースに入れます。本当は純正オプション扱いの「キーボードルーフ」という商品があり、それを使ってあげたいところです。ルーフとは、要はフタです。キーボードの上に被せてホコリを防いだりする他、カバンの中で不用意にキーが押されないようにしてくれます。
しかしこのルーフが高い。エレコム の汎用キーボードが三台は買えるくらいの値段です。100均に売っていそうなプラスチックのフタ(探していますが見つからないのですが)に、4400円はなかなか払えません。
結果的に、労わりつつ、ソフトケースにキーボードをいれてそれをカバンの中に入れています。
その際に困るのが、HHKBには物理スイッチがついていないということです。スイッチを切っておけば、カバンの中で不用意にキーが押されて入力されることもありません。下の写真をみていただくと、HHKBの場合は長押ししてオフにする機能はありますが、さらにその下のKeychron K6 のようなトグルスイッチがありません。HHKBの場合にはいったん電源を落としてしまうと次の接続が不安定になります。結果的に電源は入れたままにせざるをえません。と考えると、やはりキーボードルーフを購入するしかないのか。。
本当にこの沼は深い。。。