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インチュニブで鬱転

こんなタイトルですが、ちゃんと前回の記事の続きです。
リワーク体験に行く傍ら自宅で努力したこととその結果の記事で合っています。

時系列順でお話しますね。


12月上旬

前回の記事では省略していましたが、11月末に初めてADHDの薬が処方されました。

出されたのは、インチュニブ


最高のスタートダッシュ

インチュニブのおかげで、「やらなきゃいけないことがあるのに動けない」状態から、「やらなきゃいけないことに嫌々ながらも手をつけられる」状態になりました。

この最高の状態で12月がスタート。
もし健常者は日常的にこの状態なのだとしたら、「"集中できない"は甘え」みたいなセリフが容易く飛び出しちゃうのもわかるなぁ、というのが最初の感想でした。「動かなきゃ。動くぞ!」と思えば本当に身体が動く!

早速この力を借りてリワークプログラムの見学や体験に行きつつ、同時に「自宅でもリワークっぽく過ごす」を目標とし、リワークプログラムに倣って家の中での時間割を決めて生活し始めました。


とはいえ、自宅にいても教材はないし、グループワークもできないですよね。
ではどう「リワークっぽく過ごす」のか?

実は、ここまでの話とは全く関係ないルートから、とあるeラーニングの有料会員資格を3ヶ月分いただいておりました。
そこで、開始日を12/01にして、延長された3ヶ月の休職期間でめいっぱい使うことにしたのです。


毎朝9時半までにベッドから出て、決められた時間に決められた(自分で決めた)ことをやる。
40~50分程度取り組んだら、必ず10分は休憩。
ただこれだけのことが、インチュニブのお陰でようやくできるようになりました。

しかし同時に、インチュニブは最初に出された2週間分で打ち切りになるだろうという予感もありました。
立ち上がる度に重い立ちくらみが起こるようになったのです。

インチュニブには、血圧を下げる副作用があります。
ちょうどこの期間に健康診断があったのですが、元より低血圧気味なわたしは最高血圧84、最低血圧44というボロボロの結果。

投薬中止を見越して、eラーニングでは「面倒な気持ちに打ち勝つ方法」のような、薬なしでも自分が動けるようになるための動画を優先して視聴していきました。


失速、そして鬱転

なぜ忘れていたのでしょう。
自分はただのADHDではなく、躁鬱ADHDであることを。

集中力を使いすぎると鬱になる。
鬱になると、理解力・判断力・集中力の低下が起こり、仕事ができなくなる。

残念ながら、インチュニブを使っても鬱転は避けられませんでした。
服用開始から10日も経つ頃には、やると決めたことにも手を付けられないうえに、家庭内の会話でも頭の足りなさを自覚するほど認知能力が低下。

仕事に復帰するために日々の生活を整えようとしているのに、その生活をすることによってまた認知能力の低下が起こるのです。
認知能力の低下が原因で休職しているので、これが回復しないことには復職できない。

頑張って前進すると、時差できっちり進んだ分だけ後退する。
あれ、わたしの人生ってそんなにハードモードだったっけ?


結局、12月2週目の診察でインチュニブは服用中止となりました。


インチュニブをやめてから

インチュニブ服用中止後、また眠剤だけの生活に戻りました。

それでもeラーニングの成果で頑張れたかというと、頑張るような余地もなく鬱が悪化。


メンタルジェットコースター期

数ヶ月単位で躁期と鬱期が来ていたわたしにはとてもめずらしいことに、断薬後2日目までは、一日の中で気分の乱高下が繰り返されました。

この2日間は、「めちゃめちゃ早口でひたすらしゃべり続けるターン」と「何をしても何をしなくてもとにかくイライラするターン」しか存在しない状態。
なんのトリガーもなしに、スルッとターンが切り替わるので、我ながらものすごく疲れました。


大鬱到来、はじめてのセルフネグレクト

メンタルジェットコースターは、さらに鬱が深まるかたちで終了。

休職が始まってから今まで「買い出しと炊事」だけはできていたのに、それらもできなくなりました。
最悪なことに、これと同じタイミングで夫が熱を出し、優しくする余裕まではないもののどうにか「喧嘩しない」「責めない」程度の気遣いを己から捻出した結果、大鬱(当社比)時代に突入したのです。

セルフネイルを剥がしたものの、次のネイルをせず素爪のまま放置したことに端を発するセルフネグレクトも始まりました。

爪のケアをしなくなる。
睫毛のケアをしなくなる。
眉毛のケアをしなくなる。
唇のケアをしなくなる。
ブラッシングをしなくなる。
洗顔フォームを使わなくなる。
昼間の外出で、メイクはおろか日焼け止めも塗らなくなる。
外出すらしなくなる。

色んなことができなくなって、同時にやらない自分にも苛立って、でも一度やめてしまったことを今更再開するのもなぜか気に食わなくて、いずれにせよ身体は動かない。

踏みとどまれたのは、深夜1時半に空腹で苛立ったときのポテトチップスだけでした。
「もう食べちゃえ」と思いましたが、これは過食の入口かもしれないと思うと恐ろしく、苛立ちを押し殺すように眠剤を飲み、空腹より強い眠気が来るのを待って無事眠気の勝利。
でも、これが自制できた本当の理由は、必要なのが「やる」ではなく「やらない」選択をすることだったからかもしれません。
この後、拒食とまではいかないものの、空腹を感じなくなり、夫に言われるまで何も食べようとしない日々が始まりました。


気分を変えたくて飲酒

インチュニブはアルコールと相互作用を起こすことがあるため、飲酒を控えるように言われていました。

元々わたしはかなりアルコールに弱く、缶チューハイ1/3ほどで真っ赤になり、それ以上飲むと気持ち悪くなるタイプです。
しかも吐くのが怖くてなかなか吐けず、1時間ほどお手洗いで過ごす羽目になるので、基本的にお酒は嗜みません。
とはいえ、ほどよいところで止められれば、一時的に笑いが止まらなくなるほど楽しい気分になることもあります。

何に対してもイライラする状態で2日ほど過ごし、特に夫へのイライラを募らせており、そんな自分に嫌気がさし、ふと「あぁ、飲酒してやろう」と思い立ちました。
何か変わるかもしれない、むしろ強引に自分を変えるなら、今はお酒しかないと思ったのです。

結果、最終的に夫にキレて泣きながら怒鳴りました。
夫と交際して7年半、結婚して4年半経ちますが、あんなに声を荒らげたのは初めてです。
その後は声量だけは落ち着いたものの、相手への配慮もなしに、思っていることや不満や怒りを直接的な表現で撒き散らしました。


わたしは声を荒らげるとスッキリするどころか、とてつもなくストレスがたまるタイプです。
怒鳴る自分の汚い声も聞きたくないし、怒鳴るという態度そのものも嫌い。
誰も幸せにならない飲酒結果となりました。

もう二度と酒飲まん^^


以上、近況でした。

現在も鬱の只中で、何もかもが嫌でしかたありません。
特に自分のことが嫌ですね。
復職までの見通しなんてものは、まだしばらく考える余裕がなさそうです。

人生、がんばりましょう。

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