🇬🇷ギリシャ旅行記⑨_ロードス島2
2023年7月5日
4番めの寄港地、ロードス島でのお話の続きです。
今回はロドスタウン。
皆さんが想像するロードス島と言えばこの辺かと思います。
ロドスタウンは現代でも完璧に残る城壁に囲まれた町。
壊れて一部の城壁が残る町は複数訪れましたが、このように完璧に中世の城壁が残る町は初めてだったので、映画やゲームで見たような体験ができるのは感動でした。
ロドスタウンの雑な紹介
ロードス島は兼ねてよりオスマン帝国の船がエジプト属州へ行くために通っては襲われていたため、オスマン帝国からしてみたら目の上のたんこぶでした。
スレイマン一世の時代にこれを排除するために大船団を組んで戦を挑みます。
オスマントルコ外伝~愛と欲望のハレム~でもロドス島の攻防は詳しくやっていますね。
オスマン軍が穴掘って進軍し、その振動を太鼓の上にかけた砂が感知して、ヨハネ騎士団が地面に爆弾を投下するシーンが印象的でした。
これを良く守ったのがビザンチン帝国聖ヨハネ騎士団ですが、この頃になるとビザンチン帝国の勢力は弱まり、オスマン帝国が台頭してくるため、半年ほどで落城します。
アンボワーズ門
聖ヨハネ騎士団通り
聖ヨハネ騎士団について
ヨハネ騎士団は、別名ホスピタル騎士団と言われ、古くはエルサレムで体を壊した巡礼者をお世話する医療に携わる僧でした。
しかし、世界中で十字軍が戦って得た(または守った)土地も、十字軍が去れば蹂躙されるため、騎士団を他に作って在中させる必要があり、イスラエルにいた彼らを騎士団としてロードス島に招集しました。
世界史でやったテンプル騎士団、ドイツ騎士団などの宗教騎士団のひとつです。
また、彼らは貴族出身なので、
貴族で僧で騎士で医者です。
なんと高スペック!
僧+兵士=モンクです。RPGで聞いた言葉ですね!
しかし、ロードス島はオスマン帝国に取られ、本拠地を無くしたヨハネ騎士団は島や国を転々とし、マルタ騎士団として本拠地をローマに移し現代でも救急医療隊として被災地などに行って活動しています。
騎士団通りの写真
騎士団長の館から続くこの坂は、聖ヨハネ騎士団たちの館となっています。
ヨハネ騎士団は話者ごとに家割がされていて、フランス語話者、イタリア語話者、スペイン語は3種類ほどあるので3つの館がある...といった具合に分けられています。当時は国と言語がイコールではなかったので。
通りにしめしてあるエムブレムで見分けることができます。
中世はこの中に高スぺ男子が沢山詰まってたと思うと、テンション上がりますね!
昼ごはん
13時頃ツアーは終わり、行きたい場所が軒並み15時頃には閉まるという鬼のような行軍。カフェに入ってゆっくりランチなんかできないため、適当にサンドイッチ買ってオスマン帝国軍の砲弾見ながら食べてました
聖ヨハネ騎士団長の宮殿
聖ヨハネ騎士団長の館に到着しました。
オスマン帝国時代は武器庫や監獄として使われ、ある時火事が起こって武器庫の弾薬に引火し館は爆発しました。
現在の形は、イタリアが後に再建したものなので、イタリア時代より前のものは殆ど残っていません。
因みに騎士団長はグランドマスターと呼ばれていました。
これもゲームや漫画で聞いたことある言葉だ。かっこいい。
中はモザイクの床が美しく、それについての説明ばかりで、部屋や当時の説明は殆どありません。
ギリシャてそういえば音声ガイドとかないな
ロードス考古学博物館
昔は病院で、ヨハネ騎士団が医師としてその役割を担っていた場所です。
ここにもスレイマンの置き土産が…
どんだけ撃ったんだ
ロードス島ビザンチン大聖堂(Our Lady of the Castle)
庭の噴水から11世紀のコインが大量に発見され、11世紀にはあったとされています。当時は十字形のドーム型教会でしたが、14世紀の地震で天井が崩落。14世紀のヨハネ騎士団によりカトリックに改築、オスマン帝国時代はカントゥリジャーミィというモスクになります。
20世紀に騎士団長の館同様イタリアによりイスラム感を払拭。
1970年代に修復され、現代では絵画の展示やコンサート施設として使われています
ロードスの装飾芸術コレクション
4枚セットチケットの中で一番見つかりづらい(有名ではない)場所なので、皆ここの場所を聞いていた。
私も教会で尋ねたら、私の前に尋ねていた家族も同じことを聞いていたらしいので、係の人が「彼らと一緒に行きなさい」と言い、一緒に行くことにw。
その場の全員大爆笑。
連れて行ってもらい入ったのは、ロードス島でのお皿を中心に生活雑貨系が展示されていて、中は撮影禁止
アフロディーテ神殿
Liberty Gateとロードスの装飾芸術コレクションの間にある古代ギリシャのアフロディーテ神殿。
何の説明文もないし、言われないとわからない
聖ポール要塞
ここから城壁外のお話です。
こういう城塞で聖ヨハネ騎士団がオスマン軍に砲弾でぶっとばされてたシーンをオスマントルコ外伝で沢山見た気がします。
そして現在に残る砲弾がフリー素材化…
聖ニコラス要塞と風車
ニコラスと言えばサンタさんですね。
古代より軍事基地であり、15世紀には対オスマン帝国用に時の騎士団長より監視塔が建設されました
ロドス島の巨像跡
世界の七不思議に数えられるヘリオスの巨像跡です。
現地の方曰く、左右のシカの像が建っている柱の場所に足があったといわれていますが、大きいヘリオス像というよりも、現在のように二本の柱のようなものが建っていたのではないかと言われています。
また、巨像は古代の地震で壊滅し、その残骸がこの近辺に転がっていましたが、15世紀にオスマン帝国が資材として持ち帰り溶かしてしまったのだと伝わっています。
聖母マリア教会
城壁内に戻ってきました。
14世紀ビザンチン帝国時代の教会
城壁内街並み
城壁外街並み
オスマン帝国砲弾コレクション
どんだけ撃ったんだ、どんだけ加工したんだ、どんだけ取ってあるんだ
夕方の船の過ごし方
時間になり部屋に戻ります。
カクテルパーティー
続いて船内ではミュゼスラウンジでカクテルパーティ。
忙しい...!
クルーたちの紹介があり、彼らと乾杯します
オリンポスの神々のショー
そのまま続いて今夜のショー。
BGMはやはり世界的に有名な曲ばかり