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まとめ


・ワードで報告させて、エクセル表に集計するのはムダ
・直接エクセルで報告してもらえば、張り付けるだけ
・共有サーバー(クラウド)上のファイルに入力してもらえば、取りまとめ作業すら不要
 

選挙広報の依頼が回ってきた


 
選挙広報の依頼メールが来た。
選挙が行われるので、各所属の職員が日替わりで、「選挙に行ってください」と音声を流しながら広報車で巡回するもの。よくある仕事です。
 
依頼メールには、添付ファイルが2つ。
1つ目は、ワードの依頼文。
2つ目は、エクセルの巡回計画表。日付別に担当所属が割り振られています。
エクセル表には計算式も何もなし。単純な日程表です。



エクセルによる当番表(再現)


所属内で、庶務的立場にある私は、「エクセルの計画表に、当番者の職員名を入れて返せばいい」と思ったのですが、そうではありませんでした。
ワードの依頼文の最後に回答様式がついていたのです(最初は見落とし) 。
 
回答様式はこんな感じ(記憶を元に再現)で、
・所属名
・担当者(各日2名)の職名と氏名
を報告することになっています。


ワードの報告様式(再現)
月日の間は空いているが、カーソルを動かして入力しないといけないので、細かいところだが、面倒。
(通常、背景を黒くしており、白く戻すと罫線が見えなくなっちゃうので、このままでごめんなさい。)

ワードこれ自体よくある様式です。
多分、以前から脈々と同じスタイルで照会をかけているのでしょう。
でも・・・ 


これ、ムダじゃない?


 
なぜ、ワードで報告させるのでしょうか? 後でエクセル表に整理するだろうに。
 
所属内の誰に割り振るかを決める私の作業は
①自所属の当番日を確認(平日・週末各1日と判明)
②過去の動員実績や勤務状況を踏まえて、候補者に都合を確認のうえ、当番を割り振る。
③回答様式に以下を入力
 ・自所属の当番日:手入力・・・日付を誤って入力する惧れもあるので、それなり注意力が必要(詳細後述)
・担当職員名:エクセルの名簿一覧からコピー
④報告書を印刷
⑤内部決裁
⑥報告(メール)
の6ステップ。
 
③の自所属の担当日は、一覧表から探して、こちらで手入力しないといけません。
それには、
・探す
・日付を覚える(目コピー)
・間違いなく入力する
という3ステップが必要です。
それぞれの作業は大したことありませんが、若干の「集中」が必要でする。
でないと、間違う惧れがあります。

確かに、私(や他の所属の担当者)の負担は、個々で見ると、それほどの作業量ではありません。でも、結果が同じなら、楽に越したことはない。
 
それよりなにより、
照会を出した担当者の主たる作業は
「各所属の回答(ワード)に記載されている担当者名をエクセル表に張り付ける。」ですが、これは結構な作業です。
 
具体的には、
①メールを受信・・・見逃さないための「注意」が必要
②各所属からくるメール添付のワードファイルを保存
③全所属から報告が来ているか確認
④ワードを開く。
⑤エクセルの計画表も開く
⑥日付(貼り付け元のワードと貼り付け先のエクセルの両方)を確認
⑦ワードから当番職員名をコピーして、エクセルに貼り付ける(各日2回)
 *各日の当番者は2名であり、回答様式は横に2名の記載となっています(しかも職名欄もあり)。
 一方、エクセル表には1セルしかないので、2名を1セルに入れる必要があります。それには、ワードから2回コピー(しかも、セルそのままではなく、セル内の文字を範囲指定してコピー)しないといけません。
ちょっと(私には結構)面倒です。
 
この作業を「1所属2回(2名分)×所属分×日数分」行わなければいけません。
当然、張り付ける日を間違えるおそれもあります。
それを防ぐためには、それなりの「集中」が必要です。
 
果たして、この貼り付け作業だけで、どれだけ時間を取るのでしょうか。
1所属分で速くて2~3分。下手すると10分かかるかもしれません。
1所属ならともかく、所属数が多くなると・・・。
もしかしたら、取りまとめだけで1時間以上かかるかもしれません。
けれど、これは単なる「作業」です。
結果的に、当番表ができあがればいいだけです。
ならば・・・ 

この作業、もっと簡単にできるはず

 
この依頼が来た時に、「もっと簡単にできるはずだよな」と思いました。
この場合の「簡単」とは、依頼された側の私にとって、というのもありますが、それよりも、依頼した側の担当者にとって、です。
 
一番簡単なのは・・・
共有サーバーに計画表(エクセル表)を載せ、各所属には、自所属の当番日に職員名を入力してね、とメールします。以上。
それだけです。
 
各所属が入力したら、それを印刷すれば計画表が出来上がり(確認は必要です。)。
取りまとめの作業時間は・・・0分。
各所属からの回答メールの有無を気にする必要もありません。
 
せいぜい、締切日の前日あたりに一覧表を開いて、空欄があれば、担当所属にリマインドをかける。それだけ。
後は、全ての欄が埋まったら、(印刷して、確認して、)おしまい。
(私なら、あらかじめ「条件付き書式」で空欄は黄色にして、目立たせます。)

10倍速くなる?


 当然、作業は10倍以上速くなります。
だって、とりまとめがなくなるから。
1時間以上かかるだろう作業が、0分。
多少の確認作業は必要ですが、貼り付け作業は不要になります。
そのための準備だって、大したことありません。
共有フォルダにファイルを置くだけ、です。
 
入力する各所属でも、自分の当番日の転記が不要になります。
自分の所属の当番日の欄に入力しておしまい。
フィルターで自分の所属を括り出せば、間違いも減ります。
各所属の作業量はもともと少ないとはいえ、例え10分でも掛かるのなら「作業量の総和」は、「1所属当たりの作業時間(例:10分)×所属数」だけ生じます。6所属なら1時間。
「1所属当たりの作業時間」が少しでも減れば、全体の作業量も当然減ります。
 
取りまとめの担当者も、各所属も、どちらも作業量が減りますから、問題ありません。トータルサムが減る、ってことです。
取りまとめ担当者が楽をしたいがために、各所属に不要な負担しいる、という例も、残念ながら散見されるますが、今回はそんなことありません。(いわゆる「ゼロサム」。「押っつけ」とも言います。)
 
もし、共有フォルダ(クラウド)が使えないなら、計画表=報告様式にして、入力後、そのままメールしてもらえばいいでしょう。
取りまとめ担当者は、形式などを気にせず、コピペだけで済みます。
次善の策ではありますが、ワードから貼り付けるよりは、はるかに簡単です。

これまでそうやっていたから、の思考停止 

この手の照会、多分、
「これまでそうやっていたから」やっているかと思います。
選挙担当者は忙しいのです。
そして、当番を早く決めなければ、という思いから、従来のやり方そのままで照会をかけたのでしょう。
その気持ちはわかります。
でも・・・
そこには、「全体の作業量がどうなるのか」「とりまとめ時の自分の作業はどのようなものになるのか」「どうすればもっと楽になるか(自分も依頼を受けた側も)」という発想はないでしょう。
 
加えて、
「回答は、文書(メール)でl個別にもらわないといけない」という固定観念があるのかもしれません。
でも、単なる同一組織内の当番割り当てです。
各所属が入力すれば十分です。
 
大した話ではありませんが、この手の小さいものの積み上げで、無駄な時間が取られていきます。
そして、こういったものは「作業」です。
照会をかけたり、当番者を決めること自体は「仕事」であっても、それを表にするのは、単なる「作業」です。
 
でも、自分で手を動かして表を作り上げる、つまり、そこに時間を費やすことで「仕事をした」気になっている人もいるかと思います。

大事なのは・・・

 
くどいですが、大事なのは、以下です。
①全体の作業工数と時間を想像すること(=見積もること)
②どうすれば工数と時間を減らすことができるかを考えること
③同じ作業を繰り返さないこと(例:誰かが入力したデータを再入力する)
 
 ちなみに、私が回答様式をメールした際には「共有フォルダに直接入力してもらった方が、お互い楽じゃない?」旨、記載しておきました。
さて、次回はどうなるでしょうか。

余談

①今回のエクセルファイルだと、1セルに2名の入力が必要なので、そこは工夫が必要です。
2名入力させるなら、2名分のセルを設けた方がいいでしょう。
具体的には、横に2つ設けるか、縦にするかの2択です。
前者の方が楽ですが、幅を取ります。
後者は日付と日付の間に1行入れる必要が発生します。
1行入れは、今回の場合は日数が短いので手作業でもいいですが、日数が多ければ、機械的に簡単にやる方法もあります(詳細はいずれ別記事で。)
ただし、2行目にも当番所属名を入れないとフィルターが機能しません。
当番所属欄の1行目と2行目を結合する手もありますが、セルの結合はなるべく避けた方がいいでしょう(詳細はいずれ)。
そうなると、1行目のセルを2行目にも表示するといいかもしれません。

②どうせ当番者名を求めるのなら、連絡先(内線番号)も記入してもらうと後々便利です。

③今回の計画表は、土日が黄色く塗りつぶしされていました。
 ただし、手動で。
 曜日も文字列でした。
 週末が2回だけなので、手作業で問題ありませんが、長い期間なら「条件付き書式」等で、土日が自動で色付けされるようにしておくと楽でしょう。間違いも生じません。・・・やり方は後日別記事で。
一番は、土日が色付けされている「日程表ひな型」をあらかじめ作って共有しておき、必要に応じて各自がそれを加工するようにしておくと、個別の作業時間が減るはずです。
ひな形といっても、日付(と曜日)と枠がいくつか、の単純なものでいいでしょう。
いずれ、サンプルをお示ししたいと思います。
 
④今回の計画表、日付はさすがに「数値」でした。
 でも、曜日は文字列。手入力したみたいです。
 もちろん、曜日もオートフィルで一気に入れられます。
 2週間ぐらいなら、それでいいでしょうけれど、数値(又は計算式)で曜日が出せるようにしておくと、融通が利くかと思います。これもいずれ別記事を考えています。 
 
⑤エクセルの話ではありませんが、依頼文と回答様式が同一ファイルなのは、結構面倒です。
回答様式は回答様式で別ファイルにしておいてもらう方が助かります。
でないと、
 ・ファイル全体を印刷してしまう惧れがある。(実際、やってしまいました。)
 ・回答様式だけ切り出すして別ファイルで保存するのは面倒(パワポなら該当ページのみすぐに切り出せますが、ワードだとそうはいきません。)。
なお、面倒なので、今回は、依頼文が付いたままの状態で回答メールしました。その旨も伝えるとともに、ファイル名の頭には所属名を付しました。
受け取った側が、「余計なもの(依頼文)までついてきたな」 と思ったのなら意味がありますが、忙しくて、そこまで気が回らないかな。
 
長文、失礼しました。 
 
 
 
 
 
 

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