ニーズを聞いているからうまくいかない
ニーズを聞くな! 体験を売れ!
これからの時代、繁栄する会社、
繁盛するお店になるために売上をあげるためには、
お客さまのニーズを聞いてはいけません。
「え!? ニーズ応えるのがビジネスだろう!」
そう思うのも無理はありません。
よくお客さまのニーズを聞きなさいと言われます。
でも、お客さまの「ニーズ」ってなんでしょう?
「こういう商品が欲しい」「これが欲しい」「これが必要」そういうことです。
必要な人に必要なものを届ける。これはまったく間違いではありません。
でもね、お客さまが自分で必要なもの、欲しいものがわかっている場合は、あなた以外の競合も多く価格競争になりやすいという特徴がある。
考えてみてください。ニーズが明確な商品やサーヴィスは、価格が安いほうがいいんです。
たとえばガソリン。
ガソリンは1円でも安いところで入れたくなりませんか?
あなたもそうだと思います。
どうしてか? ニーズが明確だからです。
なくなるとクルマが動かなくなる。
同じガソリンだったら、1円でも安いほうがいい。
ニーズが明確だからです。
ほかにはティッシュやトイレットペーパーなんかはこういう商品です。
でも、お客さまが自分で気が付いていない「ニーズ」に気づかせてあげる。
こういう視点だったらどうでしょう?
たとえば、あなたが薬屋さんにコロナウイルス予防のためマスクとうがい薬を買いに行ったとします。
マスクとうがい薬はニーズがあるということです。
お会計をしようとレジに向かうと途中に大きく
「ステイホームで禁煙するぞ!」と書いてあって、禁煙パッチが売っていた。
ここであなたは思うわけです。
「そうか~、今が禁煙のチャンスかもな」
そしてそれまでニーズなんてまったくなかった
禁煙パッチを買ってしまう。
こういった消費っていうのは、価格競争や比較なんて関係なくなるんです。
普段はまったく考えていないのに、急に自分のニーズに気がつくわけです。
こういう体験ってしたことありませんか?
本屋さんで平積みしてある本を見て、思わず買ってしまった。
ブティックでマネキンが着ている服をみて、衝動買いしてしまった。
現代のほとんどの消費がこういう消費なんです。
現代の消費者は、自分の欲しいものに気づいていなのです。
だから今よりも売上を上げたかったら
お客さまのニーズを聞くのではなく
お客さまの中にある、
「気づいていないニーズ」に
気づかせてあげることが大切なんです。