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赤ちゃんと僕らの抱っこウォーズ

赤ちゃんの生態で面白いなと思うのが「抱っこしないと泣きやまないこと」です。

ギャンギャン泣いてても抱っこした瞬間スッと泣きやんだり、逆に抱っこからベッドに置いた瞬間にギャン泣きになったり。

ただとにかく「抱っこされること」を要求する。

それが赤ちゃんです。


育児前から話には聞いてましたけれど、ほんとに抱っこするかしないかで劇的に反応が違うので驚きました。


抱っこしないとダメなら、抱っこで泣き止んだ時にそーっと気付かれないように静かにベッドに寝かせればいいじゃん。

はい。江草もかつてはそう思ってました。

でも、そういう姑息なごまかしは驚くほど効かないんですよ。しっかり見破ってくるんです。


たとえば、こう腕を回して腕まくら状態で抱っこしてるとします。

その形のままそーっとベッドに下ろしていきます。

ずとと赤ちゃんの体重は自分の腕にかけたままですよ。

まだベッドに体重をかけてないんですよ。

にもかかわらず、身体の一部がベッドに触れた瞬間に赤ちゃんは泣き始めるんですね、これが。

なんと手強いことでしょう。


このあまりに鋭敏な「背中スイッチ」。ほんとに驚きです。

疲れや嘆きを通り越して、ただただ赤ちゃんを称賛したくなってしまいます。

「君には負けたよ、脱帽だよ」と。



それにしても、ここまで赤ちゃんが抱っこにこだわるのって不思議ですよね。

抱っことベッドで多少寝心地の違うはあるかもしれませんが、それでもベッドもそこそこ快適に整えてあるわけで、ここまで極端に抱っこを求めるのは執念を感じます。

大人目線では「そんなに泣くほど違うか?」とつい思ってしまいます。


でもやはり、自分一人では無力でかよわい赤ちゃんにとっては、「とにかく大人と接していること」が生存戦略として合理的なんでしょう。

そう考えると、赤ちゃんも必死に生きようとしてるわけで、微笑ましく感じられます。



常に抱っこしてるのは大変なので、大人の人間の代わりに抱っこしてくれる抱っこマシーンが発明されればすごい需要があるでしょうね。

残念ながら現実にはそんなマシーンはないので、僕たち大人は赤ちゃんに無条件降伏して抱っこをし続ける他ないわけです。


しんどくないとなればウソになりますが、赤ちゃんとのスキンシップの時間と思えばむしろ幸せな時間です。

なので、無理に逆らわずに赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しむことに切り替えるのが、大人というものなのでしょう。

「お、抱っこが欲しいんだな?よし、分かった。とことん抱っこしてやろう!」

できるかぎりこれぐらいの心の余裕をもてるようがんばります。

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江草 令
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