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幼馴染はキュートな吸血鬼 73話 対決2

ジーナはミラナ教官へ向かって手をかざす。

「何なのジーナ?あなた裏切ったのね」ミラナ教官は横目で睨んだ。

「私はもうラミアには、軍には戻らない!」そう言って更に力を入れた。

「後悔するわよ!」ミラナ教官は片手をジーナに向ける。

「う〜…………」ジーナは苦しそうな表情になっている。

突然遥ちゃんが弓を持って飛び出した。

「ラミアめこれでも喰らえ」弓を放った。

遥ちゃんの放った矢はふわりと弧を描いた。

「そんな物じゃ当たらないわよ」ミラナ教官は嘲笑った。

「うっ!!!」ミラナ教官の表情が変わって行く。

ミラナ教官が太腿を見ると矢が刺さり血が噴き出した。

遥ちゃんの反対側から穂乃果ちゃんが放った矢はミラナ教官の太腿に命中していた。

「誰!………」ミラナ教官は振り向いて穂乃果ちゃんを睨んだ。

「私はこの学校の生徒よ!」そう言って更に矢を取るとミラナ教官を狙った。

ミラナ教官は膝から崩れ落ちる。

太腿に刺さった矢を強引に抜き取ると道場の出口へ向かって逃げ出す。

七香は目を閉じてミラナ教官の方を向くとパワーを放った。

ミラナ教官は「oh~………」悲鳴をあげて倒れた。

「七香先輩、大丈夫ですか?」ジーナは心配そうに七香を見た。

「大丈夫、記憶を司る脳の血管を壊したから記憶喪失状態になっていると思うわ」

起き上がったミラナ教官は足を引きずりながら道場の外へ出た。

そのまま道路にフラフラと出て行く。

『ギュー!!』急ブレーキの音がしてミラナ教官は車に跳ねられてしまった。

俺と七香やジーナ、遥ちゃんも穂乃果ちゃんも固まった。

「事故だ!事故だ!誰か跳ねられたぞ〜!!」辺りは大騒ぎだ。

俺たちは道場の出口から状況を見守った。

ミラナ教官は「ここは何処なの〜………何が起きたの?」歩道に這いつくばって上がってきた。

俺たちを見たが何も思い出せないようだ。

やがて駆けつけた救急車に乗せられ運ばれて行った。

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