最大の謎 失われたアーク 旧約聖書
都市伝説を超えている
どこにアークは存在するのだろうか
〈目次〉
1.契約の箱(アーク)
2.アークの行方
1.契約の箱(アーク)
「旧約聖書」に登場する「契約の箱」といえば、映画「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」でおなじみの「アーク」のことである。
アークは、アカシア製の箱で、長さ約1・3メートル、幅と深さが約79センチ。内外とも金の延べ板で覆われていたという。
蓋の上には1対のケルビム(智天使)像が飾られていた。中には、モーセが神に授けられた十戒を刻んだ2枚の石板、食料「マナ」の入った黄金の壺と、超常現象を引き起こすアロンの杖が収められていた。
アークは、もちろんヘブライ(古代イスラエルの別称)の至宝となったが、武器としても超絶パワーを有していた。その威力はモーセの後継者ヨシュアの時代とそれ以降に発揮されている。
ヨシュアが、死海北西部の町エリコを攻めたとき、ヘブライの人々は、アークをかついで7日間城壁の周囲をめぐり、角笛を吹いた。
すると、巨大な城壁が崩れ落ちたという。その他、重さ数百キロあるにもかかわらず、アークは宙に浮いて敵めがけて飛んだともいわれる。
また、アークはヘブライの人々と敵対していたペリシテ人に奪われたが、感染症などの災厄を彼らにもたらしたため、不吉として返還されたと伝わる。
2.アークの行方
アークは、イスラエル王国のソロモン王がエルサレムに第1神殿を建立した際に、至聖所に安置された。
このときには、アークの中には石板しか残されていなかったという。
「旧約聖書」には、これより以降のアークについての記述がない。事実、外敵による第1神殿崩壊後はアークの行方は不明である。このときに破壊されたのかもしれない。
ただし確証がないため、現在、アークがどこにあるのか、その所在に関しては、いろいろな憶測や意見、うわさが入り乱れて、真相がわからない。
第2神殿の地下深く、つまり岩のドームの下に埋もれている、エチオピアの教会にある、
また、日本に渡り伊勢神宮に安置されている、徳島県・剣山に隠されているなどの説もある。
なお、日本に渡ったアークが「御輿」のルーツとなったという説もある。本当に日本に渡っていたとしたら、まさに神秘の極みである。
以上