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短編小説|しろくろのあめだま
ころころころ
あめちゃんね、とってもとってもおいしいの。
ずーっとなめてるの。ぜんぜんきえないの。
ほんとはママのだけど、ねてるときにとっちゃった。がまんできなくてとっちゃった。だっておなかがへってたの。わるいこでごめんなさい。かってになめてごめんなさい。
ころころころ
もういっこなめたいの。まだねてたからとっちゃった。もういっこもとっちゃった。わるいこでごめんなさい。ふたつもなめてごめんなさい。
ころころころ
ころころころ
あめちゃんふたつでおくちがぱんぱん。わるいこだからずーっとごはんたべてないの。だからぱんぱんでとってもしあわせなの。
ころころころ
ころころころ
もっともっとなめたいの。
だけどママがおきちゃった。
まっくらだってどなったの。なにもみえないってどなったの。
こわくなってのんじゃった。あめちゃんふたつとものんじゃった。
またぶたれると思ったの。いっぱいぶたれると思ったの。
ごめんなさいごめんなさい。
ぶたないでくださいおねがいです。
ごめんなさいごめんなさい。
わるいこでごめんなさい。