【解説】E=mc²/ 超入門レベル
アインシュタインの相対性理論では、下記の有名な公式がある。
E=mc²
この公式は、エネルギーと質量の関係式である。
エネルギーは物質の質量に光速の2乗をかけたものに等しいという意味を表している。
それぞれ
・Eは物質のエネルギー
・mは物質の質量
・cは光速
を示す。
この公式から、物質の微小な質量にも「大きなエネルギーが蓄えられている」ことがわかる。
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以下、具体的に公式E=mc²に値を代入して回答を算出してみよう。
物質の質量が5グラム。
これに光速の2乗を掛ける。
光速は秒速30万キロ。2乗は9百億である。
→回答の値は45百億。
なお、1グラム(ジュール)の物質の中には90兆カロリーのエネルギーが含まれている。
このことから理論上「45百億×90兆カロリ」という大きなエネルギーを得ることができる。
ただし、物質の持つ質量をエネルギーに変換させることは容易なことではない。
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一般的にエネルギーを得るためには石油を燃やすことが多い。これは化学反応を利用している。
具体的には炭素が空気中の酸素と結びついて二酸化炭素になるが、この時に熱エネルギーが放出され、このエネルギーを利用している。
この燃焼の化学反応の際にも、ごくわずかであるが質量が減少してエネルギーを得ているのだ。
理論的には1グラムの質量に相当するエネルギーを得るためには23万リットルも石油が必要になる。
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上述したとおり、物質の持つ質量をエネルギーに変換させることは容易なことではない。
しかし、1938年にドイツの化学者ハーンとオーストリアの物理学者マイトナーがウランの原子核に中性子を当てると原子核分裂が起こり、質量が減ることを発見した。同時に大きなエネルギーを得られることも発見したのだ。
その後、ウランの原子核分裂の際、エネルギーを放出するのと同時に多くの中性子が生み出されることが発見された。その中性子が他のウランの原子核に当たって、また核分裂を起こすことがわかった。
これが原子力エネルギーである。
理論上、原子力エネルギー量も
E=mc²
の公式に則っている。
参照元: 「宇宙の謎」Webサイト
以上