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読書ノート

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読書をして心に残った言葉や新たに得た知識、感じたこと、考えたことを書いています。
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2020年3月の記事一覧

ヨーロッパ退屈日記 読書ノート#13

<タイトル> ヨーロッパ退屈日記 <著者>伊丹十三 <レーベル>新潮文庫 3月4月と一年の中で良い気候に恵まれている日本だが、どうも今年は違う。海外旅行に行きたいけれども、行くのは持っての他。 しかし、「Google マップ」のストリートビューを使えば、現地に足を踏み込んだかのような感覚が味わえるようになった。それも最近のことだ。 現地と同じ風景を見ても、やはり「臨場感」が足りない。例えば、話し声や生活の様子などだ。身を持って実感するのは、その国の「文化」に触れた時であ

独創的な思考法 読書ノート#12

あと少しで大学生活が始まる。こんな世の中でどうなってくるか分からないが、とりあえず上京するつもりだ。よく考えてみれば、あと三週間くらいで大学の講義が始まるのだ。私は「講義」が楽しみだ。しかし、高校生みたいに何でもかんでも繰り返し、覚え、点数を叩き出すことはそんなに重要ではないようだ。そもそも自分で問題を設定して、深く掘り下げていく作業、それが大学の学びだろう。 「思考の整理学」は、私が小学6年生から中学へ進級する春に購入。まだ、よくわからず、何度も挫折をした。理由は「早すぎ

思考の建築 読書ノート#11

今、約1ヶ月後はじまる大学の授業をモノにするために高校生の時に培った勉強法とは異なる方法を模索している。「覚える」主体の勉強から「考え」て「覚える」勉強法へ移行をしたい。 そこで、いつものように用意したのは私が最も尊敬している教育学者斉藤孝先生の「地アタマを鍛える 知的勉強法」と「国語力が身につく教室」という2冊の本だ。この2冊の本をもとに私の考えた思考の方法について述べてみたい。 まず。単刀直入に言えば、 直感力と要約力 が大切だ。 1.思考のイメージ①頭の中に「

星新一は現代社会を予想していた #読書ノート10

<書名>きまぐれ星のメモ <作者>星新一 <レーベル>角川文庫 ショートショートを書いた作家としては日本で最も有名な星新一。フィクションも興味深いが、エッセイはさらに興味深い。その内容は現在の世界の状況を的確に予言している。 このエッセイ集は、1968年に初出である。しかも、「あとがき論」には10年間書いた連載などをまとめたものとあるからおそらく1950年代後半から1960年代前半に書かれたものだと推測できる。これは、まだ人類が月に行ったことがなく、今のように家庭用コンピ