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月曜日のルーティーンと旅の話
月曜日の朝は憂鬱だという人は多いと思います。私もそのひとりですが、いつからか日曜日の夜のラジオ番組を月曜日の通勤時間に聴くようになりました。日曜日の夜のしっとりとしたプログラムを月曜日の朝に聴くのもどうかと思いますが、そういう機能のアプリがあるので簡単にアーカイブにアクセスすることができます。
聴いているのは毎週日曜日、20時からJ-WAVEで放送されている「TRAVELLING WITHOUT MOVING」という1時間弱の番組です。渋い声の男性ナビゲーターがリスナーのメッセージを読み、リクエストにそった曲が流れます。タイトル通り旅、そして音楽の話題が多いのですが、ナビゲーターの独特の旅話とそれにまつわるマニアックな選曲につい引き込まれてしまいます。普段は運転中のBGMでしか聴かないラジオですが、この番組だけは毎回楽しみにしています。
私自身の旅の経験は多くはありません。ただ旅行や出張の旅先ではできるだけ朝の散歩を欠かさないようにしています。ジョギングの時もあります。朝食前の1時間程度なので遠くまでは行けませんが、たいてい繁華街にあるホテルを少しばかり離れればふつうの住宅地、特に海外では、観光地や繁華街では見られないそこに暮らす人の生活の一端に触れられるのが楽しみです。観光客の行かない裏通りのマーケットなどに行き当たったりすると、なんとなく得をした気分にもなります。どんなものを買って、食べて、過ごす日常があるのでしょう。見慣れない庭先の飾りひとつにもそんな思いを巡らせます。不審者に見られない程度に脇道に入ったりしながら朝のひと時を過ごします。
治安が悪いと言われていたリオデジャネイロではビクビクしながら街角の売店でコーラを買いました。北京では通勤ラッシュの自転車に圧倒され道路を渡れずホテルに戻れなくなりかけたり、上海の住宅街ではアパートの門で仕事に出かける人を見送る家族。その傍ら、道端の屋台の揚げ物らしい食べ物にどうしても手が出せなかったりしたこと。どれも旅の記憶のブックマークですが、本来の目的よりもそんなどうでもいいことの方を鮮明に思い返すことができます。
写真は数年前に訪れた台北の「双連朝市」。朝の散歩で偶然に迷い込みました。もちろん観光地巡りもしましたが、やはりこの朝市は最も印象に残っています。
実は月曜日のルーティーンにはもう一つあって、もう長い間、朝のひと駅歩きを続けているのですが、月曜日だけは駅の近くの神社に寄ることにしています。
お賽銭を入れると、平和に過ごした週末への感謝と、この一週間の決意を頭の中で確認し整理します。そして、数十分、旅先での散歩のように歩きます。オフィスの入るビルが見える頃、番組はエンディングです。そこで仕事モードに切り替えると、あらためて私の一週間の始まりです。
では、早くも[note]のネタ切れにビクビクし始めているナカキタでした。「今週もよろしくお願いします。」