幼馴染はキュートな吸血鬼 40話 対決
私は旭の実家がある病院へ辿り着いた。
もうすぐ学校から2人で帰ってくるはずだ、旭の家族が主に使う第2エレベーターに乗り最上階へやってくる。
エントランスの隅に隠れて二人を待つ。
やがて二人が仲良く手を繋いで帰ってきた。
「お帰りなさい!お二人さん」私は微笑む。
「あれ?………えっと……七香?………七香だよね???」旭は私を思い出したようだ。
「あなた生きていたのね」
ラミアの子は無機質に微笑んだ。
「確か………エミリさんだったかしら?」
「失礼ね、絵美衣よ!覚えておいて頂戴」
「残念ながら覚える気はないわ」鼻で笑った。
「何しに来たの?覚醒できず旭の血が欲しくなったの」蔑んだ目で見てくる。
「ご心配ありがとう、でも覚醒したわ!」その瞬間彼女に手をかざす。
「私を倒すなんて無理よ」彼女も手をかざし対抗してきた。
「うっ………………………」
「えい!……………………」
「随分力をつけたわね!、それなら本気を出すわよ」ラミアは両手をかざして攻撃してきた。
「そんな物なの?」私はそのまま片手でさらに気を入れる。
「うわっ………」彼女は跳ね飛ばされエレベーターの前へ吹っ飛んだ。
「どういうこと?何なのあなたのパワーは」彼女は青ざめている。
私はさらに攻撃しようと思った、しかし旭が頭を抱えて倒れ込む。
「七香……そして……もう一人は絵美衣………幼馴染は………うを〜!!!頭が割れるように痛い!!」
「旭、大丈夫?」私は旭の額に手を当て気を送る。とりあえず気持ちを落ち着かせ、大丈夫と暗示をかけた。
それを見たラミアの子はエレベーターに逃げ込みドアを締める。
「逃げちゃったか………仕方ない、旭の方が心配だ」私は旭を抱きしめた。