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仙腸関節の基礎知識①



仙腸関節の解剖学について

そもそも仙腸関節とは『腸骨』と仙骨の間に位置する滑膜性関節です。
仙腸関節の形状に関しては個人差があり、実際のパーソナルトレーニングでの現場でPSIS(上後腸骨棘)の触診ですら多くの方が非対称なのも頷けます。
また、仙腸関節に関しては『不動』という考え方もあれば『2~4度の回転』と『1~2mm』の並進運動ができるという議論もあり、界隈でも解釈が分かれる難しい部位になっております。

仙腸関節に付着する組織

仙腸関節には多くの『靱帯』が付着し、骨盤の安定に寄与していますが、今回は『仙結節靱帯』と『腸腰靱帯』について記述します。

〜仙結節靱帯〜

仙結節靭帯は上後腸骨棘から坐骨結節まで続き、『大腿二頭筋長頭』・『大臀筋』・『多裂筋』・『梨状筋』が直接付着しています。
上記の筋肉が適切に働くことは、仙腸関節を介して骨盤帯の安定に寄与し、『ボディメイク』・『姿勢改善』・『疼痛緩和』等に働くことに非常に重要になると考えています。

〜腸腰靱帯〜

腸腰靱帯は第4・5腰椎から腸骨にかけて付着する強力な靱帯になります。
主な機能としては下位腰椎と骨盤帯の安定で、腰仙関節の安定になります。
靱帯が緩みやすい女性で、腰仙部がぐらつくクライアント様を見る機会もかなりありますが、こちらの靭帯も関与してそうです、

そもそも仙腸関節の役割は?

ここまでの記載では『仙腸関節の機能解剖』や『たくさんの組織が付いてる難しい関節』というイメージがあると思いますが、実際にどんな役割を担っているのか簡単に解説していきます。

それは『荷重伝達機能』と言えます。
骨盤帯全般に言えることではありますが、歩行時や走行時、地面からの反力を適切に上半身に分散し、衝撃を和らげています。
逆も然りで、上半身の体重を適切に下半身に伝達する役割もあるといえます。

上記から、骨盤帯が適切なアライメント・動作ができることは日常の負荷を適切に分散・伝達し『日々の疼痛改善』や『効率的なボディメイク』に繋がると言えるでしょう。


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