【遊戯王】オレイアスカルデット森羅
こんにちは。津です。
今回は森羅渾身の大技であるオレイアスカルデットのコンボについて解説します。
森羅についてはざっくりとした紹介記事を書いておりますので、そちらをお読みいただくと少しはわかりやすいかもしれません。
※5/22追記;なぜかグローアップバルブを入れ忘れたまま記事を書いてしまったため、実際には当記事のデッキリストにバルブを突っ込んだものを使うのをおすすめします。大きな影響はないと思われますが、安定性がちょっと上がります。
入門編 積み込み常習犯
素引き詐欺
まずは「オレイアスカルデット」について、これが行われるとどうなるかを超簡単に説明します。
《森羅の鎮神 オレイア》と《鎖龍蛇-スカルデット》を使い、デッキからカードを4枚まで選んで手札に加えます。
当然ながら手札に加えることのできるカードに制限はありません。
……これでは強欲な壺もびっくりなので、主要な要素をかいつまんで説明します。
おなじみのスカルデットです。
4体使ってリンク召喚すると、4枚ドローして3枚戻す効果を使えます。
無作為に並べられたデッキの上から4枚ですので、当たり前ですが何が引けるかはわかりません。
次にオレイアを見てみます。
植物族モンスターをコストに、そのレベル分だけ自分のデッキの上のカードを確認します。
つまり、レベル9の《光の王マルデル》をコストにすれば、上から9枚見て好きな順番に並べ替えることができます。
これにより、オレイアでデッキトップに欲しいカードを置いてからスカルデットのドロー効果を使うことで、多くても9枚中の4枚は狙って手札に引き込めます。
しかし、上から9枚の中に目当てのカードが含まれていなければ、トップ操作の範囲から外れてドローで引き込めなくなります。
なので、デッキを9枚まで削ります。
これでデッキのすべてを掌握できるようになりました。
森羅のデッキ圧縮能力を使ってデッキ枚数を極めて少ない状態にし、オレイアでその内容をすべて確認して好きなカードを上に置いてからスカルデットのドロー効果を使う、
これにより任意のカードを4枚までサーチ可能なのがこの「オレイアスカルデット」です。
テンプレート
これがオレイアスカルデット型森羅の必須枠です。
あとはサーチしたいカードを数枚突っ込んだら完成です。
薔薇恋人などは多少減らしても構いませんので、できれば42枚、多くても43枚に収めましょう。
デュガレスはにん人始動ピオネから森羅が出なかったときに使うのが主なのでアロメルスに変えても問題ありませんが、終盤に蘇生を使いたいときなど緊急時のリカバリー手段がひとつ減ります。
ムドラはデッキの枚数を調整したり、ピオネやカオスルーラーが落としてしまった目当てのカードを戻すのに使います。必ず入れましょう。
バリケイドベルグは素引きしたムドラを捨てる用です。素引きしない自信がある方は入れなくても結構です。
また、デッキを一桁まで削るのにすべてのリソースを吐くことになるため、この型をやるときはだいたい先攻ワンキルおよびそれに準ずるものになります。
基礎編 大まかな流れ
ストレナエ経由でオレイアを出す
効率的にデッキを9枚まで削るために、ちょっとしたお作法みたいなものがありますので紹介します。
まず、初動は《薔薇恋人》《ローンファイア・ブロッサム》《にん人》《六花のしらひめ》の4種12枚が基本です。
《バラガール》も初動になりますが、手札は多めに持っておきたいので他の初動札があるときは温存します。
植物が2体並んだらいつものようにピオネを出します。
神芽スプラウトが落ちたらローリエを出してジャスミンのサーチ効果を狙う、このあたりは普通の森羅と同じです。
オレイアスカルデット型では、オレイアを安定して出すためにランク4の《六花聖ストレナエ》をX召喚します。
オレイアはランク7なので、正規召喚するにはやや手間がかかります。
なんとしてもランク4を立てたいため、ジャスミンのサーチ先は《六花のしらひめ》です。
最初に使ってしまった場合はスポーアやロンファなど、手札から出したり捨てたりしておいしい植物をサーチしましょう。
ストレナエをジャスミンのリンク先にX召喚したら、効果で墓地の植物族を回収して手札を増やします。
第一候補は《アロマージ-ローリエ》です。手数が足りなくなったときに手札から出せる便利枠です。
途中でマルデルが落ちていたらマルデルを回収します。
手札に既にローリエがあり、マルデルも落ちていない場合はなんでもいいです。ロンファかオークとか適当なのでいいでしょう。
次に、効果を使ったストレナエをジャスミンでリリースし、マルデルをデッキから特殊召喚、さらにストレナエの効果でEXデッキからオレイアを特殊召喚します。
マルデルの特殊召喚時効果でサーチする植物もなんでもいいです。
マルデルがデッキにいない場合はオークとかでも出しておきましょう。
これでランク7のはずのオレイアがいとも簡単に出せました。
デッキを9枚まで削る
オレイア+マルデルの状況が成立しているので、いつでもデッキの上から9枚を確認することができます。
あとはデッキの総数を9枚に調整するだけです。
ただ、ジャスミンで出した植物とオレイアなどで場が埋まってしまうため、オレイアの3枚めくる効果を起動して自分の場のモンスターを1~2体手札に戻します。
なるべく手札を多く保つため、残った姫芽宮などEXデッキのモンスターはできる限りロンファのコストにするなどして減らしましょう。
オレイアでバウンスするのはまずマルデルです。他は素材にしづらく余った神芽スプラウトとかでいいですが、後でランク6を立てたいのでオークは残しておきます。
場が空いたらオーク→ペリアリス→カオスルーラーでデッキを削りまくりましょう。
途中でオーク2体や姫芽君スプラウトで《永遠の淑女 ベアトリーチェ》をX召喚します。
ベアトリーチェは1枚確定でデッキを減らせるほか、削りすぎてしまったときや引きたいカードを落としてしまったときにムドラを墓地へ送るのに使います。
こうしてデッキを9枚ぴったりにできたら、オレイアの効果でマルデルを墓地へ送り、デッキの上4枚に欲しいカードを置きます。
あとは場に残った4体で《鎖龍蛇-スカルデット》をリンク召喚し、4枚ドローして手札を3枚戻せば完了です。
引いたカードで相手を焼きましょう。
実践編 役満一覧
ラーの翼神竜射出ワンキル
それでは、この恐ろしいコンボを使って具体的に何ができるのかを見ていきます。
《古の呪文》で《ラーの翼神竜》をサーチ&アドバンス召喚し、ラーの召喚時効果とともに攻撃力を16000以上にして《カタパルト・タートル》でリリースして8000以上のダメージを与えるデッキです。
ドローで引きたいのは《古の呪文》《カタパルト・タートル》、デッキあるいは墓地にいてほしいのは《ラーの翼神竜》です。
カタパルトタートルは上級モンスターですが、スカルデットの効果で手札からノーコストでssできます。
スカルデットで亀と古の呪文を引き、呪文発動してラーをデッキ・墓地から手札に加え、呪文墓地効果でラー召喚時の攻撃力をその生贄分上げます。
大抵は展開中にLPが500回復しているので、スカルデット+カオスルーラー+オレイアなどで生贄の攻撃力の合計が7600以上になればラーの攻撃力が16000以上になります。
大逆転クイズワンキル
こちらもラーを使った先攻ワンキルデッキです。
スカルデットで《古の呪文》《大逆転クイズ》《黒いペンダント》を引き、ラー召喚でLPを100にした後、黒いペンダントを伏せて大逆転クイズを発動します。
デッキの残りはモンスターカードしかないので確定でLP入れ替え、クイズコストで墓地へ送られた黒いペンダント効果で相手に500ダメージを与えて終了。
射出型とは異なり生贄の攻撃力を気にしなくてもよいですが、大逆転クイズのために手札を1枚は残るようにしなければなりません。
居合いドローワンキル
《一撃必殺!居合いドロー》1枚と《ブラック・ガーデン》を上4枚の中に、もう1枚の居合いドローを上から6枚目に置きます。
ブラックガーデンでローズトークンを相手の場に1体だけ生成するようにし、居合いドローを発動すれば1枚墓地送って1ドローしたらそれが居合いドローなので、自分の場4枚破壊できれば8000ダメージを与えられます。
ブラックガーデンとスカルデットで2枚、スカルデットのss効果で1枚稼げるので、もう1枚はローリエでも出しておけば4枚場に用意できます。
破壊されたカードが除外されてしまうとダメージを与えられないので、墓地から蘇生したカオスルーラーなどは枚数に数えてはいけません。
ブラックガーデンを発動するタイミングを間違えてトークンの数が変わってしまうと、居合いドローでデッキから墓地へ送る枚数も変わるのでこれもワンキル不成立です。
残骸爆破3連打
相手にターンを渡すので厳密には先攻ワンキルではありませんが。
自分の墓地が30枚以上の時に発動できる《残骸爆破》3枚を手札に加え、相手ターンに発動して3000×3のダメージを与えて相手を爆破します。
展開中に必ず墓地が30枚以上になる噛み合いの良さが売りです。
念のため余った素材でバロネスを出しておくと少し安心できますが、レッドリブートを防げないため不安な場合は神の宣告でも入れておきましょう。
THE WORLDターンスキップ
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》のコイントスが表だったときのターンスキップ効果を《光の結界》で確定させます。
ザ・ワールドは特殊召喚に関する制限がないのでスカルデットの効果で普通に出せます。
ターンスキップ時のコストで場のモンスターを2体墓地へ送らなければなりませんが、ローリエとかでコストを確保しましょう。
次の自分のターンで殴って勝ちます。打点はカオスルーラーとにん人で稼いでください。
森羅の施し全ハンデス
《王家の神殿》で罠カードをセットしたターンに発動できるようにし、《森羅の施し》にチェーンして《精霊の鏡》を発動して相手に3ドローさせます。
森羅の施しはドロー後に森羅カードがなければ手札をすべてデッキに戻さなければならないので、森羅ミラーでない限りは全ハンデスが成立します。
森羅の施しには名称ターン1制限があるため、初手で引いても自分がドローするために使えないのが歯がゆいですね。
おまけでバロネスを出せば相手のトップ解決も怖くありません。
エクゾディア(MD限定)
《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》を使うのでMDでしかできません。
ピオネやカオスルーラーで手足のどれかは落ちるだろうという期待のもと、スカルデットで「封印されし」パーツを集めて《補充要員》で相手ターンに回収するデッキです。
補充要員はベアトリーチェで墓地へ送ってトロイメア・グリフォンでセットするのが理想です。
補充要員では通常モンスターしか回収できないため、本体こと《封印されしエクゾディア》は落とさないようにしましょう。
幸運にも闇属性なのでカオスルーラーでめくれたら手札に回収できます。
グリフォンのリンク召喚は以下の素材で行います。
1. 《鎖龍蛇スカルデット》+効果モンスター1体=《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》
2. 《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》+植物族モンスター1体=《聖天樹の灰樹精》
3. 《聖天樹の灰樹精》リンク召喚時効果で《聖種の地霊》を墓地から特殊召喚
4. 《聖天樹の灰樹精》+《聖種の地霊》=《トロイメア・グリフォン》
5. 《トロイメア・グリフォン》リンク召喚時効果で墓地の《補充要員》を自分フィールドにセット
グリフォンの永続効果でリンク状態でないモンスターは効果を発動できなくなるため、EXモンスターゾーンの真下に他のモンスターを置いておきましょう。
先にバロネスを出しておくのが良いです。ターン回した後の墓穴の指名者などを防いでくれます。
もちろん、バロネスを出さなければアナコンダを経由しなくてもグリフォンまで繋げることは可能です。
その場合はアナコンダ、灰樹精、地霊の3枚分の枠が空きます。
それでも不純物が多くなるため回りにくいデッキではありますが……。
黒炎弾ワンキル(MD限定)
こちらもアナコンダが必須なのでMDでしか組めません。
ドローするのは《黒炎弾》2枚のみ、《真紅眼融合》はデッキに残します。
スカルデット+効果モンスターでアナコンダをリンク召喚し、真紅眼融合を墓地へ送って効果発動、レベル6ドラゴン族の《ドロドロゴン》とレベル7の「レッドアイズ」モンスター《レッドアイズ・トゥーン・ドラゴン》などを素材にして《流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン》を融合召喚します。
メテオブラック召喚成功時にデッキから「レッドアイズ」モンスターを墓地へ送って攻撃力の半分のダメージを与えます。
真紅眼融合の効果で融合召喚したモンスターは《真紅眼の黒竜》として扱うので、さらに黒炎弾でその元々の攻撃力分のダメージを与えることができます。
黒炎弾を2回発動すればメテオブラックのバーン(少なくとも1000以上)+メテオブラックの攻撃力分(3500)×2で先攻ワンキル成立です。
融合魔法、融合素材、黒炎弾、メテオブラックで墓地へ送るレッドアイズで枠を食いまくるため、メインデッキを圧迫せずレベル6ドラゴン族を用意するためにドロドロゴンを出しています。
ドロドロゴンはローリエ+スポーア(レベル4を除外)で出しましょう。
考察編 このデッキは適切に回るのか
イカサマ師の腕前は?
さて、それではこのコンボがどれくらいの確率で成立するのか、大雑把に検証してみましょう。
使用するのは枚数的にも無理がなく、見た目も派手な【居合いドローワンキル】とします。
OCGとほぼ同じ構築が可能で、シャッフルを完全ランダムで行ってくれるマスターデュエル君で検証します。
ここでは先攻後攻の如何や相手の妨害は考えず、純粋にデッキとしてどれほど適切に回るのかを確かめます。
黄色く塗りつぶしてある列は実質1枚初動として扱っている5種類のカードです。
どれか1枚でも引けていればほぼ100%ピオネに繋がります。
100回では統計的な検討をするには不充分ですが、大まかな指標として捉えていただければと思います。
100回中85回成功し、失敗した15回の内、初動としてカウントしている13枚のどれかを引けなかったことによる失敗(≒ピオネが出なかった)は3回でした。
これらの13枚が引けなくても成功しているのが4回あるため、初動が来ている割合はその計7回を除いた分なので93%です。
理論上で初動が引ける確率は86%なので、100回の試行ではかなりブレていますね。
初動が引けて成功した割合は81/93=87.1%
ピオネが出た試行で成功した割合は85/97=87.6%
1枚初動が引けずにピオネを出せた試行では《森羅の実張り ピース》や《森羅の姫芽君 スプラウト》からの落ちが良かったために展開が可能になりました。
とにかくピオネまで漕ぎ着くことができれば9割弱成功するとみてよさそうです。
ここから理論上の初動率を考慮すると、全体での成功率は87.1%×86.0%=74.9%程度でしょうか。
実際には上記の通りピースやスプラウトから展開が繋がったり、ローリエ2枚からピオネを出せるパターンもあるためもう少し高くなります。
先攻初手5枚から8割弱は成功すると期待してもよいでしょう。
失敗の主な原因は3種類あります。
・初動が引けずピオネが出せない
・展開途中で詰まる
・デッキを9枚まで削り切れず欲しいカードをトップに置けない
一番目の失敗は初手5枚とトップ1枚のみに関係し、14%未満の確率で起こります。
これはどうしても避けられません。
二番目は序盤から中盤にかけて起こりやすいミスです。有効なカードを墓地へ送れなかったり、同じ種類のカードばかり落ちたりすると展開が続かなくて詰まります。
手札の内容やサーチ・リクルート先を変えることである程度リカバリーできるケースもありますが、基本的には運の要素が強く出る部分ではあります。
三番目は終盤にしばしば起こりうる問題で、植物族以外がめくれてデッキを減らせなかったり、めくる手段を供給するカードが足りなくなると発生します。
10枚程度ならトップ9枚に目当てのカードが全部含まれていたり、マルデルを除外したスポーアをコストに10すべて確認することもできます。
11枚以上残るとやはり成功率は大きく下がる印象です。
また、稀に起こる失敗として、居合いドローの手札コストが足りない、居合いドローで破壊する盤面が足りないといったものもあります。
下の動画は1回目の試行です。参考までに。
反省
データも取れたので恒例の反省フェイズに入ります。
少しランダム要素の多いデッキタイプである以上、経験から語る部分も増えますが、このデッキのステータスというか特徴みたいなものを分析してみましょう。
・安定性
先ほどのデータも踏まえて、【居合いドローワンキル】を代表とするオレイアスカルデット型森羅はどれくらい安定して回すことができるのかを考察します。
上で見た通り、成功率はおよそ8割弱
主な失敗原因は初動を引けない、落ちが悪くて展開が詰まる、山札を9枚まで削り切れない、といったものです。
デッキ枚数42、初動枚数13に設定すると、初動が引ける確率は86%です。
低くはないですが、それでも10回に1回以上は手札事故を起こすような確率です。
薔薇恋人を減らして初動12枚にすると、今度は83.2%まで落ちます。
ただそれでもピオネさえ出せれば9割に少し満たないくらいの成功率ですので、森羅としては安定している方でしょう。
・各種アドリブルート
森羅は展開中の墓地送り次第で無限のルートが発生します。
デッキは有限なので厳密には無限ではないでしょうが、そのすべてについて検討するのは不可能なため便宜上無限であるとします。
この記事の「基礎編」で述べた通りの流れが理想展開です。
基本的にはピオネから出した2体で姫芽宮、姫芽宮素材にジャスミン、ストレナエを出してリリースしてデッキからマルデルを呼びつつオレイアを出す。
それとオーク→ペリアリス→カオスルーラーと階段状にシンクロしていくのが一番楽なルートです。
ですが毎回そう都合よくいくわけではありません。
時にはストレナエを出す前にジャスミンのリクルート効果を使ってしまい、リリース要員を別に用意しなければならない場合もあります。
その場合は手札に抱えたロンファを薔薇恋人で出したり、ピースから蘇生したロンファを使ったりと状況によって異なる対応が求められます。
これならまだマシな方で、スポーアを使ってデュガレスを出す、ピオネから出した2体で姫芽宮ではなくカオスルーラーを出す、果てはスカルデット先出しして手札交換やss効果を使ってオレイアでバウンスして最後に出し直すなど、考えれば考えるほどおぞましいほどの突飛な展開ルートが出現することでしょう。
特にスポーアについては自由枠であることが多く、ストレナエの素材にする、カオスルーラーの素材にする、マルデルを除外してトップ10枚見るといった用途の多いカードで、使いどころを間違えると詰んでしまうこともあります。
上の項でも見たように、初動が引けたからといって確実に成功するわけでもなく、最後にデッキの上を確認するまでは失敗するリスクもある綱渡り的なデッキであることは念頭に置いておかなければなりません。
・現実におけるリソースの消費
デッキそのものではなく、回す際に使い手側にかかる負担を考えます。
これらのデッキは山札の8割近くを墓地へ送らなければならない関係で、操作の数が非常に多くなります。
時間がかかるのはもちろん、デッキの残り枚数の把握、次に起こすアクションの判断など、常にその場で考えて動くことを要求されます。
今回の検証はMDを使ったので気になりませんでしたが、「こいつの効果使ったっけ?」となる場面もあるでしょう。
時間も体力も使うため、連続で試行するのに向いているデッキとは言えません。
MDでは各種エフェクトや演出を含めて完走まで5分半くらいかかりますが、紙でデッキカットを挟んだり逐一効果を説明しながらプレイするとなるともっとかかるかもしれません。長回しはカードだけでなく喉や手も傷めるぜ!
「適切に回るかどうか」以前に、現在の自分の身体状態で「適切に回せるかどうか」をまず判断する必要があるのかもしれません。
・森羅展開の多様性の阻害
「実践編」を見ると実に多様な森羅デッキが並んでいるように見えますが、実際はトップ操作して4ドローするだけですべて同じデッキと言えます。
オレイアスカルデットは好きなカードを何でも手札に加えられる夢のコンボではありますが、定型化していて便利なので何をするにしても「もうオレイアスカルデットでよくね?」になってしまうのが面白くない点です。
これは特定のカードをサーチしたりセットするためにどういう展開をすればいいのか、そしてそれは森羅を使って可能になるのかという、森羅の限界を追い求める努力を放棄してしまうことに他なりません。
定型としては優秀ですが、ワンパターンすぎてデッキ構築の楽しみを減らしてしまいます。
何事もより楽で確実な方が好まれますから仕方のないことですが。
おわり
近頃多用している方法なので成功率を検証しましたが、100回やるのが辛すぎたため以後はこの検証やらないかもしれません。
ソリティアは用法用量を守って遊びましょう。
閲覧いただきありがとうございました。
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