ユークリッド
光の直進や反射の法則を発見した科学者
〈目次〉
1.幾何学(きかがく)の父
2.光とは何か
3. 光の直進や反射
1.幾何学(きかがく)の父
ユークリッドは、古代ギリシアの数学・天文学者です。ユークリッドは、光の反射の法則を初めて発見しました。
そして、これらをまとめた『カトプトリカ(反射視学)』や『原論』という書物を残しました。ユークリッドは、「幾何学の父」と言われています。
2.光とは何か
私たちが身の回りのものに色がついていることを感じるためには、光が必要です。
暗闇では何も見えません。人々は「この光が何であるか」という疑問を何千年も昔からいだいてきました。
私たちが、光を観察して気づくのは、「光は直進する」という性質です。また、鏡などに当たると「光は反射する」という性質にも気づきます。
そして、中学校の理科で「反射の法則※」を習いますが、私たちは日常生活での体験から、反射の法則をなんとなく知っています。
※反射の法則とは、大まかにいえば「光線の反射
において入射角と反射角は等しい」という法則
のことです。
古代の人々も、光が直進することや反射の法則をなんとなく知っていました。人類で初めて、これらを本格的な書物にまとめたのが、ユークリッド(紀元前330~紀元前275年頃)です。
3.光の直進や反射
古代ギリシャでは光学は数学の一分野でした。
ルークリットは『カトプトリカ(反射視学)』という書物を残しています。
この中には、反射の法則、凹面鏡で太陽の光を一カ所に集めて物を燃やす様子、そして、凸面鏡に反射された光の道筋を描いた図などがのっています。
また『オプティカ(視学)』という書物も残しています。この書物は、「眼で物体が見えるのは、眼から出た《放射物》というものが物に届くからだ」という考え方によって書かれています。
ユークリッドは、手をのばして物にふれた時の感じをヒントにして、放射物について考えたと言われています。
まだその頃は「光」と「眼でものを見ること」の違いが、よくわかっていなかったと言われています。
ユークリッドが書いた最も有名な書物が『原論』です。『原論』は「幾何学」についての知識をまとめたものです。
幾何学とは、図形をあつかう数学の分野です。平面の上の点、直線、角、面などについて研究を行います。
ユークリッドは、この『原論』の中で、点や直線とは何かを定義して、基本となる仮説を「公理」と呼びました。これは、現代の数学の幾何学と同じ考え方です。
このことから、ユークリッドは「幾何学の父」と呼ばれているのです。
以上