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映像を明るくする人々

明るい映像は素敵ですよね。それは僕も文句なしにそうだと思います。

でも・・
僕は信州が好きだから高原を旅する動画など、よく見ますが、おそらく半分ぐらいは「明るい映像」です。

明るい映像とは

僕が言うところの「明るい映像」とは

  • 実際の見た目より明るい映像

  • 実際の見た目より鮮やかな映像

  • 影があまり感じられない映像

つまり一目で「きれい!」と思ってしまう映像です。暗い雰囲気はどこにも感じられない、とても素敵な、素敵な、夢見る夢子ちゃんのような映像です。

緑の美しさと違和感

白樺林、唐松林、ブナ林、杉木立。
とくに新緑の季節などは、瑞々しい葉の色が印象的ですが・・

「んん??こんなにピカピカの緑だったっけ?」

と思うぐらい、鮮やか過ぎるのですね。

そして本来は暗いであろう登山道の途中にある神社の鳥居がピカピカ。
下草が生えているような目立たない部分まで、はっきりと、鮮やかで明るい緑色になっています。
そう、アニメのシーンのように。

素敵な日除けのある、オープンデッキのカフェで、食事している様子が映し出されました。
食器は真っ白でピカピカ。影はどこにもありません。
ツヤツヤの、赤や黄色のパプリカ、黄緑色のピーマン。
(ピーマンの本当の色は深い緑色です)

美味しそう・・(?)
僕はきれいだとは思うけど、美味しそうとは思いません。
プラスティックみたいだから。

日除けからは、とても淡くて素敵な影が、テーブルサイドに落ちていると思いますが、それは感じません。なにせ、明るいから。

20年ぐらい先に改めて見てみたら?

素敵な信州の映像です。
20年ぐらい先、仕事やら家のことやら、ゴタゴタで、信州に行けなくなって、せめて信州の動画でも見て懐かしもうか。
と思ったときに、上記のようなピカピカの映像を見たら、どんな感じがするでしょうね。

僕ならば思うでしょう。
あー、ちゃんとした映像を撮っておけば良かったなと。
現地で感じたものと、違うなと。

まあ・・
動画を公開している人も、自分たちが見る用は、色の正しい適正露出の映像を別に残しているかもしれないので、それを見ればよいわけですが。
余計なお節介ですけれども・・

最近流行りの映像の特徴

明るいという映像の特徴は、まず真っ先に感じることですね。
それから、
Instagram でよく見るような、ビルや建築物の写真など、超広角レンズを使って撮られている映像。
たしかにインパクトはありますが、歪んでいるから本当の形が分かりにくくなっています。後々まで記録として残す場合、歪んでいるのは残念です。実際の形が想像できないものも。

そういった最近流行りの映像を見るたびに「あー、残念だなあ・・」と思ってしまうのです。

映像の流行り廃り

僕は写真の世界しか分かりませんが・・

大昔に「リアリズム」というものが流行りました。
物体や光景を、しっかりと見つめて、その本来の姿がありありと浮かび上がるように写実的に撮る手法であり、哲学でした。
ドキュメンタリーよりも、記録写真よりも、ありありと。
リアルすぎるリアルです。

やはり大昔に(笑)
モノクロフィルムを強めに焼きこんで、黒々としたプリントにすることも流行りました。
強く焼き込んだものが良いプリントだというような、雰囲気があった時代もありました。

それから比べると比較的最近ですが、
明るく、淡く、ブルーグリーンに霞むような映像が流行ったこともありましたね。

現在はアニメの影響だと思いますが、やはり明るくするのが流行りですが、以前よりは強い色が好まれているのではないか?と思ったりしています。
現実感の乏しい色、アースカラーの反対の色
もうちょっとで蛍光色になりそうな色

もし僕が信州の動画を作ったら

ほんとに、ありのまま撮るでしょうね。
見せるときに、若干、彩度を調整することもあると思いますが、基本的にそのまま見せると思います。

信州の風景は、そのままで十分に美しいのです。
そんな、ありのままの信州が、僕は好きですね。

また、彩度は上げる方向ばかりではありません。
状況によっては、下げた方が美しく見える場合もあるのです。

全くの創作物なら、どんな表現もOKだと思いますが、光景をシェアするような映像ならば、ありのままが基本になるだろうと考えています。

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