manibus disiunctis
夜明けのまどろみ
握られていた手から
すり抜けて行った
最後のふれあい
探し求めて
時の流れ
しじまの中に
行き交い
思いがたどるすじが途絶えたせつな
闇の向こうから明日が現れ
真昼の明るみつつみこみ
遠い先さえぎられ
目眩む思いに窮するや
思いもせぬかたへから
時のながれ切断し
目前遮り、躍り出る来し方の断片に
全身吸い込まれ
あの時の焦燥にかられる
苦さ痛さ突き抜ける
だれがだれであるのか
あらわれ逃げていくその日その時
だれのなんであるのか
あらわれ突き刺すあの日あの時
まどろみのうち
力断たれ消えとけゆく
なにもだれも帰ってこない
ぬけがらにねむりゆく