わたし…、めっちゃ反省しているんです。
わたしたちは、販促物専門のデザイン事務所として2007年に開業しました。
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創業してすぐにリーマンショック…。
広告宣伝費はどんどん削られていきました。
販売促進の課題解決(ソリューション)コンサルティング+デザインが『ウリ』であった私たちも、時代の流れには逆らえず「薄利多売」の格安デザイン通販に変貌を遂げるしか、当時は生き延びる方法がないと思っていました。
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そんな中でも、14年間、約7000社に及ぶお客様のスタートアップ・創業に立ちあい、ご希望のお客様には、販促コンサルの提供もさせていただきました。
そして、「販促コンサル+デザイン」をご依頼いただいたお客様の8割以上は、このコロナ禍でも生き残り、中には、コロナ禍ならではの新しい手法・アイデアでどんどん収益を上げています。
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その反面…、「ただチラシをつくるだけ」のコースを選ばれたお客様は、残念ながら半年〜1年以内で6割以上廃業されます。
※ちなみに、これはコロナ禍でなくてもです。経産省の「中小企業白書」のデータでも起業から1年後の生存率は約72%のデータが出ているので、弊所のお客さんは少し成績は良い方なのかもしれません。
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そして、3年も経つと8〜9割のお客様と連絡がとれなくなります。
そして、このコロナ禍でますます、その状況は悪化してきています…。
お客様の廃業&倒産が続く中、いろんな気づきや反省点が見えてきました。
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ひとつめは、ツブれるお店・会社の特徴もいくつかあるということ。
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例えば…
☑️とにかく安く作ってくれ!
☑️期日がないので早く作れ(制作費は安くしろ)!!
☑️俺の言う通りに作ればいいんだよ!
☑️とにかくデザインをかっこよく(かわいく)して!
☑️コンサルなんて必要ない!!
☑️マーケティング? ナニソレ美味しいの?
☑️お店や会社の顔である「ロゴ」を作らない。
☑️販促物や集客にかけるための時間・予算がない。
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などなど…
とにかく、早く、安く、自己満でOK、モノを売る、人を集めるシクミにはお金をかけたくない、興味が無い、という思考のお客様はほとんど長続きしないのです。
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ふたつめは、
☑️エンドユーザーにナニを伝えたいのか分からない
☑️エンドユーザーが本当に知りたいことを伝えられない
☑️視野が狭い(自己中)
☑️「ビジョン」を伝えるマインドセットが整っていない
☑️チラシに自分の自慢話ばかり書いてしまう
☑️自分の商品、サービスの「ウリ」が分からない
☑️アイデアに主体性がなく全てナニかのパクリ(成功しているモデルならいいのですが…汗)
などなど…
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モノを売るには、その先にいるお金を払って買ってくれる、来てくれる人(エンドユーザー)の気持ちにならなくてはいけないのに…自分のことしか考えられない、そもそも自分の考えもまとまっていない、といった特徴も…。
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こんなことまで分かっていたのに…、本当に…、本当に…、とっても反省しているんです。わたしたち自身もそういうマインドだったんだと…。
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今まで「薄利多売」が価値だと思っていました。
いや、思い込んでいた、というのが正解です。
安い・早い、それがお客様に"寄り添う" ことなのだと…。
本当は、それじゃいけないということが分かっていたのに。
できるだけ安く、早く提供して、お客様だけに満足してもらおう…。
本来であれば、エンドユーザーに届けるという【当たり前】ことをほとんど無視して、依頼者であるお客様の言いなりでいたということは、販促屋であり制作者として、とても恥じるべきことです…。
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心の声は、こんな感じ。
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余計なセールスをして嫌われたくないし、物売りの本質なんて簡単には分かってもらえない…。
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わたしたち自身も、本物の価値を売る、マインドセットができていなかったんですね。
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どうせ「業者」だと思われているんだし、ほとんど言いなりのロボットと一緒だよ、煩わしいことに関係しなくて済むなら、右から左に受け流す大量生産の工場のように心を無にして「薄利多売」が正義だ!
…とも思っていました。
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心の声は、こんな感じ。
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安くしているんだし、それで過剰なサービスや販促効果を期待するのは客の方がおかしい、販促効果を期待するなら、とことんリサーチしてコンサルしてやるからちゃんとギャラ払えよ、とこんな感じでした。
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本当は、モノを売るシクミを一緒に考える伴走者でなければならなかったのに…。
そして、どんどんお客様の廃業&倒産が続き、自分の首も絞めているという、この状況に…気がついて、本当に…、本当に…、反省しているんです。
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最初から嫌われても良いから「販促コンサル+デザイン」を売っていけば良かったと。本質を知って価値を分かってもらえるように、わたしたち自身が努力をしていなかったのだと…気づかされたのです。
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その反省も含め、約20年、販促専門のデザイナー(コンサルでマーケタ)として生きてきて、培って来たことのまとめをnoteで公開しようと思います。
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コロナ禍で、小さな会社・小さなお店が窮地に立たされている「今」だからこそ、原点に立ち戻り、基本の「き」からモノを売る、人を集めるシクミ、ノウハウを学び直す機会としてnoteにしたためていきます。
コロナ禍でいろんな人たちが、起業や転職、転居といったライフスタイルの変化を迎える中、この記事が少しでも誰かの役に立てば光栄です。
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余談ですが、
実はこのコロナ禍の自粛期間中にコーチングに出会い、学び、自分自身に向かい合う時間が多くなりました。その中で、ネガティブなマインドブロックを外していき、新たなビジョンに向かうためのマインドセットを作って行くことがとても楽しかったのです。
そして、その行いこそが、わたし自身やクライアント、その先にいるエンドユーザーの幸せの近道だとハッキリと気づかされました。
これから書く記事は少しコーチングの要素も含まれていくと思います。
クリエイティブ+コンサルティング+マーケティング+コーチング、全部バラバラで交わりそうにないものばかりですよね?
じつは、どれも、すべて根っこは同じなのです。
わたしに関わる「みなさん」の幸せが「わたし」の幸せだということ。
たったそれだけなのです。