「治外法権」とは?
基本的な内容をわかりやすく、ご説明いたします
治外法権とは、国際法上、特定の外国人(外国元首・外交官・外交使節など)が現に滞在する国の法律、特に裁判権に服さない権利を指す。
ある特定の外国人には、国籍を置く本国の法律や制度が適用されるため、在留先である外国の法律や制度が適用されない状態を治外法権という。
外国の大統領や首相、外務大臣や外交官などといった特定の外国人は、在留国が定める法律や制度ではなく本国の法律や制度が適用される。
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わかりやすく説明すると、特定の外国人が持つ、他国のルールに従わなくてもよい権利」のことである。
日本にあるアメリカ大使館を例にとってみる。
大使館に在留するアメリカ人(大使本人や家族など)は、外交特権を持っているため、日本国内において、治外法権が適用される特定の外国人になる。
外交特権とは、本国の代表としていろいろな活動をするために在留国で保障されている権利のことである。
具体的には、身体の不可侵や刑事・民事裁判権の免除、課税免除などがある。
つまり、彼らが日本で犯罪や事故などを起こしても、日本の法律や制度では、基本的に逮捕や拘束したり裁判にかけたりすることができない。
特定の外国人に当たる彼らは、日本にいながらもアメリカの法律や制度・ルールが適用されるからだ。
さらに、大使館や公館・公邸などには、絶対的な不可侵権があるため、大使館責任者の許可がなければ、在留国の警察や役所といった官憲の人間でも立ち入ることができない。
参照元: 「HugKum(はぐくむ)」Webサイト
以上