視覚障がい者歩行支援アプリ「Eye Navi」とは?最新テクノロジーを活かした便利な機能をご紹介!
みなさん、こんにちは!視覚障がい者歩行支援アプリ「Eye Navi」note編集部です。
最近、視覚障がい者の方を中心に、少しずつ広まっているEye Naviですが、まだまだサービスとしての魅力や使い方を知らない方も多いのではないかと思います。
「Eye Naviを使ってみたいけど、どんなサービスなのかイマイチわからない…」
「他の歩行支援アプリとの違いや、Eye Naviならではの魅力を知りたい」
今回は、そんな方に向けて、Eye Naviのサービス説明や開発に至ったきっかけ、これからEye Naviが目指す未来について触れていきたいと思います。
【この記事を読むとわかること】
・最新テクノロジーを活用したEye Naviの3つの機能とこだわり
・Eye Navi誕生のきっかけ
・Eye Naviのこれから改善されていく部分
視覚障がい者歩行支援アプリ「Eye Navi(アイナビ)」って?
Eye Naviは、スマートフォンひとつで、道案内と障害物検出、歩行レコーダー機能を備えた
無料で利用できる歩行支援アプリです。
目的地までの方向や経路、周辺施設、進路上の障害物、歩行者信号の色、点字ブロック等はユーザーに音声でお知らせでき、移動をリアルタイムでサポートすることができます。
AIを活用した「障害物・目標物検出」と、視覚障がい者に寄り添った「道案内」を組み合わせることで、視覚障害があっても、安心安全に移動を楽しめるよう、何度も検証を重ねて設計してきました。
Eye Naviは、2023年4月にリリースされ、リリース開始から4ヶ月ほどで、1万ダウンロードを突破。現在も少しずつ広がりを見せています。
最新テクノロジーを活かした、視覚障害をサポートする4つの機能
Eye Naviには、より視覚障がい者に寄り添い、安全安心な移動をサポートするために、最新テクノロジーを活かした3つの機能を搭載しています。
①AIを活用した障害物・目標物検出は、20種類の物体を認識可能!
AIによる画像認識を活用した障害物・目標物検出は、全20種類の物体を認識することができ、視覚障がい者にとっての危険を回避できるよう、設計しました。検出した障害物・目標物は、逐次音声でお知らせされます。
Eye Naviを利用する際は、安全に歩行ができるよう、両手を空けて、スマホの背面カメラがしっかりと前を向くように、専用ネックポーチにスマホを入れて利用することを推奨しています。
②目的地までの道のりを事前に確認!視覚障がい者に寄り添った経路案内
Eye Naviは、目的地までの経路の概要、交差点の有無、施設の情報などを事前に確認することができます。
ナビ画面では、現在地から目的地までの距離、右左折情報、周辺施設の情報、経路の方向と自分が向いている方向などを、好きなタイミングで詳細に確認することができるので、初めて訪れる場所でも、しっかり辿り着けるのがポイントです。
さらに、「目的地リスト」に自宅や目的地の登録も可能。行き先までの道のりに不安が多い視覚障がい者に寄り添う経路案内を目指しました。
また、目的に合わせて、「道案内モード」と「お散歩モード」の2種類を使い分けることができます。
「道案内モード」は、特定の目的地まで移動することに特化したモードです。目的地の名称や住所で検索するか、マップ上の目的地を長押しすることで、目的地を設定できます。
行き先を事前に確認した後、スマホのカメラで周辺の障害物や目標物を検出しながら、音声ガイドにしたがって、目的地まで移動できる機能です。
「お散歩モード」は、目的地を設定せず自由に歩くことに特化したモードです。道案内モードと同じように、スマホのカメラで周辺の障害物や目標物を検出しながら移動することができ、安心してお散歩を楽しんでいただけます。
目的に合わせて、2種類のモードを使い分けられるシンプルな操作性で、老若男女問わず手軽に利用できるようこだわりました。
③歩行レコーダー機能
自動車のドライブレコーダーのように、歩行時の映像を自動で保存する機能を搭載しています。保存された映像はいつでも見返すことができるので、歩行時にトラブルがあった際の検証に活用できます。
Eye Naviが開発されたきっかけ
Eye Naviが開発されたきっかけとなったのは、Eye Naviを開発した株式会社コンピュータサイエンス研究所の代表・林の強い想いでした。
林は、コンピュータサイエンス研究所を起業する前、株式会社ゼンリンという地図を作る会社で、カーナビ向けの電子地図や携帯電話のナビアプリの開発などを指揮してきました。
日々、開発に打ち込んでいるなか、仕事を通じて関わるようになったのが視覚障害を持つ方々だったのです。
実際に視覚障がいを持つ方々と関わるようになってから、「視覚障害があっても、自由に移動できる社会を作りたい」と考えたのが、Eye Naviを作るきっかけとなりました。
会社員時代にも、視覚障がい者と一緒に移動することで歩行をサポートする盲導犬型のロボットを開発していましたが、当時はAI技術等が発達しておらず、プロジェクトは2年で打ち切りに。
その後、AI技術の進化に可能性を見出し、林が2015年に起業したのが、株式会社コンピュータサイエンス研究所だったというわけです。
起業してから、さまざまな挑戦や失敗を経て、7年以上の歳月がかかって、やっと現在のEye Naviが完成しました。
Eye Naviの誕生秘話に関しては、また改めてnoteを投稿する予定ですので、ぜひご覧いただけると嬉しいです。
これからEye Naviがやっていきたいこと
ここまでは、Eye Naviの過去と現在のお話をしてきましたが、続いてはEye Naviの未来について少しだけ触れておきたいと思います。
Eye Naviが目指しているのは、「誰もがどこへでも、自由に楽しく移動できる社会の実現」です。
そのためには、まずはEye Naviのサービスをより使いやすく、正確なものにして行かなければいけないと考えています。サービス向上のために、現在目標にしていることは、この2つ。
①ユーザーからのフィードバックに可能な限り対応し、使い勝手の改善に注力する
Eye Naviは、サービスを実際に使っていただいているユーザーのみなさんから、日々さまざまなフィードバックをいただいています。
まだすべてのフィードバックを確認し、改善できているわけではありませんが、ユーザーのみなさんに寄り添うアプリにできるよう、可能な限り改善に努めていきます。
②必要な情報の取捨選択と、設定の細分化を進める
Eye Naviの機能において、特に課題だと感じているのが、アプリ使用中の情報の量と種類の選び方です。
Eye Naviを利用しながら歩いていただくとき、カメラに写っているすべての情報をユーザーにお伝えしてしまうと、情報量の多さに混乱して、本来歩行に必要な情報が受け取れなくなってしまうことがあります。
すでに、「道案内モード」と「お散歩モード」を使い分けることで、シーンによって必要な情報を選べるように設計してきましたが、今後はさらに設定を細分化して、適切な情報をお伝えすることで、より快適な移動を実現できるよう頑張っていきたいと考えています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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(取材・執筆:目次ほたる (@kosyo0821))