自分がダメになると人は離れてゆく
病気をしたり、仕事を辞めたり、コミュニティから離れたり、生活が苦しくなったり、人間関係をリセットしたりすると、それまで周りにいた人たち、友達や知り合いのうちの何人かは、自分から離れていきます。
例えば、会社で人徳のある部長さんで、皆から慕われたり、人気があったり、従う部下が何百人いたとしても、定年で辞めると、ただのおじさんになってしまいます。
会社にいた頃のような物言いは、通用しなくなります。自分の命令は、誰も聞いてくれません。
この場合は、ダメになったわけではないけれど、会社というコミュニティから外れると、よほど個人的に用事がない限り、コミュニケーションは途絶えがちになるのです。
ダメになったときに分かる他人のスタンス
他人が自分にとってどういう存在だったか、逆に言えば、自分が他人にとってどういう存在だったかは、自分がダメになったときにわかります。
長い間、友達だと思っていたり、さらには親友だと思っていても、ダメになった瞬間に素っ気ない態度をされて、それまでのようにツーカーで話ができなくなりギクシャクすることがあります。
半分は、自分自身の「引け目」が自分の態度をおかしくしている面もあると思います。自分の態度が変化しているのかもしれない。自分が引いてしまってよそよそしくなっているのかもしれません。
ライフスタイルが合わなくなる
お互いが疎遠になる比較的大きな要因は、アクシデントによって自分のライフスタイルが変わってしまうこと。
ライススタイルに制約ができてしまって、相手のライフスタイルと合わなくなり、対等な形でのお付き合いや行動ができなくなってしまうことです。
仕事上の友達なら、仕事が関係なくなれば疎遠になります。
遊び友達なら、同じ遊びができなくなれば疎遠になります。
同志なら、志や興味がずれてくると疎遠になります。
人と人との付き合いにおいては、何らかのカタチが存在していて、そのカタチの上での友達であったり知り合いであったりします。
全くカタチがない関係を、イメージすることはとても難しい。
「心の友」と言っても、ライフスタイルや価値観が大きく変わってしまったら、心さえも通じにくくなるでしょう。
友達に依存しないように繋がる
なんだか極意のような言葉ですが、難しいことです。
友達に依存していると、アクシデントの際に裏切られたと感じることもあるでしょう。相手はさほど自分に依存していないのに、自分ばかりが依存しているとか。
かと言って、全く当てにしないで付き合うというのも虚しい感じがします。
友達関係というのは、強固なようで脆い関係。決して油断できない関係です。
最低限共有しているものを失わないように努力する
どんな状態になっても交友関係を維持したいと思うなら、お互いの間で共有しているものは何なのかを、冷静に考えることも大事だと思います。
友達と最低限共有しなければならない要素は、維持しなければ友達では無くなる可能性が高いです。どうしてもこの人とは友達でいたいと思うなら、それを維持する努力は必要でしょうね。
自分がありのままでいて、相手が合わせて寄り添ってくれる関係など、自分が相手にとってよほどの魅力がない限り、普通はあり得ないわけですから。
一旦、関係が壊れたとしても、互いの共通点や共有するものを少しでも探し出してアプローチすれば、きっと元の関係に少しは近づけると思います。
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