UCDI水素菌を利用し、CO2を資源へ。温暖化・食糧問題に立ち向かう。ーー株式会社CO2資源化研究所
株式会社CO2資源化研究所ーーClimate Tech
『脱石油の実現』
CO2そのものを資源化することにより、石油原料に依存した化学産業体系から脱却した、産業構造の変革が加速されます。CO2から生成する化学品、すなわちCO2プラスチック、CO2燃料等、様々な製品が脱石油資源で生産される割合が飛躍的にのび、広範囲の産業で100%サステナブルな生活様式へと変化していくことでしょう。
CO2から物を作るという新しい産業形態が進むと、その結果として温室効果ガス排出量の実質ゼロという世界目標に近づいていく状態が実現されます。
『世界的な食糧危機を救う』
世界的な人口増と畜産・水産生産の限界から、必須アミノ酸を含んだ動物性タンパク質素材の不足が懸念されています。
当社の研究開発により、環境因子や天然資源に依存しない「工場生産」が実現され、海洋汚染や農薬を懸念しない安全な環境下でUCDIプロテイン素材が製造されます。食品工業技術を駆使し、美味しく幅広いジャンルの食品が上市され、安全で優しい動物性タンパク質の製造が実現。
これにより、動物を虐待しない、生物多様性を大切にする世界も可能になります。
代表取締役CEO/CSO 湯川 英明
――御社のチームの強みはどこですか?
菌体の生育を抑制して化学品製造へ振り向ける技術概念『増殖非依存型バイオプロセス』は、当社代表湯川英明が三菱化学(株)以来30年に亘り開発した研究成果であり、世界で初めて確立したものです。
当社の研究チームは、湯川を中心に、農学、生物学他の多彩な学位を持つ、10名の優秀な研究員で構成されています。事業の核となるUCDI水素菌を1970年代に自然界より単離された、東大名誉教授兒玉徹最高顧問を筆頭に、当社の事業分野それぞれに精通した国内外7名のRDエキスパートの存在は大きな強みである。
バイオ技術の研究開発は一朝一夕に実現するものではありません。脈々と受け継がれた高度な研究成果が、今まさに時代に求められています。
――御社で一番大切にしている価値観はなんですか?
『CO2からもの創り』への挑戦
日本ではあまり知られていないが、水素菌利用は、欧米ではIT・AIに続く巨大産業になることが予測されており、熾烈な戦いの様相となっています。
残念ながら日本の技術は世界から周回遅れとなり、様々な分野で努力が始まっています。
当社のミッションは「革新的なバイオ技術で水素をエネルギー源にCO2の資源化を実現し、食糧問題と地球温暖化対策に貢献する」。
これはスタートアップのベンチャー企業にとしては大変チャレンジングな目標ですが、特許数は現在世界の中でトップクラスです。関係企業先や政府から支援を受ける日本発の企業として、CO2から様々なものを創る新しい産業を産み出し、世界の地球環境保全と食糧問題に貢献したいと考えています。
――10年後、市場はどうなっていると思いますか?
代替タンパクの市場は、欧米で大きな盛り上がりを見せており、国内リサーチ会社調査によると、20年の世界市場規模(植物肉・培養肉計)はメーカー出荷金額ベースで2572億6300万円。
これが30年には、7倍以上となる約1兆8723億円にまで拡大すると予測されています。脱石油燃料や化学品に関しては、定かなデータが存在していません。それだけ石油依存度が高く、脱石油の施策が不透明な状況だという事が解ります。
現在の石油依存度の何%が脱石油化できるのか、当社も含めて共に新しい施策を研究開発し、既得権益を持つ産業との折り合いをつけ、新たな製品を導入することが地球環境を救う手段となることでしょう。