パワー半導体
縁の下の力持ち 必要不可欠な半導体
半導体は電気製品を動作させる上で必要不可欠な部品だ。その半導体の種類の一つにパワー半導体がある。
パワー半導体とは半導体の中でも大きな電流や電圧をあつかう部品であり、現在、とても注目されている。
1.そもそも半導体とは
半導体とは電気製品を動作させるために必要な部品だ。物質は「導体」「絶縁体(不導体)」「半導体」の3つに分けれている。
導体とは電気を通しやすい物質、絶縁体(不導体)とは電気を通しにくい物質だ。導体と絶縁体の中間の性質を持った物質を半導体という。
半導体は数ある元素のうち、数種類の物質でしか作ることができない。
2.パワー半導体とは
パワー半導体とは半導体の種類の一つだ。ICなどで使われている半導体は数値の計算を行う「演算」やデータを保持しておく「記憶」の用途に使われていますが、パワー半導体は電力の制御や変換に利用されることが主になっています。
3.パワー半導体の基礎知識
上述のとおり、パワー半導体とは半導体の中でも電力の制御や変換に特化したものだ。
演算や制御に特化したICよりも高い電圧に耐え、高い電流を制御できるように作られいる。
電気エネルギーを効率よく利用して、電気製品を動作させるための部品がパワー半導体だ。
発電所から家庭に届く電気の電圧は100Vもしくは200Vですが、電気製品には大きすぎてそのままの利用は不可能。
さらに、交流電力から直流電力に変換する必要がある。電圧の大きさを変更(変圧)して、交流電力から直流電力に変更するコンバータの役割を担うのもパワー半導体だ。
省エネがとても意識される時代において、パワー半導体の技術的進化が求められ、注目されている。電力の変換をいかに効率よく行えるか」いう点が重要であり、日々、続けられている。
加速するデジタル化社会において電力消費の大幅増加が見込まれている。省エネ・低消費電力化のコア部品であるパワー半導体は脱炭素に欠かせないものであり、国策として次世代パワー半導体の開発への支援が閣議決定された重要な位置づけとなっている。
4.日本におけるパワー半導体の将来性
現時点において、世界における日本のパワー半導体について上位のシェアをもっている。もともと日本はエネルギー資源が乏しいことから、省エネ技術に力を注いできた。
パワー半導体はスマートホンから自動車にいたるまで、多くの分野で利用されている。今後、日本における、パワー半導体事業の更なる成長に期待したい。