隠れ家の不良美少女 181 CM契約
俺と友里香さんとキナコはファミリーマーケット・ホールディングスへやって来る。
「初めましてキナコです」キナコは少し緊張気味に挨拶した。
「初めまして、マネージャーの原です」
「初めまして、プロデューサーの一瀬です」
「ファミリーマーケットの渡辺です」
「広報の佐々木です」
「商品企画の木嶋です」
一通り挨拶して名刺を交換する。
「株式会社マサキさんともお話しして1年契約をお願いしたいと思っています」
「ありがとうございます」3人は深くお辞儀した。
「マサキ様から御提案があったと思うのですが、配信で食べるお弁当を月に一回そちらで企画していただけないでしょうか?」
「話は聞いてます、喜んで引き受けさせて頂きます」
「ありがとうございます」
「できれば私どもの関係している食品を中心に配信で食べていただけるとありがたいです」
「出来るだけそのように考えています」
「それから来年に向けてキナコさんのカレンダーやグッズを制作させて頂き販売したいと考えています」
「了解です、よろしくお願いいたします」
「それと、キナコさんがレジに立って接客するテレビ用のCMも作らせて頂きたいと思っています」
「はい、よろしくお願いします」
「実は今度の武道館で発表するのですが、キナコはロブスターズのリーダー和也さんの娘です、問題ありませんか?」
「そうですか!」少し驚いたようだった。
「大丈夫です、それでイメージが悪くなる事は無いと思います」
「ありがとうございます」
「それでは契約書を送らせて頂きますのでよろしくお願いいたします」
「こちらこそよろしくお願いします」
「今後の実務は私の方にご連絡ください」友里香さんはニッコリ握手をした。
ファミリーマーケットを後にした3人はホッとして顔を見合わせた。
「怖かったよ〜」希和は涙目で見る。
「大丈夫よ」友里香さんが希和の肩をポンポンとたたいた。
「テレビのCM撮影とか大丈夫かなあ」希和は不安そうだ。
「武道館のライブを考えたらちっとも不安じゃないわよ」
「希和はCMの方が心配だよ」俺を見た。
「何も無理なことをやらされる訳じゃないさ、だから楽しんでやればいい」俺は希和の頭を撫でる。
「わかった」希和はゆるい笑顔になった。
「愛の力ね」友里香さんが笑って俺と希和を見た。