隠れ家の不良美少女　１３１　前日のリハ

前日になり午前中は機材の最終チェックが行われた。
無事に機材のセッティングが完了した。

午後からはいよいよリハーサルが始まった。
MCの原友里香さんも参加している。
進行台本を見ながら入念に確認している。
頭からそれぞれのシーンで音響や照明も確認して行く。
俺は舞台監督の橘さんとステージ進行の流れと効果を確認した。

第一部はマサキの会社関連のみに配信される。
「初めに株式会社マサキの紹介映像が流れます」

「ここで将輝社長からご挨拶をいただきます」
ADがその場所に立って「ここで将輝社長のご挨拶です」立ち位置の確認と音声のチェックが行われる。

「音楽が流れ新郎新婦が登場します、そしてステージで一礼し階段を降りて前の新郎新婦席へ着席します」
進行を確認しながら友里香さんはリハーサルを進めた。
舞台監督の橘さんは確認しながら要所でアドバイスをくれた。

「はい、それではマサキ九州支社長の鈴田様からご挨拶いただきます」友里香さんの紹介でステージ背後の大型スクリーンへ九州支社の映像が映し出される。
「九州支社です、映像は届いていますか？」
「はい無事に届いています」
「鈴田支社長はここに立って挨拶します」支社のIT担当者が説明した。
「はい、ありがとうございます、挨拶を頂いたと言うことで、次に進みます」友里香さんの紹介で次々に支社の映像が届く。
第一部のリハーサルが終わって休憩に入った。

希和や希美子さん美奈さんや詩織さんも控室にいて衣装の準備をしている。
プリンちゃんや匠真くんも楽屋へ入っている。

第二部のリハーサルが始まった。
第二部は一般にも配信される。
キナコやプリンちゃんのSNSなどで予告しているので、ここからは雰囲気が思いっきり変わる。
キナコとプリンちゃんも楽しそうにリハーサルした。

「明日は楽しみだね」プリンちゃんがキナコに言った。
「なんか私ドキドキしてきた」キナコは足踏みする。
「いつもコスプレのイベントで慣れてるんじゃないの」不思議そうに見ている。
「いつもと全然違うもの」キナコは口を尖らせる。
「そうなんだ」プリンちゃんは首を傾げた。

新くんと綾乃さんもやって来て状況を確認した。
「凄〜い！コンサートみたい！」綾乃さんは楽しそうに会場を見渡す。
新くんは少し緊張気味でキョロキョロと見回した。
「来る時が来てしまった……」ポツリと言葉を漏らす。

「大丈夫かい新くん」
「今夜は寝れないかも」不安そうな顔をした。