エモくて爽やかなアルバム/EP10枚を紹介する
この記事は「マイスター・ギルド:夏のアドベントカレンダー2021」5日目の記事です。
こんにちは、マイスター・ギルド開発部の吉川です。
自分は音楽鑑賞が趣味なのですが、主に洋楽、特にエモというジャンルがものすごく好きです。
洋楽やロックに明るくない人にとっては、エモ?あのネットスラングの「エモい」と何か関係あるの?と思われると思います。それもそのはず、音楽ジャンルのエモは「エモい」の語源です。実際にこんな形で紹介されています。
「エモ」とは「エモーショナル」の略ですが、もともとは、音楽のジャンルの一つである「イーモウ(Emo)」からきており、メロディアスで哀愁的な音楽性と切ない心情を吐露する歌詞が特徴的なロックミュージックを指します。基本的には「心が動いた」「心に刺さった」という感動的な意味合いで、「なんか、うまく説明できないけど良い」という論理的なものを超越した情感でもあります。引用元
夏になるとメロディアスで哀愁的な音楽性を持ったエモはずっと聴きたくなるものです。そんなわけで今回は爽やかなお気に入りのエモアルバムを10枚紹介していこうと思います。紹介するものは全てアルバムを通して爽やかで心が洗われそうな曲で固められているので、洋楽をあまり知らない人にも聴きやすいかなと思います。メジャーな作品ばかりになるのは嫌だったので少々マイナーなラインです。
以下特記です。
・私の好み&エモが2000年代後半に流行っていた関係で、作品が2000年代に固まっているのはお許しください。また紹介するアルバム/EPはAllMusicでジャンルがEmo/Pop Rock/Pop punk辺りで登録されててかつパンク要素は薄めな作品です。
それでは紹介していきますー
1. Jack's Mannequin 「Everything in Transit」(2005)
Andrew McMahon率いるピアノ・ロックバンド「Jack's Mannequin」の1stです。人気が高いバンドでしたが、2012年に解散しています。解散後の2015年に10周年記念リマスターが発売されたり、本アルバムの再現ライブが開催されるほど人気が高いアルバムです。最初から最後まで爽やかでエモいピアノメロディーを聴かせてくれる1枚で、私の一番のお気に入りのアルバムの一つです。
ちなみにAndrew McMahonは元々「Something Corporate」という(こちらはJack's~よりはパンク色強め)ピアノ・ロックバンドのフロントマンで活動しており、現在はソロプロジェクトの「Andrew McMahon in the Wilderness」で変わらずクオリティの高いポップソングをコンスタントに出しています。気になった方は是非こちらもチェックしてみてください。
2. Owl City 「Of June」(2007)
シンガーソングライターAdam Youngによるソロプロジェクト「Owl City」の1st EP。世界的ヒットとなった「Firefries」やCarly Rae Jepsenとデュエットした「Good Times」でご存知の方もいると思います。商業音楽寄りになったここ最近のアルバムより(別に悪くはないですが)、彼しか出せない爽やかで浮遊感のある”ドリーミーポップ”を聴かせてくれたこの頃の作風のほうが私は好きです。ちなみに本アルバムはCD版のジャケットが素敵です。
このアルバムを気に入った人は作風が近い1stアルバム「Maybe I'm Dreaming」や彼が在籍していたバンド「Swimming With Dolphins」のEP「Ambient Blue」も是非!
3. Dashboard Confessional 「Dusk And Summer」(2006)
「メロディに魂を吹き込む男」ヴォーカルChris Carrabba率いるエモロックバンド「Dashboard Confessional」の4thアルバム。全米アルバムチャートで2位になるなど大ヒットした1枚です。4曲目の「Vindicated」は映画「スパイダーマン2」のサウンドトラックに入っていたので曲名まではわからないけど、実は聴いたことがある人もいるかもしれません。海外ドラマで使われてそうな(実際に使われているらしいです)ロック/アコースティックなメロディーをバックに魂を吹き込む歌唱スタイルが印象的な1枚です。
ちなみにヴォーカルChris Carrabbaは「Dashboard Confessional」結成前からエモバンド「Further Seems Forever」でも活動しており、より激しいメロディーをバックに、「Dash~」とはまた異なったエモロックを披露しています。気になる人は是非チェックしてみてください。
4. A Rocket To The Moon 「On Your Side」(2009)
ポップロックバンド「A Rocket To The Moon」の1stアルバム。残念ながら、2013年に解散しています。前述した「Owl City」に近い浮遊感のあるエレクトロロックを鳴らしていたEP「Summer 07」から一転、ポップ・ロック寄りの音楽スタイルとなった1枚です。アルバム全般を通して、ゆったりとしてカントリー音楽にも通じるバンドサウンドがお気に入りです(ちなみに2ndはさらにカントリー/フォークに寄ったサウンドになってて、これもまた良いです)。
再結成してほしいなぁ…
5. Mae 「The Everglow」(2005)
エモ/ポップロックバンド「Mae」の2ndアルバム。これ抜きで爽やかなエモアルバムは語れないと思っています。昨年には本アルバムの再現ライブがオンライン配信で実施される(ソース元)など今もなお人気の高い1枚です。ジャケット・歌詞カードも含めてアルバム全般が「孤独な少年が旅に出る」というコンセプトのもと、優しい絵本調になっており、メロディアスで爽やかな曲が物語仕立てで続きます。
CD版いつか手に入れたい。。。
6. Making April 「Runaway Wolrd」(2006)
ピアノ・ロックバンド「Making April」の1stアルバム。バンドは残念ながら2010年に解散しましたが、「ピアノ・エモ」と呼ばれるピアノ・ポップロック色の強い1枚となっています。とある作業用BGM集で6曲目「Roses and Butterflies」を聴いて初めて「ピアノ・エモ」ジャンルの存在を知ったこともあり、個人的にはバンドも含めかなり印象に残っています。
ちなみにヴォーカルのSean Scanlonは現在「Smallpools」というインディーロックバンドで引き続きヴォーカルを担当しており、2013年に出した曲「Dreaming」が大ヒットするなどコンスタントに活動を続けています。
7. Waking Ashland 「Composure」(2005)
ピアノ・ロックバンド「Waking Ashland」の1stアルバム。バンドは残念ながら2007年に解散しています。こちらも「ピアノ・エモ」な1枚です。前述の「Making April」とはまた違う「ピアノ・エモ」らしいセクシーで甘い声と切ないメロディーが素敵です。
現在、ヴォーカルのJonathan Jonesは新バンド「We Shot the Moon」で活動中です(ただ2015年から新譜が出ていない状態ですが…)。こちらはピアノ色は薄くなった一方でパンク色が強めです。
8. Number One Gun 「To The Secrets And Knowledge」(2010)
クリスチャンロックバンド「Number One Gun」の4thアルバム。バンドは残念ながら2014年に活動停止しています(解散かどうかは不明)。このバンドの他アルバムは良質なパンク色の強いエモスタイルなのが、本作はパンク色が薄く代わりにエレクトロ要素を取り入れた爽やかな内容となっています(2ndも本作に匹敵するくらいかなりの爽やかエモアルバムなのですが、国内だとどこも配信していないのが…)。
ちなみに本アルバムは前述の「Mae -The Everglow」と同じ「Tooth & Nail Records」というクリスチャンロック系のレーベルから発売されているのですが、ここのレーベルからは数々の良質なエモアルバムが出ているので気になる人は是非。
9. Run Kid Run 「Love at the Core」(2008)
クリスチャンロックバンド「Run Kid Run」の2ndアルバム。こちらもまたまた「Tooth & Nail Records」からのリリースです。アルバム通して優しく、エモいバンドサウンドが聴いてとても気持ちいい1枚です。クリスチャンロックと爽やかエモの相性は抜群だなと改めて感じさせられます。
「Run Kid Run」は2011年から新しいアルバムが出ていない状態ですが、新曲をレコーディングしたという情報(ソース元)や、バンドのFacebookやInstagramでの投稿がぼちぼち続いており、そろそろ新作も来てほしいところです。
10. Daphne Loves Derby 「Good Night, Witness Light」(2007)
エモバンド「Daphne Loves Derby」の3rdアルバム。残念ながらバンドは2015年に活動停止しています。元々「PureVolume」というParamore/Fall Out Boy/My Chemical Romanceなどなど日本でも人気が高いバンドを排出してきた音楽投稿サイト(現在は音楽投稿サイトとしては終了)でアルバムを無料配布したりしてかなり人気を集めていたバンドです。途中アコースティックな曲も挟みつつ心が洗われそうになるバンドサウンドが聴ける1枚です。随所で聴こえてくるギターサウンドがたまらない。
なお活動停止中の彼らですが、今年に入って未発表音源をリリースしたり、SNSで活動中だった頃の話を投稿したりしてるようです。ところで無料配布していた1stはどうやったら聴けるんだろう…
アルバム/EPの紹介はこれで以上です。
おわりに&もっと爽やかなエモを知りたい!
アルバム/EP紹介いかかでしたでしょうか?会社のアドカレでこんなマイナーな題材を扱って良いのかと思いながら書き進めていましたが、この記事を通してエモ、果ては洋楽自体にも興味を持っていただければ私はすごく嬉しいです。今回紹介したものも個人的に洋楽ロックの中でも比較的聴きやすく、洋楽初心者にも勧めやすい作品をチョイスしました(なはず)。晴れた日の電車の中で聴くと本当に心洗われている気分になってすごく気持ちいいのでおすすめします。
最後に興味を持ってくれた読者の皆様に爽やかなエモの探し方を紹介したいと思います。探し方としては以下の方法があります。
1. All MusicのSimilar Albumsや各サブスクの似たアルバム・アーティストを探す機能を使う(これはエモじゃなくても全てのジャンルで使える手段です)。ちなみにサブスクだとApple Musicが一番充実している印象です。
2. 極エモを探し求めてという日本語でエモ中心に爽やかな洋楽ロックを紹介しているサイトから探す。いつもお世話になっています。
3. 文中にも何度か登場した「Tooth & Nail Records」のように爽やかエモをたくさん扱っているレーベルの作品をあたる。
私自身も全然にわかの域を超えられている気がしないので、エモアルバムは上記の方法を利用してもっとこれからも聴いていきたいです。
そんな感じで記事はここまでにしたいと思います。ではー