【大人のピアノ】発表会、何とか弾ききった
45年ぶりの発表会、いよいよ本番
昨年9月から取り組んだ ベートーヴェンソナタ第8番「悲愴」第1楽章。いよいよ本番です。
会場は小規模なコンサートホール。
しかし、ピアノはスタインウェイB-211。(お値段 2,000万円!)
前日は、朝スタジオ練習、昼ストピ、家での夜練。
当日朝、弾きすぎると崩れそうなので、1時間弱練習。
午前中は「子供の部」だったのですが、会場の雰囲気に慣れておきたかったので少し早めに行きました。
子供の部は盛況!ご家族等で満席です。
観たのは最後の方だけでしたが、子供達、かわいい!楽しそう!
そして、なかなかの腕前。
コンクールや音大目指している子達もいるので、上手です。
親子で先生についている方もいて、各自のソロの他に親子連弾もありました。
さて、午前の部が終わり、いよいよ大人の部です。
ビミョーな空気とスタインウェイの素晴らしさ
お昼休みの間に、1人2分程度のリハーサルができます。
ポツポツと参加者が集まってきますが、何でしょうか、このビミョーな空気。顔見知りなのかどうかわかりませんが(私は、昨夏の発表会で一方的に存じ上げている方はあれど、お知り合いはゼロ!)、その場に漂う緊張感と、声には出さないものの「誰からやる?」的な。
そのうち、お一人が弾き始めたので、私は3番目に「じゃあ」と出て行き、気になるところをいくつか弾いてみました。
生まれて初めて弾くスタインウェイ。
第1音弾いて、「うわー✨」って思った。
ホールの音響もよいのですが、天井に「ホワン!」とすごい響き。これ、私が出した音ですか???
指がもつれたりミスタッチが多い箇所をちょこちょこと弾いてみましたが、調子よし。
「本番は、これを弾けるんだー!」と思ったら、めちゃくちゃ楽しみになりました。
スタインウエイ、素晴らしい!
「上がり」はしなかったけど「緊張」はした
25年以上前、研修講師の仕事を始めた時、人前で話すのは大の苦手でした(今も決して「得意」ではありません)。多くの人と対峙して話すこと、とにかく緊張し上がりました。当時、「ピアノの発表会みたいに横向きだったからよいのに・・・」と思ったもの。
今回も、楽しみの方が若干上回り、ピアノの前に座れば「多くの人が聴いている」ということも視界から消えるので、上がりはしませんでした。が、不安な箇所がいくつかあることや「暗譜がとんで復帰できなくなったらどうしよう」という「上手く弾けるだろうか」という自分に対する挑戦の気持ち、加えて、母親が楽しみして聴きに来ていたことで「喜ばせたい」という気持ちが混在。緊張していることに気づきました。
そして、恐れていたことが・・・。
暴走車
最初のGraveのところ、苦手だった半音階スケールはクリア。ほっとしました。
そして、第一主題に入るところ。「ここは落ち着いて入らないと」と思っていたのに、入りを間違え、気づいたらすごく速くなっていました。暴走です。
「わー、どこかで調整しないと・・・」と思うものの「とにかく無事に指を回さないと」「あ、跳躍!」と難所が続々。
気持ち調整しましたが、また元に戻り・・・・。
先生、きっと「あーーーー💦」と思っていらっしゃったと思います。
あれだけ吟味した音の響きもなにも考える余裕なく、さながら壁への激突を回避しながらサーキットを走りきる暴走レーシングカーのようになりました。
いつもおり多いミスタッチが出現しましたが、何とか完走。奇跡!よかった!でも、最後のところの和音、汚くなっちゃったなあ・・・。
※動画を一部だけあげますが、下手ですので、よほどご興味ある方以外はスルーなさってくださいませ。
お友達が撮って下さった動画、通常私のテンポは9分半を超えるのですが、9分を切っていました。速すぎです。
以前の体験との違い
終えてみて、「悔しいーーー!」もっと弾けたのにーー。
でも、これが経験ですね。
高校生までほぼ毎年出ていた発表会。
なんとなく弾いて、なんとなく終わっていました。
そんなに力も入っていなくて、小さかった時は、とにかく楽しい。「上手だね-」なんて大人達が褒めてくれるのでそれが嬉しい。
小学生の時は、妹とともに、母手作りのピンクのお揃いのワンピースを着て出ました。妹はピアノが得意ではなかったようなので、彼女が弾いた時は本当にハラハラしました。
今回は、やるならちゃんとやりたい!という気持ちだし、半年でどこまで取り戻せるか?という自分への挑戦もあったので、かなり力が入っていて、終わったらぐったり。
45年ぶりのピアノライフ、第二章へ
半年後にまた発表会があります。
当初は「1年に1回がせいぜい・・・」と思っていましたが、教室の他の方に「また出るでしょ?」「次は何弾くの?」「(悲愴の)2,3楽章がいいんじゃない?」なんて言われ、「そっかー、それもいいかも」と思い始めています。
2,3楽章も、実は45年前に少しおけいこした模様(楽譜に先生の書き込みあり)。少し弾いてみたところ(やる気じゃん😂)、これなら、第1楽章より力を抜いて取り組めるかな。結局目指すことになりそうな予感です。
45年ぶりのピアノライフも第二章に進みます。