2024/12/06_#808_現状維持ありきで結論を持っていくと、どこかに無理が出る
病院薬剤師→医療マーケティング→メディカルコールセンターへ転職しました。
今回は、社会保険料の厚労省の今後の方針がまずいという放送でした。
自分で考えたことを書きます。
106万円の壁がなくなった場合の社会保険料の増額を審議会で議論されたようです。106万円の壁がなくなり、収入が低くなる層に対して、社会保険料を個人負担と会社負担の折半から全額会社負担にするとのことでした。
106万円未満で働くヒトにとっては、社会保険料負担がなくなるのでいいのかもしれないですが、会社の負担が大きくなるので、会社経営としては大ダメージだと思います。
社会保険料が全額会社負担になると、そこに合わせて働き方を変える層が一定層いると思います。
環境により働けなくて、その金額に収まっているヒトは仕方のないことだと思いますが、働けるのに狙ってその金額に抑える層がいるのはちょっと・・・と思います。
会社側としても中小企業は厳しいと思います。木下さんも仰っていたように給与はキャッシュで用意する必要があり、社会保険料負担増になると、資金繰りがより大変になるかと思います。
また、負担が大きいので、雇用を抑制する方向に進むのではないかと危惧しています。
今回の社会保険料の話を聞いていて、薬価改定のことにも当てはまるのかなと感じました。
薬価改定についても、審議会を通じて議論されます。社会保険料のときも同様だと思いますが、大学や医療機関などの専門家だけを揃えて、制度ありきの議論がされていると思います。
制度見直しのように、改革が必要だと思うのに、外部の意見を取り入れることはないです。
薬価改定は、そもそも保険収載している医薬品の数が多すぎではないかと感じています。保険収載している医薬品の範囲を絞ること、保険と自費の混合診療を行うことでも変わるのではと思います。
高額な医薬品については負担しきれないので保険制度である程度カバーすることは良いと思います。
消炎鎮痛剤の湿布剤などは保険からさっさと外して自費にすべきです。
保険収載されている医薬品については値段を高額に引き上げ、OTCの医薬品を拡充し、OTCの値段を下げて、セルフメディケーションに舵を切る必要があります。
セルフメディケーションで対応できれば対応する、そうでなければ受診するような形にしたほうがいいと感じています。
何でもすぐに受診するのではなく、自費で対応する範囲を少しでも広げていく方が、医療財政的にも良いのではと感じています。
社会保険料にしても薬価改定にしても現状維持ありきで結論を持っていこうとしているので、どこかでひずみが出てきていると考えています。