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基本編/ NVC(非暴力コミュニケーション)



〈目次〉
1.NVC(非暴力的コミュニケーション)とは?
2.分かってくれない相手に歩み寄るための4ステップ



1.NVC(非暴力コミュニケーション)とは?
NVCとはNonviolent Communicationの略で、「非暴力コミュニケーション」や「共感的コミュニケーション」と訳されます。

1970年代に、米国の臨床心理学者であるマーシャル・B・ローゼンバーグ博士によって体系化されたコミュニケーション手法です。

自らの内面に意識を向けることで、支配や対立、緊張といった関係性から、互いを尊重し、つながりを深める関係性への変容を目指します。

具体的には「観察」「感情」「ニーズ」「リクエスト」という四つのフェーズをもとにコミュニケーションを図ります。


2.分かってくれない相手に歩み寄るための4ステップ
言葉には力があります。しかし、時にその力は対立や衝突をもたらします。

誰しも自分が正しいと思いたいもの。理論武装してどのように相手を言い負かすかを考え、その結果消耗してしまうのです。

対話が大切だと頭では分かっていても、価値観の異なる人と向き合うことは簡単なことではありません。

「非暴力コミュニケーション」はその名称の通り、自分の内外に平和をつくるプロセスです。

どちらか一方の正しさを証明するのではなく、互いの感情やニーズを大切にしながら、両者ともに願いを叶えることを目指します。

互いを尊重するコミュニケーションをとるために、NVCには「観察」「感情」「ニーズ」「リクエスト」という4ステップがあります。

「観察」のフェーズでは、主観を取り払い、何が起こっているかをありのままに見ます。

「相手は怒っている」と思っていても、それは自分の印象に過ぎないかもしれません。一切の評価をせず、状況を事実として把握することが最初のステップです。

次に「感情」。大人になると、多くの人は感情を抑えて話すようになります。

怒ったり泣いたりしてネガティブな感情を出すことは良くない、と認識している人も多いでしょう。

しかし、自分のニーズを知ることができるため、感情はとても大切です。

「ニーズ」は言い換えると、自分が何を大切にしたいか。ニーズを言葉にして伝えることは、実りあるコミュニケーションにつながります。

例えば、「報・連・相」が苦手な部下に「社会人として未熟だ」と叱責するよりも、「相談してほしかった」「一緒に考えたかった」と自分のニーズを伝えたほうが、相手から共感を得やすくなります。

最後の「リクエスト」は、明らかになったニーズを叶えるために相手にしてほしいことを伝えます。

ただし、ニーズを押し付けたり、強要したりしてはいけません。このフェーズでは、相手の感情や相手のニーズにも意識を向ける必要があります。

NVCは職場だけでなく、家族や友人関係にも応用することができます。

一朝一夕で身につくものではありませんが、こうしたコミュニケーションを意識的に繰り返すことで、自分も相手も大切にした意思疎通ができるようになります。


参照元: 「日本の人事部」Webサイト

以上

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