隠れ家の不良美少女 214 ハロウィン
オータムで特製フルーツアイスを食べていた希和が帰って来た。
「う〜っ……………お腹いっぱい」
「別腹もいっぱいか?」
「うん」希和は嬉しそうに頷いた。
「友里香さん、菜々美さんお帰りなさい」二人を見つけた希和はニコニコとみんなのそばへ来た。
「ねえ友希さん友里香さん、SNSを見てたらいつも応援してくれてる雪子さんから『武道館の日はハロウィンですよね、コスプレも楽しみにしてます』ってメッセージが来てるの、それに『うづき』さんや『ユキト』さんもハロウィンパーティしながら応援しますって来てるの、コスプレから始まったキナコはやっぱりハロウィンのコスプレをしないといけないと思うんだけど」
「そうだな、曲やステージ構成ばっかり考えていたからハロウィンを忘れてたなあ」俺は愕然とした。
「素敵よね、今世紀最大のハロウィンパーティにするのもアリかもね、早速ステージ構成に取り入れたら」友里香さんがしっかり頷く。
「そうですね、配信を見てくれてれてる人が仮装していたら、スクリーンに映し出すのも良いかもしれないですね」奏太くんも頷いた。
「じゃあステージ構成に取り入れよう」俺は新な案を追加することにした。
「菜々美ちゃん、サークル雅の子達はハロウィンのコスプレをするの?」
「はい、みんなやる予定ですけど」
「じゃあ武道館でお披露目したら?」
「良いんですか?みんな喜びますよ!」菜々美ちゃんは飛び跳ねた。
「じゃあ友希さん、それもステージ構成に入れておいてよ」軽く言った。
俺は眉を寄せて唸った。
「う〜ん、曲の歌詞の内容とかみんなの出演順とか考えるとかなり難しくなるなあ……」
「あら、それを上手くやるのが貴方の仕事でしょう?」友里香さんはニッコリ笑った。
俺は回していたペンを鼻と口の間に挟めてだた唸った。
それを見た奏太くんが堪えきれず「クックッ」と口を塞いで肩を揺らしている。
「菜々美ちゃん、雅のみんなに知らせて衣装もそれぞれに楽しそうなものにしてね」
「はい、了解です!早速K Kステージに行ってきます」
そう言って菜々美ちゃんは帰って行った。