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「アコースティックギター「とクラシックギター」の違いについて



アコースティックギターとクラシックギターは、いずれも電気やアンプを使用せずに演奏するギターである。

どちらも一見同じようなギターだが、さまざまな違いがある。

今回は、アコースティックギターとクラシックギターの主な違いについて、8つ、解説したいと思う。


〈目次〉
1.使用する弦の種類
2.ヘッドの糸巻き部分の構造
3.ネックの太さ
4.ブリッジの構造
5.ボディの構造
6.音色
7.演奏方法
8.演奏する曲のジャンル


1.使用する弦の種類
アコースティックギターとクラシックギターは、使用する弦が異なる。

アコースティックギターには、スチール製の弦を使用することが一般的である。

そして、クラシックギターは主にナイロン製の弦を使用する。

ただし、アコースティックギターにナイロン弦を使用する場合もあるため、ナイロン弦であってもクラシックギターとは限らない。

そのため、弦だけでどちらかを判別するのは難しい。


2.ヘッドの糸巻き部分の構造
ギターのヘッドには、弦を巻きつけて固定するための糸巻きが備わっている。ヘッドの糸巻き部分の構造は、ギター初心者でも比較的に違いがわかりやすい要素の1つである。

糸巻きには、弦を巻きつける部分と、糸巻きを調節するつまみがある。

アコースティックギターの糸巻き部分は、ヘッドの前面に垂直に取りつけられ、つまみはギターの背面から左右に伸びている。

一方、クラシックギターは、ヘッドに2本のスロット(細長い溝)がある点が特徴である。

クラシックギターの糸巻きはスロットの内側にあり、つまみはギターの背面に向けて取りつけられている。


3.ネックの太さ
アコースティックギターとクラシックギターは、ネックの太さにも違いがある。

アコースティックギターのネックの幅は42~43mm、クラシックギターは51~52mmの範囲に収まることが一般的だ。

クラシックギターのほうが、アコースティックギターより1cmほど広く作られている。

ただし、1cm程度の違いでは単独で見ただけでは判別しにくいため、アコースティックギターとクラシックギターを並べるか、実際に握ってみるとわかりやすい。 


4.ブリッジの構造
ブリッジは、ヘッドから引っ張った弦をボディ側で固定するパーツである。

そして、アコースティックギターとクラシックギターでは、ブリッジの構造や弦の固定方法が異なる。

アコースティックギターは、穴に通した弦をブリッジピンで押し込むように固定する。

一方、クラシックギターのブリッジは弦を直接巻きつけて固定する仕組みとなっている。

ブリッジの構造や弦の固定方法は一目でわかるため、アコースティックギターとクラシックギターを見分ける際は、ヘッドと併せて注目してみたほうがよい。


5.ボディの構造
アコースティックギターとクラシックギターは、ボディの構造にも大きな違いがある。

アコースティックギターは、音を大きく響かせるために、クラシックギターよりも大ぶりに作られているものが多い。

さらに、アコースティックギターはスチール弦を使用するものが多く、ボディが傷つきやすい性質がある。そのようなボディの強度を高めるため、頑丈に作られている。

また、サウンドホールの周りには、ピックガードが付いているものがほとんどである。

一方、クラシックギターのボディは柔軟で、表面板などの塗装も薄い傾向にある。

また、座って演奏するクラシックギターにはストラップピンがないが、アコースティックギターは立って演奏する場面も多いため、ボディの先端にストラップピンが備わっている。


6.音色

アコースティックギターとクラシックギターは、素材や構造の違いによって、音色に明確な違いがある。

アコースティックギターは、スチール弦を使用することで、華やかで力強い音を奏でることができる。また、ボディが大きく、空気室が広いため、力強い音量と響きに特徴がある。

クラシックギターは、ナイロン弦を使用することで、柔らかく温かみのある音を奏でることができる。また、ボディが小さく、空気室が狭いため、繊細な音色や表現力も特徴がある。


7.演奏方法
アコースティックギターとクラシックギターでは、演奏姿勢や弦の弾き方にも違いがある。

演奏時、アコースティックギターは立って演奏することもある一方で、クラシックギターは座って演奏するのが基本だ。

また、アコースティックギターは弦を鳴らす際に硬いスチール弦を鳴らす必要があるため、ピックで弦を弾く。

一方、クラシックギターは基本的に指弾きで演奏する。


8.演奏する曲のジャンル

演奏方法や音色の違いから、アコースティックギターとクラシックギターでは、それぞれ得意とする曲のジャンルが違いがある。

アコースティックギターは、ピック弾きでシャープな音が出るため、ソウルやブルース・ロック・フォークソングなどのジャンルと相性がよい。

また、音量が大きいため、弾き語りもしやすい。

さらに、バンド演奏では、はっきりとした音を生かして、楽曲の魅力をより引き出すことができる。

クラシックギターは、文字通りクラシック音楽の演奏に最適である。

また、ボサノヴァやタンゴのようなラテン系の音楽にも向いているため、ギター同士の二重奏・三重奏でやわらかい音色を生かした演奏を得意としている。


参照元: 「FUKU CHAN」Webサイト

以上

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