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ネタバレあり 梗概 ヒロイック・ファンタジー小説「兄弟と凍土」

 ヒロイックファンタジー小説「兄弟と凍土」を公開しました。
 摂政が凍土陥没の謎に挑む、ヒロイック・ファンタジー短編です。

 あらすじが分かってからのほうが読みやすい方もいると存じますので、梗概を以下に記します。
 ここから下は、ネタバレと結末を含みますので、ご承知のほどよろしくおねがいいたします。

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 摂政バーキャルクは、宰相である叔父ハンバルクから、凍土陥没の報告を受ける。陥没は五回目である。摂政と宰相は反目している。そのうえ、摂政は閉所恐怖症という弱みを明かしたくないので、単独での現地調査を決意する。
 宰相と入れ替わりに、バーキャルクの仲間であるキウードという若者が現れて警告する。ハンバルクは妖術師だから処刑せよというのだ。しかし、摂政は証拠がないので叔父を放置する。バーキャルクにとって公正な為政者であることは兄を裏切り、死地に追いやったことへの贖罪である。
 バーキャルクは、同行を願うキウードを残して出発する。現地では叔父が報告しなかった情報を得る。三回目に陥没した土地の下から、未知の生物の死骸が出たというのだ。さらに、叔父の息子が行方不明になったと、いう情報も聞き出す。陥没穴から続く洞窟に入ったきりとのことだ。摂政は、宰相との対立を有利に運ぶため、閉所恐怖症をこらえて洞窟に入り込む。
 バーキャルクは陥没の原因を求めて、人為による妨害のある洞窟を進み、負傷する。そして、盗掘者全員の死亡を確認する。さらに、バーキャルクは、死んだはずの兄ダームダルクと再会する。
 兄曰く、古のものの封印が解かれつつあるという。兄は再封印のために弟の助けが欲しいが、弟が連れ帰るはずだった重要人物を死なせた負い目がある。弟は、治療と陥没の阻止を求めている。兄弟は互いの貸し借りを相殺するため、同盟を組む。
 兄弟は、古のもの(ティラノサウルスの動く骸骨)を滅ぼす。滅ぼしたから陥没が収まるのだなと、弟は兄に質問する。

 答えが出る前に場面が変わる。
 摂政の出発後、宰相ハンバルクが単身で外出したので、キウードは宰相を尾行した。すると、宰相がバーキャルクを呪い殺すような行為をはじめたので、キウードは宰相を殺した。しかし、宰相は妖術により自分を殺した小姓の体を乗っ取った。
 バーキャルクには、以上の情報が伝わらないまま、場面が戻る。

 兄曰く、古のものの目覚めは陥没の結果であり、陥没の真因は何者かが妖術のために土地の力を吸い上げたからとのことだった。
 弟は、何者かの正体を知りたがる。すると、キウード(中身はハンバルク)が単身でやってきて、摂政暗殺を試みる。しかし、兄が暗殺を阻止する。兄弟殺しは自分の手でやるに限るからだ。
 兄は、キウードの中身が別人だと弟に告げる。証拠がないので、弟は兄の言葉を信じない。そこで、弟はキウードなら正解できる質問をするが、キウードは誤答した。
 弟は、キウードの警告に耳を傾けていればと後悔しながら、自らの手でキウード(中身はハンバルク)を切り捨てた。兄の姿は、いつのまにか消えていた。

 本編は→こちらからどうぞ。

Photo at header by Aaron Burden on Unsplash


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