自衛隊音楽まつり
はじめまして
この一文から始めさせていただきます。
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自衛隊音楽まつりを観覧してきた。
この催しの存在すら私は知らなかったのだが、縁あって見に行くことが出来た。名前すら聞いたことがない私にとっては、”熱望していた”というより”誘われたし無料だから行ってみよう”ぐらいの感覚だった。あまり知らなくても飛び込もうという、興味にすぐ飛びつく姿勢はこれからも続けていきたい私の長所だ。
自衛隊を見ながらアイドルのライブを思い出すのも変な話なのかもしれない。それでも近い部分を感じた。まず、集団での魅せ方という点だ。特に櫻坂46(元欅坂46)のライブが好きなのだが、彼女たちは所謂ファンに向けて手を振ったり指を差したりするファンサよりも、パフォーマンスを重視したライブ演出が多い。
そのため、集団で作る連帯感やフォーメーション、カノンダンス(めちゃくちゃ簡単にいうとアルゴリズムたいそうみたいなやつ)が見ていて気持ちがいい。その櫻坂46のライブを思い起こすような、それ以上に統率の取れた自衛隊の動きに感動した。
特に捧げ銃(名前違っていたらごめんなさい)を持った隊員たちの動きには感動した。20人ぐらいの隊員が一斉に動く際は一つの音しかしないのだ。少しでもずれていたら複数に分かれて聞こえてしまうものだが、それが一つの音としてしか聞こえず、最早気持ち悪ささえ感じてしまうほどだ。
なにか楽器ができるわけでもないため、正直上手い下手は分からないが生で見ることができて本当に良かった。集団による音圧はやはり生が一番だろう。ツイッターで時々海上自衛隊によるソロ演奏のタンギングがやばいみたいな動画が定期的にバズって回ってくる。それを彷彿とさせるソロ演奏には鳥肌が立った。
最近になって後悔しているのは吹奏楽部の定期演奏会を見に行かなかったことだ。中学高校の吹奏楽部が町のホールで定期演奏会をしていたのはどこの地域でも共通だろう。女子ばかりの部活で特段仲がいい人がいるわけでもなく、興味もなく行ったことがなかった自分の愚かさに辟易する。
合奏や合唱というものが好きだ。しかし、学校の合唱コンクールは大嫌いだった。皆がやる気になって作り上げるぞという意識があるのなら楽しいのだが、中学生くらいの年頃の人間たちは本気で取り組むことを恰好悪いと思っている節がある。指揮者をした(させられた)私が注意したりすると「へいへい」という返事だけ来て終了し、「なんであんなに真面目にやってるんだろう」などという声が聞こえてくる始末だ。
やる気のない人間たちが何時間もかけて練習する合唱なんかより、ライブでリハーサルしたわけでもなく合唱するオーディエンスの方が数億倍いい合唱を作り上げている。ライブなどで手拍子や合唱(コロナ禍で最近はほとんどない)によって一体感が生まれる瞬間が大好きなのだ。
この音楽まつりで一番感動したのは自衛太鼓だ。そもそもバスドラム系の低音をライブ会場で聴くのが大好きマンなので、和太鼓も大好きなのだ。そして自衛太鼓の良さは圧倒的数にある。実際に何人がいたのか分からないが全員が一斉に叩いた時に武道館全体が揺れているのを感じた。
太鼓の特徴として一つの太鼓から一つの音しかならない(フチは考えないものとする)ことが挙げられる。そのため基本的にリズムと強弱でしか表現できない。しかし、とても古典的で、叩くという単純な動作だからこそ、動きまでが芸術となる。
それが統率のとられた集団による演奏となると完全に化ける。もはや「私はこれを見て聴くために生まれてきたのだな」という気さえしてくるのだ。
帰ってきてから「自衛隊 太鼓」で調べてなんとか余韻に浸っている。自衛隊の広報部のYouTubeチャンネルで公式にあがっているため、その動画を見ているがやはり生には勝てない。低音が全身にズンッとくる感じはヘッド本をしても味わえない。防音室完備で巨大スピーカーがある家でない限りあれを自宅で再現はほぼ不可能だろう。
来年は友人でも誘っていってみよう。
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手の届く範囲にいるあなたが
幸せでいることを願います