ジャニーズがどうでもいい
自分の人生において、ジャニーズというものがかなりどうでもいい。最近のジャニーズ性加害報道へのSNSの反応を見るたびそれを感じる。幕末とか坂本龍馬とかを好きな人たちが熱狂して語り合っているのを眺めている気分だ。SMAPが解散するとか事務所を辞めるとかの騒動の時も人がなぜそこまでSMAPとかジャニーズ内の諍いに興味を抱けるのかよくわからなかった。
一応自分も人並みにジャニーズの流行歌をいいなと思ったり、亀梨くんイケメンだなと思ったりしたこともあるのだが、ジャニーズの総体としてはAKBグループなどと同じく日本のエンタメを形式化し、本来もっと評価されるべき才能が表に出るのを妨げているのではないかと考えていた。
自分の好きなミュージシャンが来週のMステに出ないかワクワクしながらチェックしていた少年時代、毎週Mステの一枠がジャニーズで埋められるのが嫌だった。
スマスマとか嵐の看板番組とか、ああいう番組も楽しく見ている人はいるのだろうが、個人的には相当くだらない、アイドルの人気頼りの惰性で作られた番組にしか思えなかった。映画やドラマでもジャニーズが出ていると、ああ、そういう事務所かなんかの力関係が働いてんのね、と真っ直ぐに見れなくなる。
ジャニーさんがゲイでジャニーズの子は性的な応対をさせられているという噂はジャニーズにあんまり興味のない私でも昔から知っていたし、世の中全体としても何となく知っていつつ、まあ余所には余所のルールがあるんだろう、と静観していたように思う。
まあ、普通に考えれば判断力を持たない子供に大人が性的な行為をするのは完全にアウトなわけだが、そんな怪しい噂もジャニーズの存在を世間の一般常識とは一線を画した世界として神聖視されることへ一役買っていたのではないか。
そんな問題があったのは当時の日本の性的な意識が低かったせいもあるだろう。世間の意識が上がり、問題が表面化した今、もっと被害者が声を上げ大々的に報道するべきだという意見にも一定の正しさがあるとは思うが、いや、自分らも今まで何となく知ってて放置してた、むしろちょっとネタにしてたりしたくせに、なんでいきなり騙されていたみたいな態度取れるのと感じてしまう。
カウアンさんとかは偉いと思う。ただ、周りが言っていなかったらそれを問題ともしていなかったであろう人たちが一斉に正義ズラして上段から偉そうにジャニーズを糾弾することに不信感がある。
最近リベラルな感じの人たちと話していてジャニーズの話題に興味なさそうな反応をしていると、こいつこんな重要な社会問題に無関心なのか、ネトウヨなのかと責められている空気を感じる。
でもあんたたち、ジャニーズというゴシップ要素がなかったらそこまで食いついてないだろと言いたくなる。
他の団体、例えばカルト宗教法人とかで性加害が起きていても、まあ別にそういう世界があってそこにはそこのルールがあるんだとされるだろう。私にとってジャニーズもそんな感じなのだが、要は、みんなジャニーズ好きだな!と改めて思ったということである。
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