隠れ家の不良美少女 161 バックバンド
翌日ウイングのオフィスには未来ちゃんのバンドが集まってくれた。
長谷川さんとも相談して、キナコのバックバンドを作る予定だ。
「プロデューサーの一瀬さんです」奏太くんが紹介してくれる。
俺はにこやかに頭を下げた。
「みんな自己紹介して」未来ちゃんが促す。
「ギターの永田です」
「ベースの相川です」
「キーボードの田崎です」
「ドラムの東です」
4人は深々と頭を下げた。
「キナコちゃんのバックバンドの話を聞いてみんな喜んでます」未来ちゃんは嬉しそうだ。
「みんな大変だけど協力してくれるかなあ」俺は確認する。
「「「「喜んで協力させていただきます」」」」嬉しそうに頷いた。
「SONEレコードとも話をしたんだけど、今回のレコーディングから参加して欲しいんだよね」
「えっ〜、私たちレコーディングにも参加出来るんですか?」未来ちゃんは驚いた。
バンドのメンバーも驚いてお互いの顔を見合わせている。
「レコーディングが終わったら、ライブ配信をする予定なので、同じメンバーがいいと思ってるんだよ、もちろん君たちが承諾してくれたらだけどね」俺はメンバーを見る。
「「「「「凄い!私たちライブ配信にも出られるんだね」」」」」
未来ちゃんとメンバーはガッツポーズで喜んでいる。
「大学の方は大丈夫かい?」俺は確認してみた。
「コロナで大学には行けません、当分暇です」みんな笑っている。
「レコーディングはキナコの担当アレンジャーさんがいるので、彼と協力して進めてほしいんだ」
「それなら私たちも勉強になるし助かります」未来ちゃんが頷く。
「早速で申し訳ないけど、来週からお願いしていいかな」
「「「「はい、喜んで」」」」メンバー一同協力してくれる事が決定した。
奏太くんは未来ちゃんとメンバーを食事に連れて行ってくれる。
俺は長谷川さんに報告して、レコーディングの予定を組み立てた。