小林愛実さんの「Beginning of the future」
3月17日 小林愛実さんのリサイタル@サントリーホール
「Beginning of the future 」に行ってきました。
公式ファンクラブが発足し、配信ありのリサイタル。
春から拠点をパリに移されるとのこと。
ショパンコンクールの3次予選で心を掴まれたプレリュード全曲を生で聴きたいと思いチケットを取りました。
前半のシューマン、シューベルトはとにかく美しい。ひとつひとつの音が大切に大切に奏でられていました。
後半のプレリュードは情感のうねりに一瞬で巻き込まれた感じ。きっと血管がキュッとなったり緩んだりしていたに違いない。
アンコールはショパンワルツを柔らかく奏で、そして、アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズという大曲を。
3曲目はノクターン。
小林愛実さんは数ヶ月前にやはりサントリーホールでコンチェルトを聴きました。それはもちろん素晴らしかったのですが、今回は別格でした。
まさに「新たな一歩」という気概や覚悟が感じられ、全身全霊の演奏。
小林さんの背後真上の席だったのですが、背中からもメッセージが伝わってくるようでした。
小柄で腕も細い。手もそんなに大きそうではないのによくあんなにダイナミックかつ繊細な音を出せるものです。
そして、熱い演奏の直後に「弾きましたけど何か?」みたいにケロっとされるところが好きです。ただ、今回はさすがに最後には感慨深げな表情をされていました。
「ブラボー」は現在禁止ですが、拍手が鳴り止みません。
私も強い拍手を続けすぎたようで、気づいたら背中が攣っていました。
夢心地で家に帰り、ベッドに入ってスマホを見たところ、牛田智大くん(やはり「くん」と言いたい)のインスタライブが始まっていました。
グリーグのコンチェルトのフレーズをサラッと弾いてくれて最高。
小林愛実さんのピアノに酔い、牛田智大くんのピアノで眠りにつくという最高の日でした。