たまには建築の写真も撮る
以前、建築設計事務所に勤めていたこともあり、建築は多少は分かるのですが、建築写真という分野があって、建物が完成した際に専門の写真家さんに依頼して撮ってもらうんですよね。
あおり撮影
建築写真はとにかくまっすぐ撮らないといけないので、広角レンズそのままだとあっちこっち傾くから良くないのです。
それで、チルト・シフトレンズなどという特殊なレンズを使って傾きを補正して撮影する(あおり撮影)のですが、値段の高いレンズなので一般の人は持ってないですよね。僕も持ってないし使ったことありません。
ソフトによる補正
傾きを補正するだけならば、普通の広角を使って高解像度で撮影して、ソフトで傾き補正をすれば出来るのですが、そうすると四角い画面が歪んでしまうので、その中で新たにフレーミングしないといけません。つまり大胆なトリミングをすることになるから、無くなってしまう部分が出てくるんですね。
それを見越して撮影するのは慣れないとかなり難しいんじゃないかと思います。
補正が極端だとブサイク
建築写真や建築パースで、高層ビルがものすごく頭でっかちに見えて可笑しいときがあります。
おそらく理論的に正しい補正をしているんでしょうけど、目の錯覚でしょうか、やたら頭でっかちでナニコレ??って思うことがありますね。
だから補正するのも良し悪しで、あり得ないような建物にしてしまうのは返って良くないんじゃないかって、僕などは思います。
普通のレンズでそれらしく
建物は遠くから眺めたらまっすぐっぽいですよね。
普通のレンズを使って最初からなるべく真っ直ぐな建築写真を撮ろうと思うなら
離れて撮る\(-o-)/ のが良いです。というかそれしかありません。
1. 広角レンズ
広角だと離れちゃうと建物が小さくなってしまいますが、まずはそういう撮り方もあると思います。
建築家の先生はよく「環境との調和」っていうことを言います。言わない先生も居ますが(笑)建物のデザインは建物だけで完結するものじゃなくて周囲にあるものとの調和で考えるべき、というような考え方ですね。
その観点から言うと、建物が周辺のものと一緒に写ることはコンセプトに即しています。だから遠目に撮るのもアリなのです。
2. 標準レンズ
王道としてはやはり標準レンズなんだと思います。人間の見た目に近いと言われますので。
ただ建築写真において「あおり」を使わないで撮ること自体が王道ではないですけれど。
標準レンズで撮影する場合は、かなり建物から離れないとフレーミングが出来ませんね。だからどんな建物でも撮れるとは限らず、離れることによって要らないものが沢山視野に入ったり、あとでレタッチしないといけない電線みたいなものも入ってしまいます。
それがなければ、標準レンズで撮ればとても自然な建築写真になります。
3. 望遠レンズ
望遠レンズだとものすごーーく離れないといけなくなるので全く実用性が無いですが、それでもビル街なんかだと逆に他のビルと一緒に並んでる姿が格好良かったりするかもしれませんね。
建築の正規の写真じゃなくてサブ的な部分写真などを、望遠レンズを使って撮るのはアリだと思います。
というわけで「たまには僕も建築の写真を撮るよ😎」と言いたいだけのお話でした。