安売りしなくても、価値を伝えれば売れる
安売りしようという考え方は、今すぐ捨てるべきです。
厳しい価格競争に参戦して、利益も薄く、疲弊していく。
価値をしっかりと伝えていたら、安売りしなくたって適正価格で買ってもらえるのです。
そもそもお客さまは、本当に安売りを望んでいるのでしょうか。
「安くしなければ売れない」
「お客さまは高いモノは買ってくれない」
そういう考え方は、実は、売っているほうの思い込みなんです。
売っているあなたが勝手にそう思い込んでいるだけ。
あなたがそう思っていたら、安売りから抜け出すことはできません。
お客さまは別に安いものが欲しいわけではありません。
たとえば、こんなことがありました。
ボクのセミナーに参加して、自分の思い込みに気づいたお花屋さんの話です。
霊園のすぐ近くに店があって、仏花を売っています。
お盆の時期に試してみました。
1000円2000円3000円という価格の商品があって、以前は「3000円の花はあまり売れないから」ということで
花の展示数を1000円7割、2000円2割、3000円1割で並べていた。
それを、1000円2割、2000円3割、3000円5割というバランスにしたんです。
さらに、POPをつけた。
「年に1度のことですから、ご先祖さまに豪華な花をお供えしてあげてください。きっとご先祖さまもよろこびますよ」
そうすると圧倒的に3000円と2000円が出るようになった。
それまで仏花の客単価はだいたい、1300円くらい。
その時は2400円くらいになったんです。
「仏花は安くしなけりゃ、売れない」と勝手に思い込んでいたわけですね。
お客さまは、ご先祖さまに供える花を安くあげようと思っている人ばかりではないってこと。
思い込みは恐ろしいものです。
安くしなければ売れないというのは幻想なんです。
お客さまは、とりたてて高い方を買う理由が見当たらないから、安い方を買うんです。
だから、適正価格で買ってもらいたかったら、その価格で買う理由を、お客さまに教えてあげなければならないのです。