2022年 秋アニメ殿の13人
おはリル~!
鎌倉殿の13人、面白かったですね。ああ終わるか!という、素晴らしいドラマを1年間見せてもらいました。驚きだったのは公暁を演じた寛一郎さん。柿澤勇人さん演じる源実朝に地雷を踏みぬかれた時のガチギレは堂に入った演技で、思わず笑顔になってしまいました。祖父、父に並び立つくらいの立派な役者さんになってほしいですね。
さて、心の中の妖精さんが2022年秋クールのアニメを採点してくれました。
奇しくも完走した秋クールアニメは配信作品も含めれば13作品です。
ところで妖精界でも近年はDXが進んでおり、
・演出
・ストーリー
・キャラクター
・作画
・音楽
・声優
・期待感
の7項目でアニメを1話ごとに採点、それらの平均点をレーダーチャートにして出力してくれているらしいです。ハイテクすぎる。
*総合評価は各回の平均点ではなく見終わってから付けてるので若干の誤差があります。
*すべて個人の感想です。
総合点数順・2022年秋クールのみなさん
ぼっち・ざ・ろっく! 98点
ありがとうございます。
ぼっち・ざ・ろっく!を経て、人類は次のステージへ進んでゆきます。
もはや説明不要ですが青春コンプレックス、カラカラに代表される楽曲の強さ、キャラクターのコミカルさ(cv.青山吉能がこんなにやれてるとは思いませんでした)、実写を交えた手の込んだカットなど、アニメとして総合的なポイントが驚くほど高いのが本作です。しかし本作品で取り立てて素晴らしいのは明暗の演出だということをご存知でしょうか?
ぼっち・ざ・ろっく!では徹底して後藤ひとりを「陰」に追いやることで彼女が光のほうを向くor光が当たるシーンを印象的に描いています。4話では山田リョウに歌詞ノートを見せるシーン、5話では伊地知虹夏から自販機前で「夢」について示唆されるシーン(ここでの演出はエピソードと共に8話ラストで完璧に回収されています)、6話では廣井きくりとの即興(違法)野外ライブ中に「目の前の人たちは敵じゃない」と悟るシーンなど…彼女が人から影響を受けたり、人と関わったりするときにはライトが当てられている演出がなされています。
もちろんライブもそうです。バンドのメンバーとして演奏する=ライトに照らされながらギターを弾く、ということが押し入れの中でギターヒーローとして演奏することとは全く異質のコミュニケーションだということが、明暗の演出によって表現されています(押し入れの中ではPCの画面と向き合うときだけ光が当たっていますが、陽キャの心ないコメントを見た際に自分でPCを閉じて光源を拒絶してしまいました)。最終話のライブシーンでは『星座になれたら』の演奏直後、ライトに照らされるぼっちちゃんと影の側で手を振っている観客が対比されています。ここで「自分は光の当たる方に来たんだ!」という実感を無自覚に得た、そう思いながら見ていました。(しかも入っている音声はぼっちちゃんの息遣いのみ!すごい!)このように明暗に注目してしてみると、ぼっち・ざ・ろっく!は後藤ひとりが人間として成長していく物語として描かれていることがわかります。最終話の『転がる岩、君に朝が降る』カバーからのCパートではぼっちちゃんが金沢八景を一人歩くシーンでも驚くべきことに陽の当たる側を歩いています。からの「…今日もバイトかぁ。」です。ぼっちちゃんは結束バンドでの出会いと成長を経て、「光を浴びる自分」として生きていくこと、そしてstarryでのバイト=他者とかかわって生きていくことを受け入れられるようになったのです。このCパート、たった10秒のシーンで泣かされるとは思いませんでした。
以上、2022年秋クールの覇権と言って差支えない『ぼっち・ざ・ろっく!』の簡単な感想でした。音楽やそれぞれのキャラクターなどまだまだ語れるところは多いのでもう1周+原作読んで掘り下げちゃおうかなと思います。そのくらい面白い作品でした。
ぼっちちゃんは紛うことなき主人公だね…!これからも見守ってるから頑張ってね...!
BLEACH 千年血戦篇 95点
みんな大好き田口智久(監督・脚本)、合田沙織(色彩設計)です。こればっかりは「見ろ」としか言えません。すごく面白いから。
opからモノクロの世界に"イチゴ"色で象られたキャラクターが描かれるわ(回想シーンでもこの手法がとられていました、工夫の力だよなあ)、キャラクターの初登場時はカットインで紹介が入るわ、違和感なく、遺憾なくオサレが発揮されているので視聴の満足感が段違いです。
特別の見どころとしては山爺の卍解フルコースに加えて初代護廷十三隊の初出しでしょうか。お気に入りは九番隊隊長・久面井煙鉄です。
2クール目からは作者監修のもと大幅な改変が入るらしいので、ローズや拳西や69や平子やチャドや石田やチャン一の活躍が盛られること間違いなしです。・・・活躍してない人たち多くない?
でも色々足すにしても和尚vsユーハはがっつりやってほしい~、今のスタッフが一文字の能力をアニメにしたら絶ッッッッ対に面白くなるので!期待してあと半年待ちましょう。
機動戦士ガンダム 水星の魔女 93点
第12話を見終わってすぐに感想を書いていますが、現時点での評価って難しくないですか?1クール目最終話なのに急にフルスロットルで飛ばすことないじゃないですか…頭が追い付かない…
第12話、スレッタはエアリアルと母・プロスペラを前にしていつも通り「進めば二つ」というプロセスに基づいて行動を始めました。プロセスという表現を用いたのは、お母さんに理詰めで「お前が戦わないとみんな死ぬけどいいの?」と脅され諭されていたからです。倫理観とか置き去りにして…たけど、結果として最善の選択だったのは否定できません。そこが狡い。
しかし「進む」選択は幼少期からの刷り込みによって無自覚に方向づけられたからであって、決して「敵の命を、人生を奪ってでも自分の大切なものを守り抜く」という覚悟を示したわけではありません。11話でミオリネから「進みつづけるスレッタ」を肯定されたことも完全に裏目に出てしまいましたから、彼女の言動によって軌道修正される可能性はあると思います。
しかしガンダムのパイロットとして戦争に巻き込まれていくスレッタ。ミオリネが語る理想は現実の前に無力です。ガンダムは兵器であり、学生たちが株式会社ガンダムでやってきたことは水泡に帰した。地球の魔女が放った実弾がそのことを如実に物語っています。戦場に於いてもなお、ミオリネは自身の想いを貫き通せるのでしょうか?そしてこれから先、スレッタとミオリネは二人で正しい道を進んでいけるのでしょうか?楽しみですね。
12話後半は演出の面で見てもかなり意図的に矛盾を描いている印象を受けました。
ドアのレールをまたぐことは「一線を踏み越えた」ことの、血しぶきを意に介さないのは失われる命の価値を想像できていないことの比喩にそれぞれなっています。ということまでは普通に見ててもわかるんですが、一線を越えることで影→光に移動しているのが皮肉ですね。Cパートでミオリネを助けに行ったときもスレッタは明らかに明るく描かれていて、ラストシーンでは二人にスポットライトが当てられています。単なる闇堕ちではなく、スレッタがこれから人殺し=戦時下の英雄として崇められることの暗喩なのでしょうか。いろんな解釈ができそうです。
演出の面で語るべき部分は山ほどあるけど、ガンダムなんて超メジャータイトルなんで誰かが詳しく解説してくれてるでしょう。なので手短に。
個人的には好きなのは9話でのシャディク戦前、スレッタがグエルを決闘に誘うも家庭の事情で断られるシーンです。「お父さん、は、大事、ですよね。」と共に点いていく歩道灯がめちゃくちゃおしゃれで。スレッタの純真さに救われているグエルの心情をドラマチックに表現できているなと思いました。
Q.じゃあそのグエルくんが12話でどうなったでしょうか。
A.あーあ。
トマトの少年/少女性としての側面の話とかもありますが、これは劇ス(『劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト』のことです)なり、文(TVアニメ『文豪ストレイドッグス』のことです)なりの話をするときに出てくるので取っておこうと思います。
あとは6話だとエランくん4号が「ハッピーバースデー」と歌いながら産道で焼き殺されるのもめちゃくちゃ好きなんですが、こういうことばっかり言っていると異常者扱いされかねないのでやめておきます。
さて、ほとんど12話だけの話になってしまいましたがトータルかなり面白かったです。1クール目で蒔いたストーリーが以降どのように生かされてくるのか。気になります。
しかしガンダムが好きな友人からは「ガンダムはキャラクターの物語ではなく思想の物語だ」と聞いていますが、今作での「思想」はどこに行くのでしょうか。家族観とかガンドフォーマットをめぐる生命倫理とか、現状ではスレッタ・マーキュリーさんの異常性の前に霞んでしまっているのですが…。
ここからの展開を予想するのは難しいので、とりあえずはTV放送に合わせてサンダーボルトでも見てゆっくりしようと思います。
そうだ英雄。お前が、殺した。(ニッコリ
不徳のギルド 89点
なんという不道徳。総合評価こそ89点に落ち着いていますが、5億点くらいつけてあげたい激推し作品です。
基本的には常識的なもののちょいちょい欲望に忠実になる主人公、えっちさが隠しきれてないえっちなシーン、えっち以外のパートでぶち込まれる各キャラクターの萌え・・・これらの魅力は尽きませんが、なんと言っても不徳のギルドは原作の展開が神です。シリアス展開を大真面目にやるネームド戦では常に引き込まれる物語をやられてしまうので「俺は何の漫画を読んでいたんだ...?」となること請け合いです。そしていつの間にか頬を涙が伝っています。アニメでは実力の片鱗を伺わせたに留まっていましたがエロ良し、ギャグ良し、シリアス良し。これが不徳のギルドです。
原作にはないアニメの魅力としてはカジリスがめちゃくちゃ可愛かったこと、エシュネちゃん(11)の破壊力が犯罪的になっていたこと、そしてOPとEDが挙げられます。楽曲はあまりにも神だったのでアニメ全体としての評価が爆上がりしました。特にEDの栗林みなみ歌唱『シュガー・シュガー・スパイス』は、色々あった今期の楽曲の中でも一番好きかもしれないです。OPのパロディネタは…世代があまりにも上だったので一つもわかりませんでした。難しすぎるよ!
2期でのカンゼボウ・オックリ兄妹に期待。その先のマスラオウ戦まで頼むぞ!
アキバ冥途戦争 89点
1話切りしなくてよかった、心からそう思います。ヤクザ映画が大好きなので。やはり暴力と流血はフィクションの世界に必要不可欠なんですよね。
1話からギャーギャー騒ぐ主人公と全員狂ってるメイド連中の対比で「ああ、ここはアキバ(広島)なんだ…」という説得力が増していき、どんどん軽くなる命の価値。裏切りと復讐の連鎖によって血に染められていくメイド服は徐々に当たり前になっていき、
それでも、途中黒豚に堕ちながらも、最終的に主人公が萌えという勝利を勝ち取れたのはねるらちゃん、そして蘭子さんの想いがあったからでした。
と、ハッピーエンドで良かったね的な感想を書きましたがぼくが好きなのはやっぱり10話。
一度汚した手は激しい雨に打たれても濯ぐことはかなわず、悲劇は悲劇のまま終わる。
こういう作品が流行ってほしいな。
Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ- 85点
DIYアニメ、新潟県では朝方から放送されているらしいです。
新潟のガキは6話の由愛せるふの水着で全員感情をグチャグチャにされるんだ
かわいそうに
廃部の危機を免れるために一大プロジェクトを立ち上げる、だんだんと仲間が集まってきて順調に進むもアクシデントが発生…それを乗り越えて大団円!というお手本のような部活モノを12話かけて過不足なく描き切りました。そして物語の軸としてもう一本、せるふとぷりんの物語として語り始めて、12話(+エンディングテーマ)使って深みを出して、きれいに着地させました。
質が、高い。
さらに一つ良いところを挙げるとすれば、佐高陵平の劇伴です。これがパインジャムのアニメーション制作と物語の雰囲気にマッチしていて、劇伴のおかげで物語世界に入り込めた場面は多々ありました。これからも作曲だけでなく音楽担当としても才能を発揮してほしいです。
ついでにスタッフについて付け加えると、よく見たら監督・シリーズ構成・アニメーション制作の組み合わせが『魔法少女なんてもういいですから。』と同じでした。そら良作にもなりますわよ(まほいいは萌えなので)。
舞台になった三条市も行ってみたいですね、良い砥石とかほしいし。
転生したら剣でした 85点
みなさんはオーバー萌ーズ("萌え"の過剰摂取のことです)を経験したことはありますか?僕はあります。TVアニメ『転生したら剣でした』を見た際のことです。瞬間、脳に電撃が走りました。
——―萌えに萌え殺される。ぶっ萌え返される。
「萌え」=フランたむ(cv.加隈亜衣)に。もちろん師匠(cv.三木眞一郎)もよく馴染む声とキャラクターで、萌え(cv.加隈亜衣)を引き立てる良い配役となっております。また、萌え全振りかと思いきやフランたむの身軽さを生かした爽快なアクションパート、ボス戦ではまさかの四肢欠損シチュを盛り込むことで視聴萌者をハラハラドキドキさせてくれました。2期が確定したことでまだまだ萌え返りが可能な『剣でし』(『転剣』よりこっちのほうがくぁいい♡)、ぜひみなさんにも「萌!!!!!!」しか言えなくなる体験をしてほしいです。
恋愛フロップス 82点
想像以上に面白かったです。1話の時点で「これ現実世界じゃないな?」「相反するAmbivalent(感情)を 棄ててしまいたいよ」
という描写はありましたが、
ここまで「AIの中枢に人間の感情が居座ってるんだ!」「幻想が侵食してく 僕らの心を」
だとは思いませんでした。
前半ではほとんどSF要素に触れることなくラブコメに振り切っていたのが逆に喪失感をあおったため、7話で真相が明かされてからの主人公に感情移入できました。最終決戦までの道すがらでヒロインたちが主人公を守るために戦って消えていくという王道展開も、前半の各ヒロインにスポットを当てたトンデモ回の数々で設定を見せておいたからすんなりと導入できていました。この構成は見事だったと思います。
しかし本作品の最大にして最悪のネックになっているのが・・・
スタイルキューブ所属の人気女性声優、伊藤〇来さんです。
演技に関してはまあ、こんなもんだろという諦めがつきますが愛の幼女時代の演技とかそこそこ引っかかるところはありましたが、お歌がお上手におなりにならないのだけは何とかしてもらえないでしょうか。無理してる感がビンビンに伝わってくる高音の出し方は市井を不安に陥れ、いまどきボーカロイドのほうがうまいことやるよってレベルで行われる音階の移動は世を乱す奸佞邪智の輩を呼び起こします。周りの人間が顔面と身体(非常に上品な表現をしています)に惚けて注意しないのが悪いのか、本人が2.5次元俳優にお熱(非常に上品な表現をしています)なのが悪いのか。
特に後半エンディングは映像が良かっただけに歌が気になってしまい、作品全体の欠点として悪目立ちしてしまっていました。
いや、でもトータル面白かったです。最後の方、高野麻里佳と高橋李依の掛け合いのとことか泣きアニメだったし。足グキっちまった…。
陰の実力者になりたくて! 65点
1話を乗り切ることができればまあ、キャラが多いので視聴継続のきっかけにつながるかなというくらいの感想です。個人的には松風雅也、花澤香菜、束縛強めのお姉ちゃん、七陰のケモ耳連中、闇堕ちしたピンク髪などが結構好きです。
…意外と多いな?実はけっこうおもしろいアニメなんじゃないか?
実は作画・演出も光るところがある(例えば3話後半、トラム内での光の当たり方や12話~の場面転換でガラスが砕け散る演出など)ので、やっぱり意外と悪くないアニメなのかもしれません。
2クール目も続けて見ていきたいと思います。
名探偵コナン 犯人の犯沢さん 51点
特別語ることもありませんが、パチモンみたいな丸っこさのコナンくんがお弁当型FAXを蹴っ飛ばしたのはめちゃくちゃ面白かったです。
あとエンディングを倉木麻衣が歌ってくれたのはめちゃくちゃ良かったと思います。ぶっちゃけ同じ小学館で比べたらうる星やつらより楽しく見られました。
令和のデ・ジ・キャラット 40点
すべてを過去の遺産で乗り切っています。『PARTY☆NIGHT 2023』をやったときはさすがに「やってんなあ!やりすぎだろ!」となりましたが、顧客が求めているものは過去のデ・ジ・キャラットそのものなのでこれは大正解の作風です。実際に奥井雅美のOPとか、ぷちこ(cv.沢城みゆき)とか、これをリアタイで見られているということに感謝するべきなのかもしれません。ありがとう木谷高明社長。
ただしこげどんぼ* テメーは(ぱばーぬの続きを書かないから)ダメだ
完結済とか言わないでほしい。
配信組のみなさん
配信で一気に見た2作品です。いかんせん見たのが秋クールが始まった直後とかそんな時期なので記憶があいまいになってしまっています。特にエッジランナーズについては今後もう少し詳細な感想を書きたいですね。
サイバーパンク エッジランナーズ 98点
良い!面白かった。面白かったが故に、あんまり適当なことは言いたくない。もう一周、ちゃんと見返してくるので感想は後々追記させてください。
デイビッドの死に様にルーシーは何を感じたのか。デイビッドの成長と、その中で体感した恐怖と希望とを、TRIGGERはどうアニメで描いたのか。見たのが2,3か月前になるのでもう一度ちゃんと考えながら見なきゃ勿体ない。
ビビッドな色彩でサンデヴィスタンを用いた派手な戦闘をやってる、それを見るだけでも十二分に面白いのが『エッジランナーズ』の良いところだとは思うのですが。
いま言えることで挙げるとすれば、日常パートがもっと欲しかった、という点でしょうか。10話じゃもったいないくらい爽快で、ゲーム(なんなら大本のTRPG)からの設定がしっかりとしているのでもっと物語のフィールドを広げることも可能だったのでは、と思います。
例えば2クールで作ることが可能であれば、ピラルやメインが死ぬまでに日常パートを、具体的にはチーム総出でネコ探しのためにナイトシティを駆け回るみたいな与太イベントがこなせたんじゃないでしょうか。めちゃくちゃ見たかったよ、そういう人が死なないエッジランナーズ。
あとこれは余談ですが、デイビッドくんは
・人の想いを背負って
・人より早く走る
という2点において本質的にウマ娘だなって思いました。
サンデヴィスタン使いでサイバーサイコ化してるきららアニメの主人公もウマ娘出てる声優さんだったし、ウマ娘エッジランナーズコラボで「いまなら☆3デイビッドもらえる!」みたいなことになりませんか?なったとしてどうすればいいんだ。ナイトシティの競馬とか絶対ロクなもんじゃねえだろ。
あとこのアニメが好きな人はおおよそ間違いなく映画『スカーフェイス』も好きです。こういう救いのないようでどっかに希望を見出せるお話、いいよね。
ジョジョの奇妙な冒険ストーンオーシャン(13話~24話) 76点
ヨ ー ヨ ー マ ッ って知ってるゥ!?
TV放送に準ずる形なので2クール目の話だけをするってなると、良いところとよく分からんところの温度差で頭がキーンってします。
一番面白かったのはホワイトスネイク戦です、空条徐倫とかいう主人公がかっこよすぎて。オラオララッシュでホワイトスネイク(=プッチ神父の精神)に対して完全に押し勝っている徐倫ですが、彼女の顔に注目してみましょう。抜け落ちそうになっているディスクが右目を隠すことで、承太郎のトレードマークであった学帽のひさしと同じ構図になっているんですよね。考えた人すげー!かっけー!
そのあとまさかF・F が離脱するとは知りませんでしたが・・・。ジョジョの人間賛歌というテーマを最も忠実に描いていたのがF・F の最期だったので、物語の見せ場として綺麗で感動しました。でも最終決戦まで徐倫、F・F 、エルメェス姉貴兄貴とのトリオを見ていたかった気持ちは・・・あります。
あとはサバイバーからのプラネット・ウェイブス、ジェイル・ハウス・ロックなどはまあまあ面白かったですが、よく分からなかった部分もありました。ドラゴンズ・ドリームからヨーヨーマッあたりのことなんですけど・・・。暗殺風水って何・・・?一人だけ『岸部露伴は動かない』でも使えそうな設定してませんか?(実写映画化たのしみですね)
ヨーヨーマッはcv.山口勝平だったのと、なんかやってること全然よくわからないけどキャラが面白かったのでいいと思いますが。よく分からなかったけど6部で一番好きなスタンドかもしれん。
緑色の赤ちゃんは、本当によくわからないまま見てました。
最終クールの感想はまた来期で。
お別れしたみなさん
ここから下は妖精さんがさよならしたアニメさんたちです。あくまでも妖精さん個人(妖精さんはたくさんいますが)の感想です。好きな作品が低い点数でも落ち込まないでください。悪いのは妖精さんとディープステートです。
《9話リタイア》チェンソーマン 41点
「期待はずれ」という言葉が最も似合うアニメです。致命的に引きの絵がダサすぎておはなしの説得力が皆無になってしまっています。妖精さんは原作を読んでいないので詳しいことは知りませんが、元々はもっと迫力のあるシーンが多かったらしいです。一周回って漫画の販促をしているつもりなんでしょうか。
本来は30点台でもおかしくないと思いますが、5,6話はホラー映画的な演出の面白さがあったので妖精さんも容赦してくれました。
が、10話の途中で視聴をやめてしまいました。特別鼻につくシーンがあったわけではないのですが、洗顔してる間につけっぱなしにしてたら終わってたので巻き戻して見るのをやめました。その程度の熱量でしかこのアニメに向き合えなかった理由は以下の二つだそうです。
まずはメリハリのなさ。
冒頭でも述べましたがアツくなるべき決め台詞や戦闘パートで引きの絵を多用してるので、まったく迫力を感じません。特にチープさを顕著に感じたのは6話、永遠の悪魔戦です。もっとチェンソーの回転してる刃をアップで映したり、ビビッドな彩色でデンジの狂気を演出してみたり、三日三晩戦い続けてたならその異常な長さを表現するために壁に正の字でも刻ませてみたり…ありきたりかもしれませんが、ツカミとなる表現がないと物語に入り込むことは難しいと思います。そういったキャラクター付けというか、物語の方向付けを怠った結果、「このキャラクターは何を考えてどう動いていくんだろう?」という疑問が解消されないまま話のスケールだけが大きくなっていき、アニメ全体としてよくわからんキャラがよくわからんまま死んでいくだけの単調な映像に成り下がってしまいました。
さらに作画は常にヌルヌルしている…が故に緊張感の出るポイントがわからず、「ここは一番力を入れているのでしっかり見てください!」というメッセージが伝わってきませんでした。それでいて声優の演技や劇伴まで抑えられたら単調な印象を受けることこの上ないのです(正直、声優に関しては巷で騒がれているほど気になりませんでしたが)。4話後半のモーニングルーティンなんかはその単調さがうまくハマっていたので期待が膨らみましたが、忌憚のない表現をすれば馬鹿の一つ覚えが三振前の大ファールを打ち上げただけでした。
そしてもう一点は物語としての統一感のなさです。
これは個人的にゲロチューのくだりが死ぬほどどうでもよかった(前クールでやってたガバリス・ガバイルちゃんのパフェもかなり険しかったので、あの手のお笑いが苦手という説はあります)ことに起因します。そのあとの先輩の家に引きずり込まれて云々も要りませんでした。そんな下らんことやるならもっと悪魔倒してた方が良くない…?結局あれだけ尺を取っても感情移入
加えて物語としての方向付けができてないのにEDとアーティストが毎話変わるから、「結局この20分ちょっとの間で何を見せられてたんだ…?」という疑問をぬぐえないまま曲はいい/よくないに意識が向けられてしまいました。そんなん毎回やってたら面白くなるわけないよね。商業主義(アニメマキャヴェリズム)のかほりは始まってしまえばそんなに気になりませんでしたが、
いや、あ〇ちゃんをゴリ押してくるのは違うだろ。タイバニでさんざん割り食ってんだよこっちは。
ところで場外乱闘として監督がアンチをブロックしたり、アンチはアンチで監督リコールとかいろいろ言ってんのは、ちょっとやり過ぎじゃないの?と感じています。しかし一方で自分の好きな作品がここまで商業主義的に扱われた結果クソつまんなくなってたら怒るのも仕方ないのかなーと思います。ゲド戦記やビューティフル・ドリーマーみたいに原作者がお気持ち表明してくれれば楽だったろうけどね。
というわけで、まあ続きが気になることはないですが原作を読む機会があれば履修したいです。個人的には正直ジジツとかドロヘドロとかくらいおもろいもんだと期待してたので残念でした。
《5話リタイア》4人はそれぞれウソをつく 39点
おもんない『あそびあそばせ』。これ以上の表現をぼくは知りません。
5話まで見たのも割と頑張ったと思います。
《5話リタイア》うる星やつら 31点
採点が甘いと思います。なぜならキャラデザと作画と声優は令和のアニメとしてブラッシュアップされているのに肝心のおはなしが昭和すぎるからです。5話時点ではキャラクターが出揃っていないという懸念点はあるものの、ここから先を見ていて面白いストーリーになりそうかと問われると厳しいものがある、そう判断しました。
というわけで、1クール目の5話でバイバイです。このアニメのヒロインが「萌え」の原型って知識だけは、頭の片隅にでも留めておきます。
以下5作品はグラフ作る前に見るのやめちゃったのでダイジェストでお送りします。
《3話リタイア》新米錬金術師の店舗経営 24点
このアニメ、本来ならぼくの基準からすると3話切りのレベルではないんですよね。それでも妖精さんたちがこの話数で切ってしまったのには3つの理由があります。
ひとつは、主人公が説教臭いこと。天才だか知らねえがガッコ出たばっかのガキがわかったようなこと言ってんじゃねえよ、と感じてしまいました。
二つ目は、諏訪な〇かの演技があまりにも下手だったこと。これが作品としての期待感を下げた最も大きな理由でした。
そして最後は、2話で出てきた田舎者の描写が個人的にキツ過ぎたことです。
具体的には、都会育ちの主人公が下野(げや)してきて田舎の居酒屋を訪問した際、ドッキリでゲテモノ料理をお出ししておっさん一同大笑い、みたいなシーンです。ぼくが主人公なら、田舎者に馬鹿にされた時点で確実に町一つ消し炭にしているなあと思うくらいイライラしました。そのあとヘラヘラしながら謝ってくるのも「田舎者特有の"こっちが黙ってればどこまでだってつけあがるくせに都合が悪くなったら雑なヨイショで誤魔化すやつ"じゃん!」でした。礼儀の一つも知らない、他人との距離感を弁えないダボカスは物語の中でも現実でも斬り捨て御免です。
結論:下手な声優と田舎者が敗因。
《2話リタイア》後宮の烏 9点
烏妃はかわいいけどその他がね・・・
《1話リタイア》ポプテピピック TVアニメ―ション作品第二シリーズ 4点
石見舞菜香さんの歌は聞きました。素晴らしかったです。
あとは原作見てるし許して。1か月にいっぺんくらい面白い回があるのと、
前作のミッソンインパッセボーゥが好きだったので読んでます。
《1話リタイア》悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました 0点
OP出した人たちが高橋李依の音域をもうちょっと理解してればね・・・
《1話リタイア》うちの師匠はしっぽがない 0点
落語パートの質がね・・・
まだ見てる途中なので評価保留のみなさん
魔入りました!入間くん 第3シリーズ
あと何話やるかしらないけど、魔入間さんはお話に安定感があるので良いと思います。できれば作画の安定感もほしいなって・・・。悪周期アスモデウスはめっちゃよかったけどね。淫魔としての家系能力、隠しきれなくなってきてますよ。
アークナイツ 黎明前奏
1話だけ見ました。陰鬱とした世界観の中で異常な湿度を放つアーミヤ(cv.黒沢ともよ)、これ好きな人にはたまんねえんだろうなって思います。ぼくはアーミヤのことを中央線の車内ディスプレイでしか見たことなかったので、こんなヤバい女とは知らず、ドン引きしてます。
うまゆる
7話までは見ました。新田ひよりさんが良く出てくるので良いアニメだと思います。
ところでゲームの方でcv.夏吉ゆうこのキャラクターが出るらしいじゃないですか。これが実装されたら無限なる萌えの権化ことMashumairesh!!が組めるしさすがにゲームやるか!と意気込んでいたら、cv.山根綺がまだ育成可能になってないと言われました。流行れ!2023年はギャルが流行れ!
おわりに
いかがだったでしょうか。今期は面白いアニメがたくさんあったので結構な文量になってしまいました。それぞれ関心のある項目だけ読んでいただければと思います。
個人的に総評を述べるのであれば、オリジナルアニメの質が高かったことに言及したいです。
『水星の魔女』『エッジランナーズ』をはじめとして、『冥途戦争』『DIYアニメ』『恋愛フロップス』など夢中になれる作品が目白押しだったのが素晴らしかったです。前クールで大失速した某作品とはえらい違いだなあ?!いや、夏だってExtreme Heartsがあったからそれだけでお釣りがくるんですけども。それにしたって今期は豊作でした。これから先もこのくらい楽しめる季節が続いていけばいいなと願っていますし、作り手のみなさまには感謝しきれません。ありがとうございます。
『虫かぶり姫』、『夫婦以上、恋人未満。』あたりは触れられてないのでそちらも頑張って見たい!
以上、2022年秋クールアニメの感想でした。
・・・風都探偵とか兄付け5期とか次クールで書くって言ってたじゃないですか。無理だったよね涙
おわり