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こたつ実験室の稼働限界点。人はいつこたつを撤去し、いつこたつを設営するのか

ハイ! 葉落々の『哲学シャーク・オブ・ザ・デッド!』の時間がやって来ました!


お陽さまも相変わらず凄みを利かせてると思えば、もう九月も中盤ですよ! いつまで真夏日は居座っちゃってるんでしょうか。

本来の九月ならば朝晩もすっかり秋めいて、一雨毎に空模様も急展開して肌寒く感じちゃったり、そろそろこたつの稼働実験でもしとくかって季節ですよね!
えっ、こたつはまだ早過ぎ?
いやいやみなさま、こたつって実は年中無休ですよ? 冷え過ぎた部屋で電源オフこたつに足を突っ込んで甘めの暖を取ったり、もふっとこたつ布団をまくり上げてエアコンの冷気を溜め込んだり、一年中楽しめるQOL向上家電、それが『ザ・こたつ』ですよ!

そんなこんなでみなさま、こたつの意外な楽しみ方はご存知ですか?


今回の『大學奇譚 葉落々の準備室』は哲学回! 『大學奇譚』の世界観をはららっと哲学シャークしていきましょー!




もしも闇の粒子が存在するならば、光の粒子一粒たりとも駆逐して、その空間を真の暗闇で埋め尽くしてしまうだろう。


「お陽さまの光では観測できない現象もあるからね」


狂気に染まった大學教授はそう一言呟いて、深い暗闇にぽっと明かりを灯す。

その色は赤。明るい赤。薄暗い赤。深い赤。真っ黒い赤。目に見えるもの全てが赤く染まる小空間。さあ、観測実験を開始しよう。赤々と閉鎖された小空間なら、眩しい陽の光に邪魔されることなどないから。

ってな感じで子どもの頃、誰しもが電源オフしたこたつに頭から潜り込んで実験室ごっこをしたものですよね! 私は今でも遊んでますよ。スマートフォンで動画鑑賞するにはこたつ実験室は最適な環境です!

真っ暗い密閉空間で、限られた空気を消費しながら体温で空間が温まってしまう制限時間ぎりぎりまで閉鎖環境を満喫する! 何か問題でも?


実験室。それは論文を実界化する施設。構築された理論を現実へ反映させる装置。たとえそれがどれほど難解に論理立てられた仮説でも、複雑で不安定な思考実験でも、強制的に現実世界へ作用させる機構。


実験室


実験室は『大學奇譚』において最も重要な舞台装置の一つです。

大學が実験室を管理することは現実世界の理屈を書き換えること、すなわち絶対的な権力を所有することを意味します。

誰が言ったか『理屈が通れば道理が引っ込む』って言葉がありますよね。物の道理に反する理屈が普通に通用すれば、もはや正義は執行されなくなるってたとえです。そうなると「正義って何さ」って話になります。

そして何のために実験室があるのか。そもそも実験室とは何か。正義とは何か。その本当の意味は。哲学シャークしがいがあると思わない?


実験室。論文起動。理論検証。現実世界への作用。実界化。生まれ変わる世界。まかり通る理屈。引っ込む道理。正義はどこだ?

これらは連続した時間。一つの輪のように。あちらからこちらへと自由に行き来できる理論。

実験室。論文起動せず。現状維持。現実もまた停滞。実界化ならず。世界に変化なし。引っ込む理屈。まかり通る道理。正義はどこだ?

これらも連続した空間。一枚のガラス板のように。こちらからあちらへと自在に往来する論理。

ならば、実験室に違いはあるか。違いはないか。実験室前という環境に違いはなく、実験室後という環境に違いがある。それが実験室。環境に変化があって、はじめて実験室がその意味を発揮する。

すなわち実験室とは環境を整えること。そして実験室とは環境の変化を疑う場所。正義なんて後付けの言い訳に過ぎないわけよ。

『資本論』でおなじみのカール・マルクスはこんな言葉を残しています。


「すべては疑いうる」


私たちを取り巻くすべての現象は実験室で再現された実界化現象後なのかもよ。それを立証することも検証することも論理的には不可能。はたして、正義はどこ行ったのかしらね。そう。はじめからそこにあるじゃないの。『大學奇譚』における正義は実験室そのもの。論文は起動スイッチに過ぎないの。『大學奇譚』の物語がどっちに向かうのか。疑う価値がありそうでしょ。


実験室。思い出して。子どもの頃、こたつで実験室ごっこしたでしょ。密閉されたこたつの中。疑いうる現象のすべてはこたつの中で検証された論文なのよ。

私? もちろん今もエアコンをフルパワーで効かせてこたつに潜ってスマホの動画検証してますよ! こたつこそ小規模実験室であり、正義はこたつにあり!




『大學奇譚 葉落々の準備室』今日はこの辺で!

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