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聖戦の系譜:考察・感想などなど ~炎の紋章の系譜~

聖戦は最近Switchで配信されてこれからやろうという方も多いと思うので、ネタバレをレベル分けしつつ書いてみようと思います。

あまりに長いので、途中で別項目への記事内リンクも付けてみましたが、別タブで開いてしまうのはご容赦を・・・

ネタバレほぼなし:ざっくり感想

十数年前、どこかで誰かに「ファイアーエムブレムは男女を隣に置いておくといつの間にか結婚して子供をこさえているゲーム」と聞いていて、シリーズ全体でそういうイメージだったんだけど聖戦のことだったんですね。

ifや覚醒で子世代子世代言っている私に夫がしきりと勧めてきていたこともあり、プレイできて良かった、無事クリアできて良かった、というのが率直な感想でした。

Switchの機能でリアル天刻があったので、大きな苦労はなくクリアできました。便利な反面、ロード機能でセーブ済みのデータをすんごい巻き戻してしまい、へこんだこともありましたが・・・

オリジナルの仕様だけでやるとかなり大変だと思いますが、セーブのタイミングはかなり自由なので、4つのセーブデータをフル活用すればそこまででもない・・・かもしれません。
最後にプレイングの評価があるので、これを真面目にやるならオリジナル仕様だけでやらないとあまり意味ないかも。

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なんか消えちゃってますがこの画面でプレイ時間も見られて、約70時間でした。

ターン数は798ターン! 多い!

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最長は2章で90ターンでした。

ストーリーの感想はネタバレありでしか書きようがないので後半へ。

ネタバレなし:システムについて
(攻略情報を見たくない人は非推奨)

闘技場をきっちりやるかどうか、神器はじめアイテムをちゃんと回収しているかどうかでだいぶ難易度が変わる印象です。アイテムは親世代で入手しそびれても子世代でもらえたりしますが、欲しいときに任意のキャラに持たせられているかでだいぶ違う場面があります。

例えば、追撃リングと斬鉄の剣を登場時のリーフが持っているか否かで、そのときにできることが全く違います。結果、その後の育成方針も変わってきます。

システムについてはかなり独特で、特徴的なのはアイテムの受け渡しが中古屋経由でしかできないこと、資金が各キャラごとに設定されており、しかも上限が5万なこと。便利なアイテムは4万の値付けだったりするので、計画的に買い物や資金集めをしないと機会損失の嵐になります。

個人的にはゲームの難易度を面倒くささに依存させてはいけないと思っているのですが、これはよくできていると思いました。めんどくさいんだけど、限られた条件の中でどうやってやりくりするかを考えるのも楽しみの一つになっています。
他ユニットへのお金の共有は原則として盗賊のみが可能で、あとは夫婦間だけなので、金食い虫ユニットの伴侶に稼げるキャラを充てて貢がせる、盗賊の伴侶に盗賊の剣(お金を盗める)を持たせてお金を回しまくる・・等の金策を考えるのが面白かったです。

あとはやはり、子世代の存在、および引き継ぎ。
基本の仕組みはifや覚醒と似ているのでとっつきやすかったのですが、必ず2人姉弟/兄妹というのがちょっとわかりにくかったですね。だいたいバラバラに登場するので、誰と誰が兄弟かなども覚えるまでは大混乱。何度かセティとフィーをカップリングさせようとか思ってしまったんだけど、兄妹だよそれ!!っていう。(近親婚させたかったわけではなくて、普通に他人と誤認)

スキルや持ち物などは基本は同性の親のものを引き継ぐのですが逆転する親子もいたりして、これは初見で何も見ずでは厳しいなと思いました。

敢えて変なカップリングにしてよわよわな子世代で遊ぶなどのプレイもあるようで、奥が深いです。

バトル面では、追撃と必殺がスキルやアイテム依存。代わりに?連続攻撃系のスキルが複数あり、見慣れないうちは何が発動しているのかよくわからない。他シリーズと同じく追撃は重要な要素なので、子世代に追撃を引き継がせるカップリングが最優先されるなど、面白い反面、プレイングを縛る要因にもなっています。特に追撃と必殺の仕様は、スピンオフのトラキア776ですら全員適用の仕様に戻っています。不評だったのかな。

ネタバレちょっと:キャラ評価・所感(親世代)

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・シグルド
 前半の主人公。しっかり強いのですが、そのせいでトドメを他ユニットに譲ることが多く、勝利数があまり付きませんでした。銀の剣はセリスの代ですら☆付かず。次回はもう少し意識的に使ってあげたいと思います。とても優秀な壁。
ヴィンランドサガの影響で、心の中では「シグやん」と呼んでいました。全然キャラ違うけど。

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・ノイッシュ
 伝統の赤緑の赤。あまり良く覚えてないけど、必殺が強かった。防御も高い方ですが、何発も耐えられないのであまり前には出せなかった気がします。2発くらい受けて削るか倒したい場面では有用。

・アレク
 赤緑の緑。速いし追撃持ちですがやわらかい。ダメージが入らなすぎて後半微妙かと思ってたのですが、いつの間にかシルヴィアとくっついていたので意地で使いました。結果、シグルドよりも勝利数が多い。見切り(必殺回避)と追撃は、スキルとしてはかなり良いんですけどね。

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・アーダン
 
固い、強い、遅い! たぶん結構いいやつ。追撃リングを拾ってくれる重要ユニットです。頑張ってジェネラルにしたのに、親世代最終マップの砂漠で1マスしか動けず、前線に全く追いつけませんでした。ひどい。ジェネラルは何気に使える武器種が多いので、武器を引き継がせるという意味では優秀な父親でもあります。

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・レックス
 みんな書いているけどちょっとウホッな感じのイケメン。完全に巻き込まれた形で最終的には親兄弟と敵対するまでになるんだけど、結構あっさりしているのは彼の性格のせいか。貴重な斧使いかつ経験値が常時倍になるエリート持ち。

・アゼル
 レックスを巻き込んだ張本人。かつ、重要人物であるアルヴィス卿の弟。生足マージ。年齢は明言されてないが、ショタ魔法使いポジか? 途中でがっつり育てて、馬に乗ったらかなり強くなりました。が、ティルテュとのカップリングのために歩調を合わせてたのであまり活躍できなかった。

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・キュアン
 シグやんの義弟(妹の旦那さん)。士官学校時代の親友Aだったらしい。壁としては安心できた印象なんだけど、本人よりはフィンを強くしてくれる人というイメージの方が強いです。

・エスリン
 
シグやんの妹。回復できる騎兵で回避が高く、必殺持ちなのでかなり重宝していました。息子リーフへの引継ぎ元になるので、離脱時に持たせておくアイテムは超重要。お転婆だけどしっかり者らしい。

・フィン
 親世代、子世代通して戦闘に参加する唯一のユニット。リーフと並び、聖戦シリーズで好きなキャラのひとり。親世代ではエースでしたがストーリー上、早々に離脱。子世代では登場マップ以外はあまり活躍できませんでした。闘技場も終盤はあまり勝ち抜けなかった。でも好きだぞ!!

・アイラ
 
親世代の歩兵最強ユニット。ソードマスター。流星剣が強い。デューと結婚し、盗賊の剣を振るってパーティーの資金源になってくれました。恋人会話の画像がどっかいってしまった・・

・デュー
 
盗賊。初登場時、エーディンを逃がし、教会に立てこもってシグやん軍の救援まで一人で耐え抜いた男。えらいぞ! 何気に太陽剣を使えますが、中盤まではHPが低い・防御が低い・攻撃が低い=焼け石に水。クラスチェンジ後はめちゃくちゃ強くなります。風の剣との相性も良い。

・エーディン
 
すべての始まりの人。オタサーの姫。シグやんと結ばれるメインヒロインかと思いきや、そんなことはない。みんなのワープ係。どういう遺伝か、息子は見事な青髪。弟のアンドレイも金髪だし、果たして。レックスが父親であれば違和感ないのだけど、他は・・

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・ミデェール
 
ミデールでは駄目だったんだろうか。エーディンは仕えている城のお姫様だったはずなのですが、くっついた後はタメ語。緑髪なので出身はシレジアとかの方なんだろうか。平民のため全体的な能力値はちょっと微妙ですが、弓使い騎兵なので活躍の場面は多く、親世代ではキル数堂々の一位。

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・ジャムカ
 
ヴェルダンの神器キラーボウの使い手。なんだけど、私のプレイではとにかくミデェールに戦力を集めていたので、長らく鋼の弓、後半で銀の弓を持たせていました。それでも十分強かった。デューとも仲良しで、何気にいいヤツだということがうかがえます。次回はちゃんと使うからね!

・レヴィン
聖戦の系譜の第二の主人公・・だと思う。尻軽っぽい登場ですが、母国シレジアでの諸々のイベントはなかなか泣けます。子世代では軍師役。フォルセティが強すぎて本人の強さはイマイチ不明。エルウィンドでも強いけど、そもそもこのゲーム風系が強いんだよなぁ・・

・フュリー
 
少し発音が難しいお名前。唯一のペガサスナイト。親世代では飛行ユニットは彼女だけなので、終始大活躍。非力さはフィンから奪った勇者の槍でカバー! 息子の名前がどう見ても「レヴィンの息子」なので、非常に混乱する。

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・シルヴィア
 
なぜか神官系(ブラギ)の血を持つ踊り子。ナイトリングの有無で全然使い勝手が違う。途中までレヴィンとくっついてしまいそうだったので大慌てで離していたら、知らん間にアレクに手を出されていた。クロードとくっつけようと思ったのに・・・

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まぁ、アレクも好きなのでこれはこれでよかったです。

・ラケシス
 
ブラコン。それはよろしいのですが・・。最初は弱いですが、クラスチェンジしてしまえば大半の武器レベルがAというめちゃくちゃな性能。しかも杖まで使える。ちょっと気難しそうな顔なのも良きです。クラス的にも表情的にも、リーフの母親と誤認しがち。(私が)

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・ベオウルフ
 
聖戦よりトラキアでの方が色々ありそうな御仁。ちょっと年上なのかな。渋い感じで好きです。あんまり命中が安定しなかった印象ですが、クラスチェンジしてからは攻守に活躍した記憶が。

・ホリン
 
なぜか聖戦士の血を引いている元剣闘士。月光剣を使います。ソドマスにはなれませんが、なかなかタフで一撃がしっかり重く、そこそこ回避もするので使いやすくはありました。何気に親世代一番のイケメンだと思う。

・ブリギッド
 海賊に育てられたエーディンの姉。彼女に渡すため、非力なエーディンがイチイバルをずっと持ち歩いていたのは大変だったろうと思います。登場は遅いですが強いので使いやすかったです。

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夫にはこんな口調。

・ティルテュ
 トローンの使い手。全体に明るくてノー天気な感じですが、アゼル、レックスと並んで家族とぶつかることになります。女の子なので余計にかわいそうな感じがしてしまう。アゼルとは幼馴染みとのことで、くっつけてみました。4章終盤でボスチクしまくってなんとかクラスチェンジ。危なかった!

・クロード
 いきなりリザーブを持って登場し、その後、ロストしたユニットを蘇生する杖バルキリーを使えるようになります・・が、一度も使いませんでした。リザーブは超便利。シルヴィアと結婚させて息子にバルキリーを!と思っていたけど結局未婚となり、エッダの後継者はいなくなってしまいました。子世代のストーリー中で言及されて悲しかった・・

・ディアドラ
 
シグやんの奥さん。あまり使いませんでした。次もあまり使わないかなぁ。育てていればセリスはもっと強かったんだろうか。

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親世代最終章ではこんな感じ。
このあともう少しずつレベル上がってますが、やはり杖を振れるキャラは成長が早いですね。シグやんがなかなか弱い。

けっこうネタバレ:キャラ評価・所感(子世代)

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ステータス画像は最終章でのものです。クリア前に近いはず。

・セリス
  
父親のシグやんもそうなんだけど、あんまり本人に対して惹かれるものはなかったのが正直なところ。もちろん嫌いでもなかったんだけど・・・。父ちゃんと違って最初は歩兵。ディアドラもシグやんもあまり育ててなかった割には強かったですが、最後はティルフィング頼み。

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・ラナ
 
エーディンとミデェールの娘。使い勝手はエーディンほぼそのまま。ミデェールのスキルを持ち、クラスチェンジ後の闘技場では自力で杖代を稼いでくれました。いいぞ。魔防が低かったので、最後の方は遠くからレストとリブローを振る係でした。

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・レスター
 
エーディンとミデェールの息子。使い勝手はミデェールほぼそのまま・・でしたが、さすがに神器勢にはかなわず、リングじゃらじゃらつけていました。ファバルが強すぎたんよ。

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・デルムッド
 ラケシスとベオウルフの息子。彼も弱くはなかったのですが、神器勢が強すぎた。周囲の能力値を上げるカリスマ持ちのため、終盤は前線に駆り出されていました。よく頑張った!!えらいぞ!

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・ラクチェ
 アイラとデューの娘。値切り持ちだったので序盤にお金がかからず助かりました。シャナンと恋人になり、以降はバルムンク代を貢ぐ担当。太陽剣が役に立った場面もありましたが、やはり流星が強いよな・・。終盤は、本人も戦いつつシャナンに支援を与える役割がメインでした。

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・スカサハ
 アイラとデューの息子。恋人のパティをかいがいしく世話し、彼女に代わってお金を稼いでパーティの資金源になりました。そのイメージか、面倒見がよさそう。かなり好きなキャラです。こういう寡黙な献身をする子は良い! 今見ると、画像時点でラクチェと全く同じ経験値だったんだね。

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優しい!

・シャナン
 
親世代編では子どもとして登場。なんか旬を通り越してちょっと老け枠っぽい扱いですが、まだまだ若いはず。(30手前くらい?)ラクチェとちょっと年の差があるけど恋人に。関係的には、従兄なのかな。バルムンクが本体ともいわれますが、普通に本人も強かったです。安定の回避盾要員。

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・オイフェ
 オイフェミニと言いたくなってしまう。親世代編では子どもだったので軍師として従軍してくれていました。女の子かと思っていたくらいなのに、ダンディな騎士様になってしまって・・・。お助け騎士ポジションで中盤以降はちょっと苦戦。

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・フィー
 フュリーとレヴィンの娘。可愛い!! 一応王女様なんだけど結構自由ですね。色々大変だと思うんだけど、明るくていい子。恋人のアーサーも救われると思います。ユニット性能としては、THE ペガサスナイトで終始大活躍でした。特に魔防に助けられた・・。

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・アーサー
 ティルテュとアゼルの息子。雷の家系と炎の家系のハイブリッド。王道の組み合わせなんですが、実家が両方とも悪役なので可哀そうなことになる兄妹。やはり(フォル)セティと比べてしまうと終盤は厳しかったですが、フィーに支援効果を与えるために走り回りました。次はフォルアーサーにするのだ!
ちょっと軽い感じで登場するんだけど最後に大真面目になっているのは義父のレヴィンとも似てますね。子世代ではスカサハと並んで好きです。

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・ヨハルヴァ
 兄弟(ヨハン)と二者択一で仲間になる。ならない場合は死ぬ。貴重な斧使い。ヨハンは騎兵ですが、彼は歩兵なので蛮族じみたグラフィック。・・が、クラスチェンジ後に弓が使えるので、キラーボウで活躍します。私のTwitterのアイコンにしていて、その程度には好きなキャラです。おみそといわれがちですが割とガチで活躍しました。一応ドズル家の子息なので、彼もまた貴族としての責任を取ります。見た目蛮族なのに。

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・ユリア
 ラスボスの妹であり、セリスの妹。育てると最強ユニットの一角っぽいですが、あまり使いませんでした。普通にやっているとラスボスとまともに渡り合える唯一ともいえるユニットですが、ちょっとギリギリだった。画像がない・・

・パティ
 ホリンとブリギッドの娘。ホリンの血のため、シーフなのにHPが相当伸びています。クラスチェンジするまではたぶん一番苦労しましたが、そのあとは見違えるように強かった。最終的には闘技場も勝ち抜けるまでになりました。そこに至るまでずっと横で世話をし続けたスカサハはえらい。デューの子供でない場合は値切りをもってないので、買い物のたびにビビります。

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・リーフ
 キュアンとエスリンの息子。トラキア776では主人公。斬鉄の剣と光の剣、追撃リングを駆使して登場時からコツコツレベルを上げました。カッコいい必殺モーションがたくさん見られてよかった。聖戦士の血筋ではあるんだけど神器を引き継いだのは姉で、セリスやアレスと比べるとどうしても決定力に欠ける・・と思いきや、後半はレスキューの杖で大活躍でした。数少ないトルネードの使い手でもあり、ヨハンがいない場合は唯一の騎兵斧使いでもあります。フィンと並んで、聖戦シリーズ通して好きなキャラです。今トラキアやっているので、終わったらまた考えることがあるかなと思います。こっちの顔の方が好き。

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・フィン
 
FIN。あんまり老けてない。親世代編のときはかなり若かったのかな。戦闘面ではリーフをセリス軍に引き渡すまでがお役目ともいえますが、ある段階まで彼が生きていないとアルテナが仲間になりません。親世代編でしかカップリングできないけど、まだまだ若いと思うから幸せになっておくれ。

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・ナンナ
 
ラケシスとベオウルフの娘。クラスチェンジ先がパラディンなので、エスリンと同じ育ち方をします。子世代編はカリスマがとにかく有用なので最後までセリスたちにくっついて活躍します。本人も決して弱くないですが、戦闘参加はちょっと厳しかったかな。

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・ティニー
 アゼルとティルテュの娘。敵として登場し、兄弟で話しかけると仲間になる最初のユニットかな。アーサーを炎寄りにしたのでこちらは母親寄りの雷メインにしました。知らん間にヨハルヴァとくっついてたんですが、彼も貴族であったためエンディングではボッチ。幸せになってくれ・・・!!(能力値の画像がなかった・・)

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・アレス
 
親世代編で敵対して散ったエルトシャン(シグやんの親友B)の息子。勝手にミストルティンを持ってきてくれるのはありがたい。ティルフィングの入手までは攻守ともに一番頼りにしていました。(バルムンクも強かったけど、当たったらヤバいので出せないシーンも割とあった)杖を振れないユニットの中では唯一レベル30まで到達。リーン以外の女性とくっつけにくい登場の仕方をしますが、支援効果を考えるとナンナとかがいいんだろうな。ナンナの場合は、ラケシスの悲願が成就したっぽくなります。

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男気である。

・リーン
 シルヴィアとアレクの娘。踊り子。父親がクロードじゃないことの弊害は彼女にはなく(むしろ追撃ついて闘技場でちょっと勝ちやすいくらい)、特筆することはないです。今作の踊り子は四方4名に同時に効果を与えられるので破格の便利さですね。アレスを叱りつけられるしっかり者。

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・ファバル
 ブリギッドとホリンの息子。弓兵のくせにHPが最高値。力も命中も安定していたので、ここぞというところできっちり仕事をしてくれました。値切りの腕輪かシーフの腕輪を持たせていて、常時イチイバルを使えたのも強かった。

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・セティ
 
フォルセティ2号。圧巻の回避値。強かったですが、強すぎるのと歩兵なのとで温存しすぎた感があります。イシュタル軍が押し寄せてきた際には、最前線で壁になりました。いざというときに前に出せるのはさすが神器持ち。セリスよりは歳下のはずなんだけど・・見えない。そしてトラキアでも出てくるので活躍が楽しみです。

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・アルテナ
 キュアンとエスリンの娘。生き別れたリーフの姉で、キュアンの素質は彼女が受け継ぎます。リーフ自身が知らないので、フィンにその話を聞かないと仲間になりません。アリオーンがいるためかカップリングが成立せず。残念。コープルとの会話はなんかいいですね。最終章では魔防の低さで前に出しにくい場面が多いこと、更に途中からトラキア軍を引き連れることになり、邪魔なのでほとんど使いませんでした。

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・コープル
 シルヴィアとアレクの息子。クロードが父親なら、高い魔力・魔防とバルキリーが手に入ったはずなのに・・。低レベルでの加入ですがリザーブを振っているだけでどんどん育ち、クラスチェンジしてからは安定した命中と追撃で闘技場を勝ち抜いて杖の修理代を稼げるまでに。えらい! 余裕があれば前線で戦わせてみたかったけど終盤はそんな暇もなく、リザーブとリブローを振りまくる要員でした。トラキアではさらわれている子どもとして登場。

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・ハンニバル
 コープルの養父。風花雪月のロナート卿みたいなものでしょうか。ジェネラルは移動力がもう+1されててもよかった気がするなぁ。アーダンといい、ちょっと酷。ナイス武人。

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スキルはこんな感じ。

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ラクチェが凶悪。
ヨハルヴァは追撃リングを持っていたので、実際に追撃できないのはハンニバルだけでした。彼は素早さからして厳しいだろうし問題なし。
ファバルが意外と手数が少なかった。
リーンとコープルの充実度もなかなかですね。職種さえ戦闘向きならいいスキル群なんですが・・・。とはいえ、コープルは闘技場で勝てるのも大事なので、最後は助かりました。

ネタバレ:エンディングまとめ

 ▶考察に飛ぶ場合はこちら(ネタバレ注意)

エンディングでは、戦いに参加した戦士たちが各々の居場所に戻っていく様子が語られます。別れ際の様子が明確に描かれたシリーズ作品をクリアしていないので、ちょっと新鮮、かつ良い演出だなと思いました。
なんか、いかにも物語の終わりって感じでほろりとしてしまう。

その上、父親は誰か、配偶者の有無で差分があり、いろんなパターンを見てみたいと思えます。

大筋としては、セリスがグランベル王国の王となり、周囲の国をまとめる盟主となります。後継者がいない国や領地はセリスがまとめて統治をおこなうこととなります。(今回は、ジャムカの子がいなかったのでヴェルダンがその扱いになりました)

後継者たちがが帰っていく領地はどこもそれぞれ復興が必要な状況なわけですが、概ね新しい統治者を歓迎する向きにあります。

そんな中、聖戦士の血を継ぐ家系でありながら、ロプトウスという邪竜(ラスボス)に自ら協力し、非道の限りを尽くしたヴェルトマー、ドズル、フリージという家柄があります。
ロプトウスは、ユリウスという人間の皮を被った化け物ですので、「人間」の中で最悪なのが彼らであると言えます。実質二世代前から事の発端となっていたヴェルトマー(※)と、その尻馬に乗ったドズルとフリージ、という図です。

 ※アルヴィスの目線だけで書くと、
  ヴィクトル(アルヴィス父)- 邪竜(ロプトウス)の血を引く妻を娶る
  アルヴィス        - 母方の血におびえ、ロプト教団と共謀
                 その過程でシグルド一行を虐殺
  ユリウス(アルヴィス息子)- ロプト教団の謀略によりロプトウス化
  という三代にわたってなされてきた悲劇なのでした。
  (実際はもう少し複雑だし、ヴィクトルの奥さん選び自体に悪意はないのですが)

その三家に関しては恐らく本編中に相当数の領民が直接的あるいは間接的に殺されており、その血筋に連なるものへの恨みや復讐心は相当なものでしょう。
後継者がいない場合にはセリスが統治を代行し歓迎される流れかと思いますが、後継者がいる場合は彼らが統治をしに帰っていきます。すごい可哀想。

で、今回そこを担うのは彼ら。

●ヴェルトマー家=アーサー
(アゼルの実家でもあるので、アゼルの子であるアーサーが継ぎます)

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●ドズル家=ヨハルヴァ
(親世代の中ではレックスの実家ですが、親子関係はありません。レックスの兄=ヨハルヴァのオヤジのはずなので叔父ですかね)

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●フリージ家=ティニー
(アゼルの妻ティルテュの実家ですが、長子であるアーサーがヴェルトマーを継いだので妹のティニーが継ぎます)

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ごめんとか言うなら大歓迎されるセリスがまとめて統治すればいいじゃないと思ってしまうんですが、帰っていく3人からは、自分が生き残ってしまったからにはたとえ過酷な環境であっても自らが統治し、領民や国への償いをしなければならないという貴族の気概・・というかもっと重たい義務感、責任感のようなものを感じます。
もう、どろっどろの血の呪縛ですね。

しかも今回のプレイ上はティニーとヨハルヴァが恋人でしたので、その手を放してまで、燃え盛る自領に帰っていくことは気の毒でなりません。

前述のとおり本作の発端となったのはヴェルトマー家なので、セリスが言うとおり「一番つらい」のはアーサーなんですが、彼にはフィーがくっついて行ってますので若干悲惨さは和らぎました。

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このフィーも、実は結構可哀そうな境遇で、生きていると思っていた父親は実はロプトウス⇔ユリウスと似たような状態(悪ではないですが)であることが最後の最後にわかります。

●シレジア

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気づいていながら、一縷の望みをかけて一緒に帰ろうと言ってたの切ない。

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レヴィンは親世代のときにいた少し尻軽で母親思いな王子ではすでになく、十二聖戦士のひとりフォルセティが成り代わる?ことになっていたのでした。微妙に表現は違うかもしれませんが。

ちなみに、↑のセリスの台詞が本編最後のテキストなので、初回で所見だと相当意味不明です。
これ以上は特に語られず、周回をした後のおまけで察せるようになっています。動画なども上がっていますので探してみていただければ! 

風魔法フォルセティはプレイ上はぜひとも子世代へ引き継ぎたいアイテムですが、残される子供のことを考えると、レヴィンが誰かの父親であるというのはある意味気の毒です。なまじ、生きて目の前にいるように見えるわけですから・・

次回はフォルアーサーにするつもりなので、やっぱりアーサーが可哀想なことになるんだよね。ちゃんと恋人をつけてあげよう・・
そして、ぜひともティニーとヨハルヴァを幸せにしてあげたいと思います。

さて、他の人の状況を少しまとめます。

●イザーク組

王になるシャナンと恋人ラクチェ。
「フッ」って、いかにもキルソ剣士っぽい。

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スカサハについていくパティ。

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パティはホリンの娘で月光剣の使い手なので、うまくするとこの2人の子供は流星剣と月光剣と太陽剣を継承する最強の剣士となるかもしれません。
シャナンの子供はバルムンクを受け継ぐでしょうし、イザークは剣術国家として名を馳せることになる・・のか?

●レンスター/トラキア組
順当にリーフが継ぎます。断金の交を申し出るセリス。

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上から目線を感じてしまう私の性格がゆがんでいるに違いない・・

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ナンナは戦争後にどうなるか不安がっていたので、良かったですね。

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自分を騎士にしてくれたキュアンへの忠義。

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アルテナも一緒に。アリオーンは存命なので、いつか、ね。

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ハンニバルとコープル。なんか安定の感じでいいですね。
ちょっと手厚すぎる気もしますが、大変そうだしちょうどいいのかな。

●アグストリア
断金の交その2。

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この人、育ての親は傭兵的な話だったと思うんだけど、この貴族らしさはいつ身に着けたんだろう。

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リーンは良い奥さんになるに違いない。

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「デルムッドが?」って失礼だなぁ。(幼馴染みだからかもしれないけど)

デルムッドとアレスは従兄同士。どう見てもエルトシャン顔でミストルティンを使えるアレスの方が後継者として強いのはよくわかるんだけど、たぶんデルムッドの方が貴族の子として生活していた期間は長かったはずだし、戦争半ばで早々に退場しているエルトシャンの絶対性なども踏まえ、「直系」の力ってすごいなぁと思わされるエピソード。

直系すげぇ、は続くユングヴィでも。

●ユングヴィ
イチイバルを継いだファバルがユングヴィ家を引き継ぐ。
ユングヴィもフリージ家に加担したりしていたんだけど、直系筋ではなかったし、大したことしてないから見逃されてる感じなのかな。

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ファバル自身はアレス以上に平民として育っているはずなんだけど、ちゃんと家を継げるのはすごいね。その辺もイチイバルを使える直系パワーなのかもしれない。

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同じく、セリスの幼馴染みで貴族として暮らしていただろう(※)レスターはあくまで補佐。もっとも、ファバルの方が性格的に当主っぽいとは思うので適材適所の結果かもしれないけれど。
そういえば、妹のラナがセリスの奥さんなので王妃の兄でもあるんだけど、なかなか腰が低い。そこまでのテキスト差分がないと言ってしまえばそうなんですが。

※セリスたちは隠遁生活をしていたのでいかにも貴族な生活ではなかっただろうけど、貴族の子息としての教育は受けていただろうし、周りはそう扱っただろうなぁと思います。

●シアルフィ
シグやんの実家。ひいてはセリスの実家。オイフェは親戚ということで、セリスが継げない以上は彼しかいないらしい。彼も結構な貴族なんだね。

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ここは素直に泣けちゃう。

全体に今生の別れのように話されているんだけど、例えばシアルフィとバーハラって結構近いのですよね。この先も割と顔を合わせると思うんだけど、どれくらいの頻度になるんだろう。
リーフとアレスとは交流を続けるつもりだとして、イザーク、シレジアはそれこそ戦争でもないと気軽には行けない距離かのかなー。

最後に、本作の本編では炎の紋章・ファイアーエムブレムが何かって語られないのですが、炎の神器「ファラフレイム」を戴くヴェルトマー家の後継者(=アゼルの子)がいると以下のような話が出ます。

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これだけ。

さっき散々直系直系書いたけどアーサーは普通に傍系なので、「ファラフレイム」は使えないんですよね。直系が誰もいなければ当主の役割は傍系に回ってくるんだろうけど、それもなかなか都合の良い話に見えますね。(ティニーもヨハルヴァもみんな傍系)

ネタバレもいいところ:考察・炎の紋章の系譜
(風花雪月と聖戦の系譜の関連を中心に)

 ▶エンディング感想に飛ぶ場合はこちら(ネタバレ注意)

さて。
改めて振り返ってみますと、風花雪月は聖戦の系譜を下敷きにしたお話と言えます。

まず、聖戦の系譜は十二聖戦士という大昔に世界を救った戦士たちの血統の者たちが貴族となり、世を治めています。
で、十二聖戦士の敵対相手に、邪竜「ロプトウス」がいる。
十二聖戦士は邪竜「ロプトウス」打倒のための神託を受け、聖なる武器を預かった者たちなんですが、広く知られていない事実として実はそれぞれ竜の血を与えられています。

風花雪月で、十傑が実は「敵なる竜」に対抗するため、英雄の遺産に対応する竜の血肉を与えられたと思われることと一致します。(物語時点から見た善悪が逆であった、ということはさすがにないのですが)

その後本編に至るまでの貴族の成り立ちも同じですね。
先述のとおり、聖戦士の血統を継ぐ家が貴族となって各地を治めますが、家を継ぐ際に重要視されるのは強力な武具(=神器=英雄の遺産)を使用できる能力の発現です。

小紋章にあたる「傍系」の血統は風花雪月と異なり親子関係であれば概ね発現しますが、大紋章にあたる「直系」はやはり適性がないと発現しません。神器が使えるのも直系だけなので、「強力な武具の使用可否」がキーワードになっていると言えます。

なお、聖戦で言う直系/傍系は一般的な血筋での意味合いとは異なり、まさに小紋章/大紋章のような感じで「先祖の特質を色濃く発現しているかどうか」に拠ります。
傍系同士を結婚させると直系の子供が生まれるなどの例もあるので、風花雪月の紋章とは違い、完全ではないですがコントロールできるようです。

実際、子世代の評価で書いたとおり、神器を使えるか否かでユニットとしての性能が格段に変わります。
子世代編に出てくるキャラは、今回のプレイではほとんどが何らか傍系の血統持ちです。にもかかわらず、やはり神器持ちのキャラにはどうしても勝てない一線がある。まさに、直系の血統=「神器」を使う能力こそが世を治めるにふさわしい「力」である証左と言えます。

また、風花雪月の紋章はそれぞれ所持者の性質には共通点があるといわれます。聖戦の血統も性格が出るようで、例えばロプト傍系とファラ直系の血を持つアルヴィスは「ファラの傾向(正義感)が強い」というようなことを言われています。直系の傾向が出やすいのでしょう。

傍系直系のわかりやすい例のひとつが、セリス/ユリウス/ユリアの三兄弟です。セリスはバルドとヘイムの血を持ちますが、バルドの直系でありヘイムは傍系です。バルド系の聖剣「ティルフィング」を使え、ヘイム系の神聖魔法「ナーガ」は使えません。
ユリウスとユリアはヘイムとロプトとファラの血を持ちますが、ユリウスがロプト直系で暗黒魔法「ロプトウス」を扱い、ユリアがヘイム直系で「ナーガ」を扱えます。
人としての性質もそれぞれ、聖騎士バルド・聖者ヘイム・邪竜ロプトウスを投影したような形になっています。というか、ユリウスはロプトウスそのもののような描写ですね。
(更に、トラキア776でファラ直系の異母兄弟も出てくる様子。すげーな)

そして、そのアルヴィスはエーデルガルトを髣髴とさせる人物像となっています。
まず「炎の皇帝」という時点でそのまんまなんですが、アルヴィスが戦争を自らの手で引き起こし世を平定してやりたかったことは、法治社会を作ることでした。

法治=法律により統治される世界ですのでFEの世界観には一見合わないように思えますが、これはアルヴィス自身が迫害される身であったロプトの血を引いていることに起因していると思われます。
法治国家は、法に基づかないあらゆる私刑などを禁じます。ロプトの血が忌み嫌われ見つかれば処刑されていたという事実は、過去の苦い経験が原因であるとはいえ私刑にほかなりません。裁判なんかなかったでしょうし、あっても結果が決まっていたでしょう。

その血のために殺される可能性があったアルヴィスですので、自らの身を守るため、ひいては自身の子孫や似たような立場の者を不当に貶めないために、法治社会を目指したと考えられます。

本来は法治国家と貴族制度は共存できないものではないのですが、聖戦の系譜時点での世相を鑑みるに、法治国家→貴族の独断と偏見による統治を許さない→貴族の権威を縮小させることになるでしょう。そして、世界を荒廃させたロプトの血と、世界を救った聖戦士の血が平等に扱われるということでもありますので、益々、十二聖戦士の血の価値は薄れていきます。

アルヴィス自身がそこまでを目指していたかはわかりませんが、突き詰めていくと血筋に紐づく権力と能力そのものを否定することになるのです。

その改革は、暗黒教団ロプト教の力を借りながら、戦乱を起こし直接的な罪のないシグルド一行を虐殺するという劇薬も併用されて実現しました。
闇に蠢く者たちと共謀して戦争を引き起こし、多くの人の命を奪いながらも人間自身の力で統治する世の中を目指したエーデルガルトは、彼の分身であると言えるでしょう。

ちょっとこじつけっぽいことを言うなら、彼女に埋め込まれたのは「炎の紋章」ですので、これもアルヴィスからエーデルガルトへのバトンなのかもしれません。

かくして新しい世の中を作ろうとした炎の皇帝は、物語のクライマックスで主人公たちに討たれます。いくら正しい世の中を目指していても、人の財産や命を奪った代償は大きいのです。

一方で、風花雪月の紅花ルートは炎の皇帝がその覇道を実現するルートです。最終的な「炎の紋章」の所持者がエーデルガルト一人になるというのはなかなか象徴的ですね。
紋章主義を否定するエンドですので、フォドラの平定を以て「炎の紋章」の系譜はこれにておしまい・・・となるのでしょうか。

最後に、紅花以外でのエーデルガルトの頑張りは無駄だったのかというと、そんなことはないと考えていて、聖戦と風花雪月の大きな違いのひとつとして、エンディング時点で聖戦の系譜ほど「血」にとらわれた未来を歩んでいないキャラクターが多いという点があります。

先ほど書いた、あまりに自己犠牲的なティニーやヨハルヴァの義務感や、アーサーの悲壮なまでの決意というのは風花雪月ではあまり描かれません。
シルヴァンはお嫁さんによっては紋章を持たない子どもを愛することになりますし、イングリットは領地を継がないこともあります。王国一の大貴族であるフラルダリウス家の嫡子フェリクスは、旅芸人になることすらあります。
もちろん、敷かれたレールをそのまま歩むが如くの人生を選ぶ場合もありますが、そこにも悲劇性は伴いません。
結構みんな自由です。自分の信念や夢にすら自由で、例えば騎士になりたいアッシュが料理人になることもあります。

(青獅子の生徒ばかり挙げてしまいましたが、彼らは騎士や貴族という存在に一番ガチガチで真面目なので、落差がわかりやすいのですよね)

アルヴィスは法治国家を目指した結果ロプト帝国による支配の再来を招き、最終的には「聖戦士の血」の正当さを証明してしまいました。一方、エーデルガルトは作中の言動で紋章主義や血統への疑念を具体化し、多くの生徒に血にとらわれない道を示しました。

もちろん、身もふたもないことを言えばゲームが世に出たタイミングでの日本や世界の情勢が違うからという背景がありますが、作中で主人公や他級長たちの生徒なり同窓生であり、ともに時間を過ごした彼女だったからこそ示せた道だったのではないか・・と考えることにしています。

以上です。長い!!
ここまですべて読んでくださった方がいたとしたら、本当にありがとうございました。かいつまんで読んでいただいただけでも光栄です。

また、必要に応じ加筆修正をできればと思います・・・

オマケ
ゲイボルグと破裂の槍って同じものを指すんですが、形似てるよね!!
という画像。

画像71


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