寝ているだけで売上が上がる会社に行ってはいけない
経営者は、売上(利益)が上がればいいので、極論を言うと、寝ていても勝手に売上が上がるしくみを構築したいと思っています。
経営でもっとも煩わしくコストがかかるのが人間であり人件費なのですね。
同時に、マンパワーは企業を動かす原動力でもあります。
コンピュータと、センサーと、アクチュエータがあれば、人を介さない生産活動が可能になります。
人間と同じ思考をするコンピュータ、人間と同じ感覚を持つセンサー、人間と同じ動きが可能なアクチュエータ。
それらがあって、電気があれば、昼夜問わずランニングさせることができるのです。人間より遥かに長時間、安定的に稼働します。
経営者は考えます。
人間に使う煩わしい時間とコストを集約・転換して、一気に大きなシステムを導入すれば、あとは償却だけ考えていればいいと。
人間なんていう煩わしいものを使わないで、効率的に生産できるようになると。
経営者は利益が上がると考えてシステムを導入するから、売上も利益も上がるでしょう。でも人間は不要なシステムです。
売上高が大きく、システム化されていて楽に仕事ができる会社は、カッコよく見えるので、そんなカッコいい会社で働きたい(居場所にしたい)と思う労働者がいてもおかしくありません。
でも、根本的に人が要らない会社に人間が入って、良いことがあるでしょうか?システム化が進めば、人はもっと要らない方向になります。
「人間はしょうがないから雇っているんだ」と、経営者が本気で思っているような会社に行っても、やがて追い出されるだけですよ。
もしくは、システムと同じ効率で作業することを強いられます。
会社の目的
以前、京セラ創業者の稲盛和夫さんの話をしましたが、彼のポリシーは従業員を沢山抱えて、会社を大きくして、さらに多くの従業員を雇って、彼らを幸せにすることでした。
そういう会社だと、業績が上がれば利益は従業員に返ってくるし、雇用は拡大します。
でも世の中、そうじゃない経営者は多いし、むしろそうじゃない経営者の方が多いと思います。
まずは経営者が利益を得るべきだ。そして生産物が有名になってシェアを伸ばし、会社が名を上げればいい。
本音でそう思っている経営者は多いはずで、会社の目的も「経営者の利益」でしか無いのです。
従業員なんて抱えない方がスッキリすると考えている会社に、従業員は要らないのです。
そんな会社に行っても、良いことは何一つありません。
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