概要レベル/ 脳科学とはどのような学問なのか?
脳科学とは、ヒトを含む動物の脳と、それが生み出す機能について研究する学問分野である。
対象とする脳機能としては視覚認知、聴覚認知など感覚入力の処理に関するもの、記憶、学習、予測、思考、言語、問題解決など高次認知機能と呼ばれるもの、情動に関するものなどである。
◼️脳科学の方法や分野について
脳科学には以下のような方法または分野が存在し、それぞれ長所・短所を有している。2つ以上の分野を同時に行うこともある。
電気生理学:動物においてパッチクランプ法、ヒト・動物において細胞内電極、皮質電極、脳波、脳磁図、経頭蓋磁気刺激(TMS)などを用いて神経細胞の興奮に関係する電気活動を、ミクロ・マクロのレベルで調べる。
神経解剖学:神経細胞の内部構造、神経細胞間のつながり、細胞構造の動的変化などを光学顕微鏡、電子顕微鏡、凍結割断法、免疫染色その他を用いて調べる。
分子生物学:遺伝子レベル、蛋白レベルで神経細胞の特性などを調べる。
脳機能イメージング:脳活動をさまざまな装置を用いて可視化する方法。
脳機能マッピング:脳機能イメージングや損傷脳研究で脳の各部位がどういう働きをしているかを、まるで脳を地図に見立てたように「マッピング」していく方法。
動物の行動実験:サル、マウスなどの動物に、薬剤を投与したり遺伝子を操作するなどし、その行動を観察する。
心理学研究、精神物理学的研究:被験者となるヒトに様々な課題を行わせ行動を観察することで脳機能を類推する(例:視覚の干渉刺激実験)。
理論的神経科学:神経の機能をコンピュータで再現したり、認知・学習などの理論的なモデルを作成することで研究を行うもの。計算論的神経科学など。
参照元: 「Wikipedia」他
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