平均の罠
【問題】
「平均年齢17歳の6人の男女が集まって、将来について話し合っています」
さて、このグループは一体、どんな話をしていると思いますか?
大学受験について?
就職について?
恋愛について?
【答え】小学校受験について
このグループは、【父34歳、母28歳、娘2歳】【母32歳、娘4歳、娘2歳】の2家族の集まりです。男女比は【男1:女5】です。
これが平均の罠です。
私は平均でモノを言うことに意味が無いと思っています。
以前にも「note」でそんなことを書いたことがありますが、私たちは平均や他人との比較をもって、自分の立ち位置を確認するクセがあるようです。
平均がアテになるかどうかと言えば、世間を騒がした「老後2,000万円問題」が記憶に新しいのではないでしょうか。
老後2,000万円問題とは
・夫が65歳以上、妻が60歳の夫婦のみの無職世帯
・夫が95歳、妻が90歳になるまでの30年間は夫婦とも健康
・毎月約5万5,000円が赤字になる(注1)
(注1) 総務省「家計調査2017年」における高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の平均から算出
金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が公表した報告書による
⇒ 30年間×5万5,000円=1,980万円
上記の前提から導き出された結果として、65歳時点で2,000万円の貯蓄が必要と言われただけで世間が大きくザワつきました。
私の周囲で「夫が65歳以上、妻が60歳の夫婦で両者が無職」という状況はあまりおらず、少なくともどちらか一方は、継続雇用やパートなどで収入を得る努力をしています。
自営業や個人事業主であれば、身体が動くうちは引退せずに生涯現役という方も多いです。
また、「夫が95歳、妻が90歳になるまでの30年間は夫婦とも健康」という可能性も非常に低く、多くの方が高齢者として医療のお世話になっています。そもそも、平均年齢(ここでも平均が使われますが💦)はもう少し若年ですから、余裕を持たせて計算しているのでしょうが。。。
いずれにしても、参考があまり参考になるとは言えませんので、あくまでも自分自身の「お金」については、個別に把握しておきたいものです。
11月30日は「年金の日」
あまりご存じの方は多くないかもしれませんが、厚生労働省が “国民一人ひとり、「ねんきんネット」等を活用しながら、高齢期の生活設計に思いを巡らす日” として、平成26年度から毎年11月30日(いいみらい)を「年金の日」としました。
毎年みなさんのお誕生月には「ねんきん定期便」が送られてきますが、しっかりと確認している人は少ないようですね。
とはいえ、国民年金や厚生年金は私たちの老後生活の基礎となる部分です。どのくらいもらえるのか、2,000万円問題がどれだけ自分の将来とかけ離れているシミュレーションなのか、分かるかもしれませんよ。
~ 簡単に確認したい方 ~
「ねんきん定期便 試算」「ねんきん定期便 シミュレーション」などとインターネット検索をすると、金融機関などのシミュレーションが出てきます。お誕生月に届く「ねんきん定期便」に記載されている情報を入力するだけで、簡単に年金額が確認できます。
~ 正確に確認したい方 ~
「ねんきんネット」は日本年金機構が運営していて、利用する際には登録が必要になります。自分の年金加入記録を確認することができる上に、将来のシミュレーションも可能です。
ねんきんネット【日本年金機構】
https://www.nenkin.go.jp/n_net/
~ 電話や窓口で相談したい方 ~
担当者による電話や窓口での対応も可能です。窓口での相談は要予約の場合もありますので、事前にご確認下さい。
年金のご相談窓口【日本年金機構】
https://www.nenkin.go.jp/section/index.html
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