デザインの速度と密度を上げるワザ ”40秒で支度しな”
これは、root Design Advent Calendar 2023 の12月7日の記事です🎄
40秒で支度しな!
誰かにこう言われた経験ありませんか?(え?ない?)
誰かに言われずとも、もっとデザインするスピードを上げたい!と思う時ってありますよね。ここでは私の体験談を踏まえて、速度と密度を上げる時に実践した方法を紹介します。
結論から言うと、「時間制約を設ける」たったこれだけです。
スピードを意識したきっかけ
rootでは「つくトレ(=作るトレーニング)」というメンバー間でデザインを作って学習する場があります。
非デザイナーからrootに入った私は、デザインの表現力にもっと磨きをかけていきたい!と常日頃思っているため、デザインの「らしさ」を表現するレーニングをしています。
その中のテーマとして、Googleらしい自治体スマホサイトを作ってみるという課題に取り組んでいました。載せる情報の参考にしたのは私の出身地、糸魚川市のページです。(情報の配置や見た目は考慮して変えました。)
最初はGoogleらしさの分析からはじまり、架空のGoogle Cityのサイトをつくりました。
そして、せっかくなのでここで作った型を利用して「糸魚川市」としてのサイトに仕上げることにしたのですが、ここからが修羅の道でした。
糸魚川への愛 VS 有限な時間
つくトレは週に1回成果発表の場があるのですが、業務の合間をぬって課題に取り組んでいるので、この頃に私がつくトレにかけている作業時間は週2~3時間ほどでした。
この2~3時間というのは最初に糸魚川らしいアイコンを作ろうとして思いついた「玉のような赤ちゃん(文字通り)」と「古墳時代の子育て」の作成時間と同程度です。
糸魚川には古事記の伝承があるので、古墳時代のイメージを感じさせるアイコン群を作ってみようとしていました。(子どもの頃に糸魚川のCMを作ったり、絵本を作ったり、子ども大使のような活動をしていたので人より地元愛が強く、できるだけこだわってアイコンを作成したい気持ちがありました。)
しかし、サイトに配置したアイコンは合計で26個。つまり、そのまま全て同じ手間暇をかけて作るなら26週かかります。
トレーニングなので、締め切りもありません。これはかなりの時間を糸魚川市のサイト作成のトレーニングに費やしそうだな、と思った矢先に天の声がありました。
天の声「来週までに全部作ってみて👍」
時間かかりそうだな〜という話をしていると、トレーニングのレビュアーとしてお世話になっている先輩デザイナーから、「来週までに全部のアイコンつくって!なんならページも完成させてきてYO!」という言葉が降ってきました。
正直、え〜〜むりでしょ〜〜と思いました。さながら、天空の城ラピュタのドーラから「40秒で支度しな」といわれた気持ちになりました。ともあれ、とりあえずやってみることに。
課題に対して、どうにかするやり方を考えるのは大好物です。
やったこと
この週も2時間しか課題に取り組む時間が取れなそうだったので、2時間でやり切る作戦を立てようと、まずは10分使って戦略を練ります。
対象範囲を洗い出す
作成すべきアイコンの数を洗い出す(ここで26個と判明)
すでに作成できているものを洗い出す。
この時点で6つのアイコンができていた。
作らないもの/作るものを決める
アイコンがなくても機能する要素のアイコンは作らない
意味が重複するアイコンは作らない
作るアイコンはこだわりたいもの/既成を活用するものに仕分ける
今回の場合は、人物に特色が出るので人物のアイコンにはオリジナリティを出すことにした。
戦略ができたので、アイコンを作っていきました。
参考資料をゴリゴリつかって作成
既成のアイコンで参考になりそうなものを集める。
既成のアイコンに「らしさ」を加えてアレンジする。
まるっと手を動かして作成
オリジナリティを持たせたいもの、糸魚川「らしさ」を強調したいものは手をしっかり動かして作成していく。
トレーニングといいつつも、これって仕事でやっていることと全く一緒ですね。100分で8個のアイコンを追加作成し、最後の10分でサイトにアイコンを反映させて体裁を整えて完成です。
急いで作ったので細かい粗はありますが、時間制限を設けず作成した時より格段にスピードを上げて作成することができました。
「40秒で支度しな」と言われたように感じた、無理でしょ、と感じた天の声が最高の一言だったのです。
制約があるからこそ、最大限の力が発揮できるのです。
(まさに、ハンターハンターでいう制約と誓約です。)
まとめ
この経験を通じて感じたのは、「40秒で支度しな」(というくらいの無理めな時間の制約)は役にたつ、ということです。
デザインのスピードを上げたい時には、
無理!と言うくらいの時間の制約を設定してみる
やりきるための戦略を立てる
これらが役に立ち、自分の器を広げたりやスピードを上げるようなアウトプットができるようになりました。
実際にrootで、デザインを通じて事業成長をともに実現する仕事をしていて、スピードが価値になるフェーズってあったりします。チームでいい結果を出すためにも「早く出してキャッチボールする」ことが必要ですし、スピードが相手の期待なのであればスピードを出すことがチームのパフォーマンスを出すことになります。
このような時に「40秒で支度しな」という制約を自身に掛けてみることで、かける前よりも密度も速度も高まったデザインができるかと思いますので、ぜひお試しあれ。
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