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#11.牛の寿命を決める農家
5日ぶりです。定期的に記事を上げていると、少しずつ読んでくださる人が増えてきました。人が読んでも楽しめるnoteには程遠いですが、意識して頑張っていきます。読んでくださっている方ありがとうございます!!
サムネの写真は一昨日の夜空。星綺麗すぎ!これも北海道の魅力の一つですね⭐️
生産動物の一生に感謝する。
うちの牧場では毎週、毎日のように仔牛が生まれます。人にお肉として食べられるために生まれてきたり、母親として仔牛を生むために育てられたり、牛乳を作り出すために大きくなったり。
うちに残る牛たちは牛乳を作るために生まれてきた子たちです。
そのため牛乳を作ることができなくなると、牛乳を作っていた牛たちも最後はお肉になるために出荷されます。
うちでは出荷の半分ほどはホクレンに出して、半分ほどは自分たちで運んでいます。
自分たちで行う場合は近隣の農家さんの牛も一緒に乗っけてできるだけまとめていきます。
昨日は3021と3716出荷の日でした。
この2頭は4月の下旬から授精の練習をさせてもらっていた牛です。
去年から牛運びにはついていっていましたが、今までとは少し違う思いで送り届けました。
家畜車から降ろすのも初めてやらしてもらって、自分でもくしを縛ってお別れしました。
前までは出荷については深く考えたことはありませんでしたが、今回の出荷は結構寂しい気持ちがあり、印象に残りました。
いきなり公式戦初打席。
夕方の仕事が終わるころもりSさんが声をかけてくれて授精を実際にやってみることになりました。いきなりすぎ!
準備や手順などは4月からうちで働いている、とわの森高校と酪農学園大学の卒業生のKPに教えてもらいました。
KPは自家受精を学ぶために2年間限定でうち就職。その後は遠別町の実家に帰って牧場を継ぎます。
たかはしの初授精は4378。普段練習している発情除外の牛に比べると子宮は手前にあるし、ぷりぷりで新鮮!って感じ。
しかし実際に挑戦するとそんな簡単にはいきません。授精中にスクレッパー(自動で除糞する貴会)が迫ってきて牛が動いたり、緊張で力が入ったりしました。練習みたいにサクッと入らないことに不安もありましたが、入るときはスルッと入り、初授精完了。
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344の右横に折れている跡があるのですが、授精が終わった後にもりSさんが、前にこんなこともあったって演じて見してくれてボキっ!って折られました。
たかはしは心の中で「あ、折られた😶」って思ってました笑
これも一つの思い出ですね!
牛の一生を見た。
授精をして受胎して生まれてくることのすごさがやっとわかった気がします。初めて生まれてきた牛はきっと死ぬほどめんこいだろうなぁと思います!
朝は屠場に出荷し、夕方に授精をして牛の一生を考える機会をもらえました。
「仔牛が生まれてくることも素晴らしいことだけど、授精して受胎したら牛の命を伸ばしてあげられる。」
授精後のもりSさんの言葉です。かっこいい…
めっちゃくちゃ響きました。そのくらいの責任感や、想いで繁殖していることがわかりました。
たまたま出荷と授精が重なったのもありますが、酪農ってそういうことだし、生き物に働いてもらう仕事はそういうことなんだと勉強になりました。
改めてすべての生産動物に感謝して、覚悟と責任感を持って仕事に取り組んでいこうと思いました。
昨日はだいぶ印象に残る1日だった。牛も自分もお疲れ様!